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GB楽器博物館

PEG(弦巻きについて:続き)


Schaller Classic
Schaller Classic

ウエスタングリップ(フラット指板・細ネック)、14フレットジョイントのクラシック・エレアコ・ギターStafford SSC-1000X にデフォルトで付いていたGotoh製の普及品クラシック・ペグが気に入らず、シャーラー製ロトマチック3連クラシック・マシンヘッドに交換しているのは既述の通り。
ボディが軽く、マシンヘッドが重いので一寸トップヘビーになってしまったが、チューニングが甘いのとトレードオフでも充分に満足のゆく物であった。


Schaller Classic
ところが、である…
たかが一本の黒檀エンドピンを探しに行った店で、一つだけ、Schallerのオープンギア・クラシック・チューナーを見つけてしまったのであった。それもかなり廉く。

これは愛器A.B.Manson KingFisher-IIに装備される物と同型であるが、仕上げはSSC-1000Xにうってつけのゴールド。
このSchallerのオープンギア・チューナーは仕上げも綺麗で、デザインも出過ぎず地味すぎず、実に色っぽいのである。
衝動的に買ってしまったのは言うまでもない。
ああ、我ながらペグ・ヲタクである。

Schaller Classic
通常のクラシック太軸ペグの弦巻き軸は10mmφのストレートだが、Schallerのロトマチックは弦巻き部分が10mm、軸先端が6.5mmの二段構造になっている。
弦巻き軸先端はギターヘッドの10mmの穴に収まるようになっており、ペグ部分と弦巻き軸先端とで弦の張力を支えている。
そのまま取り付けると、金属弦に比べ張力が弱いガット弦とは言え、弦巻き軸に歪みが出る恐れがあった。
これはギターヘッドの軸受け穴に10mmφ6.6mm穴のスペーサーを作成して入れ、補助軸受けとする、と言うかなり面倒な木工作業で使っていた物である。(右端の物が木製スペーサー)


SChaller Clasiic
上が今まで使っていたロトマチック3連太軸(Schaller MKG 541)。
This machine was developed from our proven M6 Series, specially modified classical and Western guitars.Gear ratio: 1:12
…だそうで、Ovationクラシック等に使われている。
ベースプレートには何の飾りもなく、すっきりしていると言えばそういえないこともない。
下が今回入手のオープンギア・チューナー。
Schaller Hauser HG1 563。実に美しい形をしている。
何故、オープンギア・チューナーにこだわるかと言えば、ここ10年ほどの間に入手した殆どのギターがオープンギア・チューナー装備であり、これに慣れるとロトマチック付きのギターのトップヘビーがとても気になるのである。
また、このStafford SSC-1000Xのような小さめなボディを持つギターでは、相対的重量増加が音質に与える影響は無視できないのでは、と思うのである。
要するにヘッドの重さがスタビライザーの働きをしてしまい、サスティーンが喰われる筈なのである。
チューナー単体の重量は上のロトマチックが120g。下のオープンギア・チューナーが70g。この重量差は音質にかなりの影響を及ぼすと思われる。

Schaller Clasiic
もの凄くすっきりしたのだ。
やはり、デザインバランスから言っても、このサイズのギターには標準サイズのロトマチックは少々大きすぎる。

弾いてみた。
うーん…音の立ち上がりが速くなったような気が…


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