新・闘わないプログラマ No.93

リンク


Webページ上のリンクに付いては、もう色々な人が色々なことを言っているわけで、いまさら私が付け加えるようなこともほとんど無いのですが、今週はほかに適当なネタが無かったりするので、この話題をば、少しばかり……

リンクについて考えてみて気づいたのですが、私がいつも楽しみにしているwebサイト(特に個人のサイト)って、どこも、リンクについて一切制限をしていないところばかりなんですね。というか、リンクについて制限をしている(というか、現実問題としてはリンクに制限なんか出来ないわけで、その作者がリンクを制限するようなことを言っているだけ)サイトって、どこもはっきり言って「つまらない」ので再訪する気にならなかったりします。
あ、この「つまらない」とか、あと「面白い」とか、こういう主観的な言葉って、言った本人の主観でしかないわけで、当然のことながら普遍的な意味なんてありません。ただ単に、言った本人が「つまらなかった」とか「面白かった」とか思ったに過ぎないわけですね。と、一応断っておかないと、すぐに誤解する人間(というか、変な解釈をする人間)が出てくるんで、念のため。
それはともかく、私が面白いと思ったかどうか、というのと、リンクを制限しているかどうか、というのには明らかな相関があるようです。あと、これは全然関係ないですが、面白いかどうかと、ページにフレームを使っているかどうか、というのにも、ある程度相関があるようですが、私がよく行くサイトでも、フレームを使っているところもありますから、この相関係数はそんなに大きくありません。すみません、これは余談でした。

私のところは、当然のことながらリンクを一切制限するようなことは書いていません。「リンクはどのページでもご自由にどうぞ」と念のため書いているだけです。そもそも、仮に「禁止する」という意思表示をしたところで(もちろん、そんな意思表示はするつもりはありませんが)、強制力を持たない以上、何ら意味が無いわけです。
でも、ここまで書いても、「あなたのページをリンクしたいので許可をお願いいたします」というメールを頂くことが時々あります。これって、案外返事に困るんですよね。「はい、許可いたします」というのも何だかエラソーだし、「適当にやってください」というのも投げやりな態度だし、「どうぞ御自由にリンクをお張り下さい」と言ってお茶を濁しているのが現状です。
で、それから数日経ってから、メールをくれた方のサイトに行ってみると……

闘わないプログラマ (リンク許可済み)

とか書いてある。あ、あの、私、別に許可を与えたつもりなんか無いんですけど。「御自由にどうぞ」と言っただけで。あと、いつまで経ってもリンクしてくれていない人。もしかして私のメールの書き方で怒らせてしまったのかなー、とか思ったり……
それから、私のところ、以前は「リンクしてくれたら、教えてくれると嬉しいな♪」(←なんだよ、その「♪」は)なんてことを書いていたのですが、ある時、思い立ってこの記述を取っちゃいました。いや、メールを頂くのは全然構わないし嬉しいのですが、そうすると、こちらからもリンクしなくちゃいけないんじゃないか、などと変にプレッシャーを感じちゃったりするのですね。
あとやっぱり、メールを頂いた方のページを拝見して、なんか感想を書かないといけないだろうなあ、とか思っちゃうとこれがまた……。何せ、私は、貶すことは誰よりも得意なくせに、誉めることは誰よりも苦手なので(←最低の人間じゃん)、結構悩んじゃうんですよね。

話は変って、他人のサイトのリンクについての記述を見ると、いろいろと面白かったりします。
この間見かけたすごいやつに「このページへのリンクは完全に自由です。ただし、誹謗中傷的リンクは禁止します」っていうやつ。おいおい、それって全然「自由」ちゃうやんけー、などと慣れない言葉で突っ込みたくなってしまいます。え、そのページ、見たいからリンク張ってくれって? これも「誹謗中傷」とやらになりそうなので、止めときます。
あと、「このページへのリンクは許可制です。リンクを張ることを希望する方は、事前に私までメールで申請して下さい」ってやつ。あんた、いったい何様?
好意的に取り上げてもらうのは大歓迎だけど、批判されて自分が傷付きたくない、という気持ちがそこには見え隠れしているんですよね。そりゃあまあ、批判されたらむっとくるかも知れないけれど、それは仕方の無いことなんですよね。自分で勝手に公開しておいて、それが見知らぬ人間から批判されたくない、ってのは単なるワガママ。
公開された著作物は、もれなく批評される可能性が付いてくる、とでも言ったらいいか、そんな当たり前のことが当たり前のこととして理解できない人間が多い、というのが不思議でなりません。批評されるのが嫌な人は、そもそも公開すべきでないわけで、公開する自由と同様に、公開しない自由ってのもその本人にはあるのだから、公開したことによって付いてくる批評だとか責任だとか、そういったものを引き受ける必要があるわけです。
Webページ上でも、ユーザ認証の仕組みはありますから、それを使えばかぎられた人たちだけに公開するという手段もとれるわけで、うちわだけに公開したい人は、そういう手段をとるべきですよね。あ、「ユーザ認証」の具体的な設定の仕方は、私は知りませんので質問してこないように……自分で調べてね。
まあ、とにかく著作物を公開するにあたっての注意点とか、そういうことって、よくよく考えてみれば、誰も教えてくれなかったりするんですよね。結構、重要なことだと思うのですけどね。
わかりやすい文章の書き方、とか、公開する文書にはどういうことは書いてよくて、どういうことは書いてはいけないのか、とか、公開することによってどういう責任が発生するのか、とか。私は前から、今の国語教育についていちゃもんをつけていますけど、やっぱりこういうこともちゃんと教育すべきではないか、などと思うわけです。

というわけで、結局何を言っているのかよく分からない駄文になってしまいましたけど、そういうちゃんとした教育がなされなかったのが悪いんだ、と他人に責任をなすりつけて、今回のお話を終わりにします ←他人のせいにするなって。

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