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Thu, 17/3/94 (第14日目)
伝説のぢぢ宿。
快晴


8.00、起床。8時間半睡眠。すっかりイギリス時間になってしまった。

8.45、朝食。卵料理はつかず。

<以上、T>

今日はフルハムロード、キングズロード周辺の雑貨屋とテレンスコンランショップをのぞく予定。だが、宿探しが先だ。さらに、それよりも前に郵便局へ出向いて3個目の段ボールを送らなくてはならないのだ。がんばるぞ(今日は割合と胃の調子も良くなってきたみたいな気がする)。

<以上、M>

10.00、近所のDIY屋でガムテを買い足す。3個目の段ボールを梱包するのにちょっと足りなくなったからである。

11.30、ベイカーストリートの郵便局に出しに行く。歩いて持って行ったら、やたら重かった。それもそのはず。12Kg。船便にしようと思ったのだが、£5しか違わないのでエアメールにした。

12.00、明日の夜からの分の宿を確保すべく、まずアールズコートに向かう。AAのBBで目を付けておいたところは満室で断られてしまった。

13.00、第2候補のオリンピア駅に向かう。駅前のあまりのだだっ広さに、宿を見る前からMの猛反対に遭い、退散を余儀なくする。このあたりから、空腹のため険悪な雰囲気が漂い始める。

13.30、ホワイトハウスを目指してバスに乗る。ちなみにこれは、今までに2回泊まったことのある、割と良いビジネスホテルである。

13.50、ケンジントンチャーチストリート通過。このあたりはアンティーク屋が立ち並ぶ。

14.10、ホワイトハウス着。1泊£110と云われ、引き下がる(がんばれ!)。

14.20、「The Albany」で昼メシ。豊かな気持ちに浸る。

<以上、T>

実は今朝、無理矢理吐こうとして具合が悪くなってしまい、一時はどうなることかと思った。今泊まっている宿は週末は満室だから泊まれないし、他の宿も似たような状態らしい。ロンドンの週末のB&Bは、どこも繁盛しているようだなあ。だいたい、トイレ、シャワー付きのダブルルームで、£60〜70くらいの相場なら、みんなよしとして予約を入れるのだろうか。試しに、ベイカーストリートのホテルシャーロックホームズにもあたってみたのだが、人気があるらしくて満室だった。ちなみにここは、1泊£110から。

15.00、1度宿へ戻り、今度はBBガイドに載っている宿に電話攻撃を仕掛けることにした。ハムステッド方面に目星をつける。☆☆☆☆の第1候補はダメ。次の候補☆☆☆のリンクロフトホテルはとりあえず空きがあるらしいので、直ちに部屋を見に行く旨を伝えて出発する。どうやら、バスで行けるらしい。139番のボロバス。即、手を打たないと、明日から宿なしになってしまうので少々焦る。

15.30、ハムステッド着。ここはいわゆるロンドンの世田谷らしい。きれいな赤レンガの家が建ち並ぶ住宅地で、やたら古い教会やら、やたら古いポストが残っている。街全体がレンガ色。市内で、VRとかGRマークのポストが残っているのは、たぶん、この辺とかチェルシーのあたりぐらいなのかもしれない。これらの古いポストは、EIIRのものよりも色が赤いのですぐわかるのだ。

宿のおやぢは70近い老人で、片足が不自由の様子だ。部屋を見せてもらったが、割合と最近年に水回りを修理したらしく、バスルームも洗面台もきれいだったのでここに決める。まずは、ひと安心。路頭に迷うことだけはなくなった。デポジットとして、£20.00を払っておいた。

15.50、139番のバスでベイカーストリートへ戻る。その道すがら、どうやらアビーロードらしき通りを走っていることに気付いて、にわかに元気になり血圧も上がる。「例の横断歩道はどこじゃ〜っ!」とわめいているうちにEMIスタジオの前を通過! 壁が落書きだらけなので、どうやらこれらしい。Tは密かにあの路上で写真を撮るぞ計画を考えているらしい。出来ることなら、新聞に載るようなギャグ(ファイトぢゃないぞ〜)を1発2発ぶちかましてもらいたい。

16.20、宿に戻る。今日は疲れた。本当に疲れた。泊まるところが決まらなかった緊張感も手伝って、どっと疲れた。ちょっと横になろう。目が覚めたら夜になっていても仕方がないや。

(その後のイギリス旅で必ずこのぢぢ宿に泊まることになるとは、この時まだ気付いてないわしらであった)

<以上、M>


今日の観察〜おしゃれなぢぢ&ばば〜

<以上、M>


フロに関する一考察
▼よく外人ネタで、「日本のフロは熱湯だから...」的な小咄がある。事実、公衆的なフロの代表格の1つである銭湯の湯と云えば、我々の常からしても熱い。なぜなら、無言の了解として、その銭湯に陣取っている常連の老人達に湯の温度の支配権があるからだ。公衆的なフロの代表格としては温泉というモノもある。これは、いろんな鉱物が溶けているせいもあるのか妙に暖まりすぎるし、湯船がやたらとでかいせいなのか(どうかは全く定かではないが)異様に疲れる。おまけに、温泉と云えば酒を飲んでいないわけがないし。▼翻って、ヨーロッパ文化圏では、よっぽど極上の宿にでも泊まらない限り、きっちりした湯船はおろか熱い湯が出ないことも決して珍しいことではない。ロンドンでさえ、1泊£100ぐらいの宿に泊まったとしても、湯はタイミングによってはかなりぬるい。しかも、シャワーの設備は、石灰が詰まってボロボロになっていて、あまり感心しない。したがって、1泊£60くらいの☆☆☆☆B&Bともなると、フロはシャワーしかついていなくて、湯はせいぜい40度程度のぬるい湯がパラパラと降ってくる感じになる。風邪ひきそうどころか、(今回のように)既に風邪をひいてロンドンに上陸した場合、しばらくフロには入らない方がよいのではないかとすら思う。1泊£40くらいのシャワー共同☆☆B&Bともなると、フロは最初からあきらめた方がよいのかもしれない。ちなみにこの国には、銭湯はもちろんない(と思う)し、サウナもない(と思う)。▼40度ぐらいのぬるいシャワーに慣れ親しんでいる人々にすれば、日本人の40〜45度を適温とし、湯船にもシャワーにもガンガン湯を使い、あまつさえフロ用品が所狭しと並ぶ日本のフロ事情は驚きに違いない。▼よく、家族の好みとかで、シャンプーやらリンスやらが何本も並んでる家があるけど、あれもすごいな〜。小千谷の家(編註: Mの実家のことである)もすごいけどさ。それにしても、Bootsとかで売っているシャンプーやリンスはどれもこれも洗浄力が強くて、間違えて食器洗いのを買っちまったのかと思ったぞ...。

<以上、M>


今回の旅行中でフロ事情のよかった宿

第1位
バーフォードのアンドリューズホテル別館11号室(備品は ポッター&ムーア)
第2位
バーフォードのアンドリューズホテル本館3号室(備品は ポッター&ムーア)
第3位
ライのジークスホテル屋根裏部屋3号室(トイレのふたが木 製漆塗り!)
第4位
パークコートホテル(とりあえずバスタブがあった)

あとは、どれもこれも仮設シャワーみたいなモノだった。洗ったような気がしない。石灰分のおかげで泡が立ちにくい。日本のフロが恋しい。

<以上、M>


9046歩。

<以上、T>


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