…ウチのを手に入れた頃作った系図なので1990迄になっている。
どちらにしても80系が、馬鹿げた世の馬力競争に参戦し、“陸の巡洋艦”から“陸の豪華客船”になった辺りから“ランクル”の魅力が薄らぎ始め、70系ワゴンがパジェロのクローンになってしまった今となっては本来の血筋は遠き落日となってしまったよね。
実際はもっとうじゃうじゃとバリエーションがあるが、概ねこんな所である。
型式名の"F"はガソリンエンジンで"V"がバン、"G"が乗用ナンバー(ワゴン)。
昭和49年(1974)のBJ40系以降がディーゼルランクルの系統である。
括弧内のS/Wはショートホイルベースモデル。M/Wはミディアム。L/Wはロング。
…と、私の中では、この後3リッターのPRADO辺りまでで“ランクル”は終焉を迎えてしまっている。
米軍JEEP バンタム 豊田AK-10
(捕獲車)−−−(2,500cc軍用試作車:1943頃)
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トヨタジープBJ(3,300cc警察予備隊入札参加:1950) 注:落札できず
| ※:当時は商標権いい加減
ランドクルーザーBJ(改名※:1951)−−−−−−−−−−−−−
|(以下ランドクルーザー=L/C)| |
L/C BJ25,FJ25(幌 S/W:1955) | |
| | L/C FJ28(2D MV M/W:1956) |
| FJ25V(2D MV S/W:1958) | L/C FJ35V(4D MV L/W:1960)
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FJ40(1960) FJ40V(1960) FJ43(1960) FJ45V(1960)
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| (1975) | FJ55V(1967)
BJ40(2D幌,MV:1974) FJ43(2D幌,MV:1974) |
| | FJ56V(1975)
BJ41(1979) BJ44(1979) |
| | FJ60V,BJ60V(1980)
BJ42(1982) | |
| BJ46(1983) FJ61V(1983)BJ61V(1983)HJ60V
| | | | (1983)
BJ70(1984)− BJ73V(1984) −FJ62V− | |
| | | |(1984) | | |
| BJ71V(1985)−−− |− HJ61V | | | |
| | | | | (1985)| | | |
| | LJ71G |BJ74V | | |(1986) |
| |(2D.S/W W:1985)|(1985)| | FJ62G |
| | | | | | | (1988) |
| (1989) | |(1989)|(1989) | |
| | | HDJ81V FJ80G HZJ81V
| | | (1989:現行車)
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PZJ70(2D幌,MV S/W) | HZJ73/PZJ73−HZJ77/PZJ77
(1990:現行車) LJ78G−−LJ71G (2D M/W FT) (4D L/W)
(4D L/W W) (1990:現行車)
(1990:現行車)
1997年1月現在姿そのまま残っているのは80系と70系(貨物カテゴリー)の一部だけ。
(ウチのを称して“陸巡”じゃなくて、“陸屋形船”等と言った失礼な輩がいたっけ)
初期(20系)の型式名"B"はガソリン水冷直6の3,386ccエンジンで40系以降のB型ディーゼルエンジンとは系統が異なる。
昭和30年代から40年代終わりにかけての一時期、新型エンジンを搭載し、型式名が"FJ"に統一されランクルの代名詞となった。現在はディーゼルが本流となった
ランクルであるが、このころまではガソリンモデルのみだったのだ。
現在でも株アラコ(ランクル組立ライン)社内ではランクルは総て"FJ"と呼ばれている。
変わり種ではFJ26と呼ばれる4×2モデルも存在した。
1983に登場するH型ディーゼル(3,980→4,163cc)が現在のフラッグシップエンジンの系列で、ディーゼルランクルのルーツとも言える4気筒3,431ccのB型エンジンは現在は使われていない。
かつては4,230ccだったF型ガソリンエンジンは3,955ccにスケールダウンされているが、チューニングされ、数値的には飛躍的に向上している。
73系に搭載される1PZ5気筒エンジンはH型から1気筒省いた物だが、72゜と言う等間隔の特殊なクランクを使い振動、静粛性とも6気筒を凌ぐものがある。
71系以降のミディアムワゴンに使われる2L型は乗用車用として開発された2,446cc4気筒小型ディーゼルで2L-TEとなりEFI、ターボ化され、他のビッグサイズエンジンより数値的には劣り、若干ピーキー高回転型ではあるがECT A/Tとの組合せであれば実際の使用上は殆ど非力を感じさせない。
2Dは2ドア、4Dは4ドア、Wはワゴン、MVはメタルバン、FTはFRPトップ。
現行車では2D S/Wの70(71)系、2D M/W FTの73系、4D L/Wの77(78)系と4D L/Wのみの80(81)系とにまとめられている(幌タイプは70系のみに設定)が、かつては荷台付(Weapon Carrier)や2D S/W、2D S/W L Body、4D L/W等のバリエーションもあった。
我が釣りと四駆の師匠、Y.T.氏の愛車。ランクル史上40系に次ぐ傑作車の系統。