GBのアームチェアCinema見ist:追憶

追憶

追憶

監督 降旗康男
脚本 青島武/瀧本智行
原案 青島武/瀧本智行
出演 岡田准一/小栗旬/柄本佑/長澤まさみ/木村文乃/安藤サクラ/吉岡秀隆
音楽 千住明
製作年 2017


カミさんが観たいというので初日最終回を観に行ってきた。

要するに、イケメンとふるさとの風景が目当てなのだ。

予約席は通路後ろ。
広くて良いかと思ったら…
何か間が持てなくて、心許ない。
で…週末の夜、初日だというのに、ガラガラ。

『追憶』は、2017年5月6日公開の降旗康男監督、岡田准一主演による日本のヒューマンサスペンス映画。

監督の降籏とキャメラマンの木村大作は、高倉健主演映画『駅 STATION』や『鉄道員』など数々の映画を製作したコンビであり、本作が16作目のタッグとなる。

原案は青島武と滝本智行のオリジナルストーリーで、「脚本の空白部分」を構築していき、セリフや人間関係などが変更された。
初稿からヒロインの設定を降籏が改変し、脚本を手直しさせた。ほか撮影中にも脚本は変更された。たとえば降籏は木村を通してロケ中に、岡田や小栗旬らに、演じる篤と啓太のセリフを考えるよう伝言した。またラストシーンのために脚本を直した。

木村は脚本段階から「海に沈む夕日」をテーマに、日本海に面する北陸をロケ地に選び、能登半島に沈む夕日を黒部市荒俣海岸から富山湾越しに撮影したという。
(Wikipediaより)

をぃをぃ、どっちが監督なんだ?
カメラマン(パンフの表記は全て“キャメラマン”になっている)木村大作は確かに希有な職人ではあると思う。

本作もタイトルバックでその凄さは充分に堪能出来る。
カミさんが観たかったであろう“北陸の風景”も、美しい。

はっきり言ってしまえば、本作はタイトルバックの映像だけで満足すれば、あるいは出演のイケメンを堪能すれば良い映画かも知れない。

名カメラマンは、何を血迷ったか、2本の映画を監督している。

春を背負って」は、あの「太平洋の薔薇」の笹本稜平原作の短編集が原作だが…
ほのぼのと希望がわいてくる連作短編集、。その佳作をドタバタ喜劇にしてしまい…

劔岳 点の記」では、原作は新田次郎だから、面白くなかろう筈がない傑作小説をあんな凡庸で緊張感もへったくれもない観光風景映像にしてしまった人だからなぁ。

お話そのものは…
別に劇場で見なくてもTVの2時間ドラマで充分でないか?と言う内容。
ストーリーもとってつけたような安易なミステリー仕立てだし、そもそも出演者達の年齢設定に違和感がありすぎで、物語に集中出来ないし。

名匠と言われた降旗も焼きが回ったか?

とにかく、本作は美しい映像だけで満足しないとチケット代が勿体ない。

あぁ、そうそう。本作は多分あのリリィの遺作。
で、北陸が舞台なのに登場人物が全員「標準語」なのも途轍もなく気になった。
それらしい「富山弁」を喋っていたのはリリィだけだったのだ。



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