GBのアームチェアCinema見ist:トラ トラ トラ!

トラ トラ トラ!

トラ トラ トラ!:TORA ! TORA ! TORA !

監  督 リチャード・フライシャー/舛田利雄/深作欣次
音  楽 ジェリー・ゴールドスミス
主  演 マーティン・バルサム/山村聡
助  演 ジョゼフ・コットン/三橋達也
製 作 年 1970/米
シナリオ ラリー・フォレスター/小国英雄/菊島隆三
原  作 ゴードン・W・プランゲ/ラディスラス・ファラーゴ


監督リチャード・フライシャーは、“海底2万マイル”や

ミクロの決死圏 “ミクロの決死圏”も手がけている。
稀代のクソ映画、“パール・ハーバー”とよく比較されるが、(私も比べている)公平で真摯な姿勢で作られた本作と比較する事自体がナンセンスである。
どちらも真珠湾攻撃を題材にした作品で、本作でも、飛行機が飛び、爆発火災のドンパチシーンはあるが、それは必然。
映画なのである程度の脚色は仕方がないが本作は「ほぼ」史実に則ったドキュメンタリーで、“パール・ハーバー”はくだらない三角関係のどろどろだけでは時間が持てないので国威高揚の衣を、何をいまさらの「リメンバー・パールハーバー」に求め、自国民のウケを狙い、きちんと考証すらしないでテキトーにカッコイイ戦闘シーンをCGで作ることに夢中になってしまった三流映画。
比べることすら失礼である。
およそ、戦争映画としてこれほど両者の立場から公平に描かれたものは少ないと思う。
まぁ製作年が安保の年でベトナムの反戦運動も拡大していた頃…
アメリカの対日外交政策もいくらかは製作に影響を与えたかも知れないことは想像できるのだが。


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