愚行連鎖 ぷっぷーっ!

VZJ95との生活:17/ホーンの話

定石・ホーン交換

horn このマークをクリックすると各ホーンの音が聞けます。(Waveフォーマット)

純正ホーン 取りあえず、ホーンを交換するというのは、クルマいじりの基本?かも知れない。

これが純正ホーン。MARUKO SM-70 MR-FH-03 12V.3A 113dbと刻印されている。
数値では意外と大きな音を出しているのだが、“ピッピー”と言うイメージの薄べったい音である。
高音/低音のセットだが、周波数などは記載されていない。
ホーン、と言うよりもブザーのイメージである。そうそう鳴らすモノでもないが、やっぱり、もう少し高級感のある音が欲しいと思う。


horn 純正ホーンの音

BOSH Rally Strada BOSCH Rally Strada
ラリーストラーダ 12V/48W×2 低音:420Hz/高音:510Hz

LJ78の時はこれを使っていたが、今回は…

horn ラリーストラーダの音

HELLA Twin Tone HELLA Twin Tone
エレクトリック ツイントーン 12V/36W×2 低音:400Hz/高音:500Hz
音圧レベル:110db
奥行き64.5mm・幅95mm・高さ93mm(ステー含まず)
今回はちょっと変わったところで、同じドイツ製のこれを選んでみた。
(単に安かったから、と言うのもある)
HELLAはどちらかというと、照明関係のブランドイメージが強く、ホーンは結構珍しい。
かつて乗っていたVWのランプ類はこのHELLA製だった。
このホーンは、薄型でボディも小さめなので、狭いプラドのラジエター・グリル内にも難なく収りそうである。


アースケーブル LJ78のホーンはブラスマイナス両極の2本配線だったが、95純正はプラスのみの1本配線である。
通常、市販のホーンは2極なので、片側をアースする必要があるので、こんな具合にケーブルを作る。

今回は2スケの自動車用コードを使った。
実際には0.5スケ程度でも充分なのだが、太い方が安心である。
自動車用低圧電線はAV・AVSと呼ばれ、家庭用電気コードと比較するとビニール被覆が薄く、内芯がショックや振動に強くなっている。
“スケ”はスケア(Square)の略で内芯の断面積を指し、数字が大きいほど使用可能電力が高くなる。
ちなみに2スケは12Vで200Wまで使用出来る。

HELLA Twin Tone HELLA Twin Toneは、ラジエター・グリルを通して、こんな具合に見える。

ちょっとオシャレ??(誰も気づかないだろうナァ)

実は大きな音のホーンが欲しかったのだが…ところが、純正を外して比べたら、純正113db/Twin Tone 110dbと、こちらの方が音圧が小さいのだ…
また、最近はBOSHでもこのタイプのラッパが小さくて前を向いた渦巻きを作っているようだが、デザインや取付場所を選ばないコンパクトな外観はともかくとして、そりゃぁ、管楽器の朝顔は大きい方が良い音がする筈なのだ。

HELLA Twin Tone 流石小型ホーン。狭いラジエターグリル内で全く干渉無く収った。
アース線は取付ステーのボディ側に共締めである。

音もなかなか上品で、悪くないのだが…
ホーンの開口部が真っ正面を向いてしまうのも何となく気になる…
(吹雪の中を走っても特に水を吸い込むようなことはなかったようではあるが)
何より、データ上にしても5dbの音量差と言ったらオーディオ機器のボリューム一目盛り程度である。
音質はともかく、音量が少々おとなしすぎるような気もする。
ホーンの音はデカイに越したことはない。保安基準の上限は115dbなのだ。

horn ツイントーンの音

KLAXSON TR-99 KLAXSON
クラシック TR-99
あっと言う間に、衝動買いである。
とても廉く手に入れた並行輸入物なので、正規品と異なり箱にはほとんど情報がないが、音圧レベルは115dbだとのこと。

“クラクション”と言う名前はほとんど一般名詞化しているが、実はフランスのメーカーの商標なのである。
形は本当にクラシックな大型朝顔付の渦巻きホーン。いや、ヨーロッパ保守本流だねぇ。

horn TR-99の音

KLAXSON TR-99 クラクソンは、元祖渦巻きホーンと言っても良い品物で、ロールスロイスやプジョーの純正ホーンでもあり、音色はなかなか上品である。
名称が代名詞化しているくらいで、その音はまさに『自動車ぷっぷー!』の音なのである。
あのミニ・クーパーには一回り小さいタイプの高音側が1個だけ装着されているらしい。

TR-99は、他に黒い物やクロームメッキされた物もあるが、この赤いボディがオリジナルである。

このTR-99も2極なので、やはり片側をアースする必要がある。
よっこらせっと、2スケの自動車用コードを使ってアース・ケーブルを作る。

KLAXSON TR-99 HELLAでは車体への取付側と共締めにしたが、こちらは、こんな具合にステーの本体側にアースをしてみた。
ユニット内で配線を完結させた方が後の作業が楽になることに気づいたからである。
MITSUBAのホーンの取説等には「ステー固定ボルトに触ると音が出なくなる」と書いてあるが、このKlaxonの場合は、元々取付ボルトが完全に締まっていなかったので問題は無かろう。

端子は真横に出っ張っているが、見場が悪いので90°曲げて使うことにした。

“クラシック”と言う名の通り、かなり無骨にでかく、純正ホーンと比較すると格段に、またHELLAに比べても相当大きいので、取付には少々工夫が必要となる。

KLAXSON TR-99 & HELLA Twin Tone ご覧の通り、Twin Tone(下)と比べるとTR-99は厚みもさることながら、外形寸法も一回り以上大きい。

実際、純正取付位置ではラッパを外側に向けると外側(左舷側)のラッパ部分がエアコンの配管に干渉するし、ラッパを内側に向け、向かい合わせようとすると二つのラッパ同士が干渉してしまう。

さて、どうしたものか。

更に、ラジエターグリルから大きな赤いホーンユニットが覗くのは…粋なのか野暮なのか…こればっかりはやってみないと印象が湧かない。

KLAXSON TR-99 結局、純正ホーン取付位置には収らずに、こんな具合に相成った。

左右対称の位置(黄色いステッカーの辺り)のM6のサービスホールに取付けた。本来はM8だが、特に重い物でもないので問題はないだろう。
ケーブルは平端子の防水スリーブの上からビニテープ(東洋ケミカル製:少々高いが、糊がべたつかず、耐候性が高い絶縁テープを愛用)で防水処理をして、全体をスパイラルチューブで保護、フレームの金属部分に直接当たるところは更に太径のスパイラルを巻いておいた。
この写真では、電源の取り回しをまだ整理していないが、最終的には曲げ板でステーを作ってフレームチャンネル部分に出来るだけ隠すように配線した。

KLAXSON TR-99 取付完了の図、である。

赤い二つのホーンが鼻の穴のようで可愛い?
本人は、割合気に入ったのだが、さて、これは粋であろうか?

左右のユニットの色が幾分異なって見えるのは写真のせいではなく、実際に色が違うのである。
国産品や正規輸入品ではこういうことはあり得ないのだろうが、流石は並行輸入である(箱にはアラビア語や中国語まで書いてあった)。
こういう大らかさは結構好きだったりするのだ。
並行輸入でも音色は“元祖クラクション”。同じような形をした渦巻きホーンでも個人的にはこの音が一番好きである。


▼続く


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