発売元のサイトを見る限りでは、メーカーの本体は米国のようではあるが…
最近の楽器供給の流れ通り、生まれは中国なのであった。
現在楽器は、よほどハイレンジのモノでない限り、ブランドがアメリカであろうが日本であろうが、その製造が行われているのは中国、韓国、そしてベトナムと言った東南アジア諸国なのである。
人件費には勝てないのだろうが、国内に技術を持った職人が減ってしまう…
さて、身体検査である。
前にも述べたように、コントロールは二つのローレット付きのノブ、ボリュームとトーンのみ。
反対側のくびれの真ん中辺に出力ジャックがある。
背面にあるのは009電池ボックスと、ヘッドホン(ミニジャック)モニタの端子とOn/Offスイッチ。
通常のアクティブ回路の電気楽器はシールドの抜き差しによって電源のOn/Offを行うものが多いが、この楽器はモニタ端子に付いたミニスイッチで行う。
回路が開くと隣にある赤いLEDが点灯する。
まずは、コントロールパネルを外してみる。
国内の販売店では、いずれも「中空構造」あるいは「セミ・アコースティック」を強調した説明をしているが…
全体の重さから、あまり本気にはしていなかった。
しかし、確かに気持ち程度のボディ内空洞は存在するようである。
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ボリューム/トーン・ポッドは一体型の特殊なモノ。
初めて見るカタチである。
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こちらは電池ボックスを外したところ。
ボディ内にテール側に向かってセンターブロックのような補強が入っている。
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スイッチ/モニタ端子パネルを外したところ。
こちらにもネック側に向かってセンターブロックが入っている。
ボディ開口部の断面をご覧のように、非常に厚い。
確かにボディ内に空洞はあるが、この板厚ではアコースティック効果があるかどうかは怪しいモノだ。
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これがスイッチ/モニタ端子パネル。
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スイッチ部分の基板。
3PスイッチとLEDが載っただけのささやかな基板である。
このスイッチがショボい…接触不良が…
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ボディ内から出てきた木くず。
確かにスプルースのようである。
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非常にごついテールピン。
…と言うよりテールポールとでも言った方がふさわしそうである。
ざっと見た感じ、ボディ内の空洞は真ん中のくびれ部分のみと思われる。
(図示の黄色の部分)
発売元が特に「中空構造」あるいは「セミ・アコースティック」を謳っていないのは、「アコースティック効果を狙った中空にする」事が目的なのではなく、単に配線取り回しのための設計だからなのではないかと思う。
事実、実際の出音はウッド・ベースのそれよりもソリッド・ベースの音に近い。
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ヘッドに幸運のお守り、「おむつガエル」を付けてみた。
銀色のモノはクリップ式のチューナー(KORG製)である。