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Mon, 7/3/94 (第4日目)
お助けハンカチの活躍。
くもり


5.13、起床。12時間睡眠。毎日毎日よく眠った。

5.23、フクロウが鳴いた。

5.27、鳩がぐるっぽ。

5.30、体温36.6C。かなり回復した。でも、今度はMがダウンしている。Mの体温37.5C。紅茶で水分、ポテチで塩分を補給する。

7.15、朝食に向かう。今日はコンチネンタルにしようと思う。食堂の中は日本人の子供が9割。こいつら、時差と若さのせいで早起きだ。

8.30、シャワーを浴びる。また熱がぶり返してしまった。37.0C。

10.30、延泊の手続きをしにフロントへ向かう。すんなりできてしまった。2泊追加した。1泊£50.00 は激安だ! 思わず三度も聞き返してしまった。とりあえずとっといたから明日の朝もう一度来てくれと云われた。

10.45、外の空気がすいたくて、ワイン&フード屋へ行く。

まだまだ、歩くとフラフラする。帰りはハイド・パークの中を歩いた。ハイド・パークの中は犬の糞だらけだった。足元を見ずに歩けない。

12.40、ワイン&フード屋で仕入れたサンドイッチで昼食。昨日買ってきた生牛乳はまだ生きている(でも、明日の昼にはヨーグルトができると思う)。ミルクティーも呑んだ。

13.30、Mの具合がたいそう悪くなってきた。38.9C。こりゃ、本気で医者に行かなきゃならん。

  1. 住友カードに電話した(私のカードには海外旅行保険が付いているのだ)。フリーダイヤルの番号にかけたら、なぜか日本につながってしまう(フリーダイヤルの番号は、ミキちゃんにもらった緊急用ハンカチに書いてあった)。日本は、今、夜の22.30pmで対応できないから、現地のオフィスにかけてくれといわれる。
  2. 住友カードの現地オフィスに電話したら、今度はなぜかパリのオフィスにつながってしまう。ロンドンのオフィスが混んでいるときは、自動的にパリに転送されるのだそうな。ロンドンのスタッフに連絡してもらうことにして、部屋で待つ。
  3. 電話が来た。日本語の通じる医者を紹介してもらった。後日清算するために必要な書類もしっかり聞いておいた。
  4. ジャパングリーンメディカルセンターに電話した。午後の部は予約制なので飛び込みだと隙間に詰め込むしかないといわれる。16.20pmの予約ならとれると云われ、それに従う。初診が£35.00 ぐらい、薬代が£30.00 ぐらいみておけばよいらしい。

<以上、T>

世の中には有り難い制度があるものだ。元気なときなら気にもならないことが、この世の果てみたいな異国の地でも恩恵を受けられるのだから、文明国は有り難い。

さっき大汗をかいたので、37.8Cまで熱が下がった(いつもなら40C近くまで昇ってぜーぜー云うのが関の山だが)。このままでは田舎へ旅行どころではなくなりそうなので、あきらめて現地の医者にかかることにする。あああああっ、なさけないっ!!

<以上、M>

15.30、フロントでTCをくずした。£100くずしたら手数料を£4.00もとられた。次からは街中の銀行でくずそうと思う。タクシーをつかまえて病院へ向かう。親切な運ちゃんだった。

16.15、シティー・ロードのなつかしい通りをしばらく進んで病院に着いた。問診票などに記入して、体温を測ったら、なんと! 採血された。たかが風邪(されど風邪)如きで採血されたのは初めてだ。私の場合、出国前から風邪を引いているので、保険は適用されないらしい。こういう困った人をも救済できるようなシステムはないものだろうか?

16.45、お医者さんに診てもらう。風邪如きでこんなに丁寧に看てもらったのは初めてだ。本当にビックリ。どんな症状になっているか、なぜ治ってないのか、どーすれば治るのかをわかりやすく解説してくれた。

<以上、T>

熱でよろよろするので、診察室のベッドで休ませてもらう。横になること10分、看護婦さんにつれられて医師に診てもらう。あまりに明晰に熱の表示がしてあるので、「体温計持ってきたの? エライねェ」と誉められる。えへえへ。

やはり右側の扁桃腺がえらく炎症しているらしい。血液検査の結果もすぐに出た。細菌反応が二人してまるで同じなので、やはりT→Mの経路で伝染したことも説明してもらった。ここまで神経質に採血までするのは、きっと肝炎の心配をしているに違いない。

<以上、M>

いろいろと説明を受けて、薬が出るまでしばらく待つ。薬は7日分も出してくれた。ありがたい。これだけかゆいところに手が届きまくりの病院は、来ただけで治ったような気がしてくる。

これほどまでに丁寧な診療と費用はやっぱり比例しているらしい。

17.30、タクシーをつかまえてホテルに戻る。運転が荒っぽい。

18.00、ホテルの近くの中華料理屋で夕食。ビュッフェなので喰い放題。ウェイターは親切。にっこり笑顔で急須のお湯をつぎ足してくれた。サービス料金込みであることに気が付かずにチップをおいてきてしまった。ちょっとくやしい。

19.00、ホテルに戻る。今日はほとんど歩いていない。1785歩。Mに食間用の薬を与える。そういえば、さっきの医者に、逆立ちしてタンを出せと云われたけど、食後は止めた方が良さそうだ(自明ですね)。

19.46、ねむい。チャンネル4のニュースを見る。

20.15、食間用の薬と12時間毎の薬を飲む。

20.20、目が開かないので眠る。

<以上、T>


今日の観察テーマ〜天使の人達〜
老いも若きもとにかく髪長が多い。町中至る所に、ブルーノ・ガンツみたいな天使がいる。明らかに出勤途中と思われるのだが、ハデなネクタイをしめた変わり者の天使もいる。
ヴェンダースが見たら、きっとこいつを主役にしたいと思うような御老体の天使までいて、ロンドンがこれほど開放的な街でなかったらあの映画はロンドンで撮られたかもしれないな。

<以上、M>


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