ヨーロッパ旅日記
総評・参考資料

 

2001年1月29日から2月14日までの17日間。

ツアーのような決められたプランではなく、全くのフリープラン。

現地で初めて計画を立て、ルートを決め、泊まる所を決め、行動する。

素直に「良かったー、楽しかったー。」と言えるような旅ではなかったように思う。

新たな国に着く度に無事に来られたと安堵し、次の国へは無事に行けるのかと不安になる。

旅の行程中はそれこそ安堵と不安の連続だった。

もっともそういう経験全部ひっくるめて面白かった。

ただ安易に良かった、楽しかっただけでは片付けたくないような旅だった。

後になって思い返してしみじみ良かったなー、楽しかったなーと思えるような旅だった。

1つの所に留まっていなかったせいか17日間が長いとは全く思わなかった。

 

中途半端に金を使った今回の旅はツアー以上バックパッカー未満と定義した。

ツアー客のようにホテルから移動までセットになっているわけではない。

しかしバックパッカーのようにユースホステルを泊まり歩くわけでもない。

ホテルや食事はある程度の水準のものを選んできた。

確実に1日に500ml以上の酒類は口にしたし、まともな飯も食った、中途半端に金を使うような旅だった。

ツアーのように決められたルートを回るわけではないが、バックパッカーでもなければ貧乏旅行でもない。

いわば我々はツアー客以上バックパッカー未満だったのだ。

 

また、今回の旅は出会いのある旅でもあった。

ロンドンへ向かう機内で会ったイギリス留学をするという女の子。
パリで会ったホテルの場所が判らなくて困っていた女の子2人。
ベルリンで会ったドイツ巡りをしていたアメリカ人の青年。
プラハで会った道に迷っていたバックパッカー男子。
ローマで会った空港までの切符が買えなくて困っていた女の子2人。

コレ見ていたらメール下さい(笑)

 

今回の旅で判ったコトは少しの英語と適度な金があればヨーロッパでは大丈夫、ということ。

会話は結局全て英語で通した、通せた。

どこの国へ行ってもホテルの人は英語を話せたし、飯食う所でも指差しと英語でOKだった。

どこの国に行ってもあったものは世界共通マクドナルド、今やグローバルスタンダード。

フランス、オランダ、イタリアでマックに入ったが味はそれほど変わらないような気がした(メニューは若干違う)。

他にもケンタッキーやバーガーキング、ピザハットなどのファストフードも結構あった。

また、インターネットカフェもどこにでもあった。やはりインターネットは世界を変えたんだな…

逆に見かけなかったのがコンビニエンスストアー。

雑貨屋みたいなのはあるが、セブンイレブンやファミリーマートのような日本にあるチェーン店系のコンビニはなかった。

アジア諸国ではいっぱい見たのにヨーロッパでは全くなかった。

 

国境間の移動も思っていたよりとてもスムーズ。

夜行列車内で時刻に関係なくパスポートチェックで起こされるのはきつかったけど。

出発前は何ヶ国も回ったらパスポートのビザの欄が各国のハンコだらけになるなーって思っていたのに全然ナシ。

ハンコはおろかパスポートチェックさえしない国多数。

ポーランドとチェコではハンコを押された、やはり旧共産主義圏国家の名残か。

 

各都市比較
あくまでも私の個人的見解

イギリス・ロンドン
事前テーマ…スコッチ、ビッグベン、タワーブリッジ、バッキンガム宮殿
テーマ達成率…25%
物価…高
確かに飯は美味くない、不味いというほどのものでもないが…。やはり物価が高いのが難。もう1度行く機会があればタワーブリッジとバッキンガム宮殿を見たい。

フランス・パリ
事前テーマ…ワイン、チーズ、フランスパン、エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館
テーマ達成率…100%
物価…中高
一大観光都市。見所がいっぱいだし観光客慣れもしている街だから英語でも充分通用する。観光地に行けば確実に日本人にも会える。もう1度行っても良いかな、という感じ。フランスで見たいもんは見られた。

オランダ・アムステルダム
事前テーマ…ハイネケンビール工場、アンネの隠れ家
テーマ達成率…0%
物価…中
寒い、雪、運河…雪と寒さのせいで何も出来なかった街。今思うと悔しくて仕方ない。ヤクを売る兄ちゃんが恐かったな。もう1度行くならハイネケンビール工場と今度こそアンネの隠れ家を見つけてやる。

ドイツ・ベルリン
事前テーマ…生ビール、ベルリンの壁、ブランデンブルグ門
テーマ達成率…66%
物価…安
ここも寒いという印象が強い。他の都市よりも広々とした印象が残っている。ビールはやはり美味かった。もう1度行くならば工事中で見られなかったブランデンブルグ門をぜひ見たい。

ポーランド・クラクウ
事前テーマ…アウシュビッツ
テーマ達成率…100%
物価…安
アウシュビッツに尽きる。クラクウの旧市街自体も世界遺産だが街が小さいのですぐ歩けてしまう。旧共産主義圏の国だけあってこれまでの国より物価は安く感じた。アウシュビッツはまた行ってじっくり見学しても良い。

チェコ・プラハ
事前テーマ…綺麗な街並み、ビール
テーマ達成率…100%
物価…安
今回の旅の大穴、ビールが最高に美味かった。綺麗な街並み等を求める人にはプラハはお薦め。街がなんとなくのんびりとした感じを受けた。もう1度行ってビールを飲みたいな(そればっかりだな…)

オーストリア・ウィーン
事前テーマ…リコンファーム
テーマ達成率…100%
物価…中
中継地点みたいな感じで立ち寄った都市だけにこれといったテーマを定めなかった。街は充分に歩ける範囲、落ち着いた街という印象を受けた。私がクラシックに興味を持てばもう一回来たくなるだろうな。

イタリア・ローマ
事前テーマ…スパゲティ、ピザ、コロッセオ、最後の審判
テーマ達成率…100%
物価…中
パリを越えた一大観光都市。見所もいっぱいあるしブランド大好きッ子は是非行くべし。1日ではちょっと見て回れない。日本人を最も多く見た都市でもあった。あまりにも観光地化しているのが難。

どうもテーマ達成率は天気と密接に関わってきている。天気が良かった国ではテーマ達成率がいずれも100%だ。特にテーマを定めない旅行ならばイギリス、フランス、イタリアへ行けば有名な観光都市だけに必ずどこかで1度は目にしたものがあるはずだ。フランス・パリとイタリア・ローマが2大観光都市。見所もいっぱいだし、買い物を楽しむような人も良いと思う。食事の良し悪しも考慮するとイギリスはちょっと外れてしまう。フランスで豪華に食うのも良いが、イタリアの方が庶民的な値段で食えるから良い。ビールを楽しみたいのならばドイツとチェコが2大勢力。豪快にジョッキで飲むドイツか、クリーミーな泡を上品に楽しむチェコか…といったところだ。

移動ルートと滞在都市
辿った道
移動ルートの線引きはあくまでも目安、実際に列車の路線がどう走っていたかは不明。
縮図から大雑把に計算すると総移動距離は約3000km。

 

参考資料

渡航前の費用

往復航空券・大韓航空(行き・東京→ソウル,ソウル→ロンドン 帰り・ローマ→ソウル,ソウル→東京)
58,000円

成田空港旅客サービス料、イタリア出入国税
2,040円、1,400円

日本で予約したホテル代金(イギリス・ロンドン2泊、イタリア・ローマ1泊)
合計15,000円

西ヨーロッパ諸国の列車が乗り放題になるユーレイル・ユースパス(15日間用)
41,400円

海外旅行保険(バラ掛け)
4,760円

渡航前合計
122,600円

 

現地費用

海外両替(使用)金額
イギリス…2万円
フランス…1万3000円
オランダ…1万円
ドイツ…1万円、100ドル
ポーランド…1万円、87ドル
チェコ…1万円
オーストリア…2000円、60ドル
イタリア…1万円、80ドル

現地合計
8万5000円327ドル

日本円換算合計
≒123,913円(1ドル119円計算)

 

総合計(成田空港までの往復交通費を除く)
246,513円

持っていく通貨は日本円で充分だが、米ドルの方がレートの良い場合もあるとかないとか。両替は紙幣しかできない。日本円の紙幣は1000円からしかないが、米ドルの場合は1ドルから紙幣がある。およそ120円弱から両替が出来るということだ。細かい両替をするなら米ドルを細かく持っていくと便利かもしれない。トラベラーズチェックは盗難保険が付いているが、発行手数料がかかる。基本的に現金だけでも良いかな、というのが率直な感想。米ドルは幾らか持っていくことをお薦めする。現地通貨がなくても米ドルで泊まれるホテルとかもあったし。前の国で残った通貨を次の国で両替することも可能(硬貨は不可)。

また、ヨーロッパ各国の鉄道が乗り放題になるフリーパスにはユーレイルパスやユースパスなど用途に応じて各種類がある。我々の場合はヨーロッパに着くまでどこの国へ行くか全く予定を立てていなかったので、潰しが利くように最も広範囲で使えるユーレイルパスを持って行ったが、実際に今回我々が辿ったルートを行くのならもっと安く使えるフリーパスがあった。あらかじめ予定を立ててフリーパスを買っていればもっと安く済んだわけである。

 

持ち物

リュック1つ
コート1着
裏起毛トレーナー2枚
フリース1枚
ジーパン1着
スウェット1枚
Tシャツ3枚
靴下4足
トランクス4着
手袋1ペア
ニット帽子1つ
ハンドタオル1つ

パスポート
航空券
ホテルクーポン(日本で予約していったホテルの券)
現金(日本円12万円、米ドル100ドル、米トラベラーズチェック300ドル)
財布3つ(分散させて持った)
首からさげるセーフティポーチ(パスポートや貴重品を入れる)
クレジットカード(VISA)
コンパクトカメラ
フィルム
地球の歩き方 ヨーロッパ
地球の歩き方 チェコ・ポーランド
トーマスクック ヨーロッパ鉄道時刻表(ルート研究をするなら必要)
暇つぶしの文庫本1冊(雑学本)
計算機(金銭のレート計算に重宝)
日本の旅行代理店にあったホテルリスト冊子(これの値段を参考にホテル探し)
小さいメモ帳(列車の切符購入の際などに重宝、旅の細かいことも思い立った時に書ける)
ハブラシセット
綿棒
うがい薬
リップクリーム
カッター(小さいのでないと機内持ち込みでつかまるかも…以外とあると便利な局面も)
ティッシュ
ビニール袋(洗濯物を入れたりするのに使える)

お荷物
荷物一覧、コレ以外は着ているものだけ

荷物は極力少なく、というのが旅の基本。17日間の旅行でもこれだけで充分。今回はかなり巧く荷造りが出来て、使わなかったものは殆どなかったし、必要になるモノもなかった。トランクスやTシャツ・靴下などの下着類は常に泊まったホテルの風呂で洗った(風呂がないホテルでもシャワーで洗った)。

個人で鉄道旅行をするのならばトーマスクックヨーロッパ鉄道時刻表は絶対に必要。これを見てルート研究をする。トーマスクックは日本の書店で売られているが、ユーレイルパスやユーロパスなどのフリーパスを日本で旅行代理店を通して購入する場合にサービスとして無料で付けてくれることが多い。

 

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