新・闘わないプログラマ No.501

リビング用PC Boot Camp編


リビング用PCとして買ったMacBook、普段はWindowsで使おうと思っているわけです。Intel CPUのMacでは、アップルが提供しているBoot Campというソフトウェアを使うことにより、Windowsを動かすことができます。これはMac OS X上で動くバーチャルマシンではなく、Macのハードウェア上で直接Windowsを動かすのを支援するソフトと言えます。
ちなみに、Mac OS X上にバーチャルマシンを構成して、その上でWindowsを動かすことができるソフトも、Parallelsをはじめいくつかあるのですが、私の使い方ではMac OS XとWindowsを同時に起動させるような必要性がないこと、Windowsの速度を落としたくないこと、そして何より、Boot Campはタダ、ということでBoot Campを使うことにしました。

さて、Boot Campについては、もうあちこちでいろいろ書かれていますので、ここで私がまたあれこれ書く必要はないかも知れませんが、「Boot Campとはいったい何か?」を要点だけ述べれば、Mac OS X上で動く、Windowsインストール支援ソフトウェアで、次のような機能を持っています。

簡単に言ってしまえば、この3つのことをやるのがBoot Camp、ということになります。
などと前口上ばかり書いていても仕方ありませんので、実際にWindowsをインストールしてみることにします……が、ここで悩み事が一つ。Boot Campでは、インストールするOSはWindows XP SP2かWindows Vistaがサポートされています。さて、どちらをインストールすべきでしょうか?
とりあえず今回のインストールは「MacBook・Boot Camp上でWindowsがどれだけ使えるのかの評価」という名目でTechNet Subscriptionの評価用Windowsをインストールすることにしました。なので「苦労は買ってでもせよ」(←いやもう若く無いような気もしますが)ということで、まずはWindows Vistaを入れてみることにしました。「Vistaの環境も1台くらいあってもいいかな」と思いますし、Vistaが使えるようならそのときにライセンスを買えばいいですし、VistaがどうしてもダメならばXPにすればいいですし。
Windows Vistaは、半年くらい前にVMwareのバーチャルマシン上に入れてみたことがありますが、あのときはCPUも遅く、メモリもあまり割り当てられませんでしたから、あの半透明のウインドウも表示されず、まためちゃくちゃ遅かったので、ろくに使ってみることもせずに早々に消してしまいました。それに対して今回は、CPUがCore 2 Duo 2.16GHzで、メモリが1GB(これはちょっと少ないかも)ですから、そこそこのスピードで動くことを期待できるのではないか、と思いました。そして、Boot Campを使ってのWindows Vista(エディションはどれでもよかったのですが、まあ評価ということでUltimateにしました)のインストールを行いましたが、ほとんど何の苦労もなく終わりました。拍子抜けです。Boot Campは、まだベータ版というのに、かなり完成度は高いようです。デバイスドライバのインストール後には、Windowsのデバイスマネージャでも「不明なデバイス」は特に現れませんでしたので、ちゃんとすべてのデバイスを使えるようになったようです。
一点だけ問題があったのがキーボード。買ったMacBookはJISキーボードのモデルだったのですが、OS側ではUSキーボードとして認識されてしまいました。ただ、これもIMEの設定(確か、どこを設定したかいまいち覚えていない)でJISキーボード(だったか106キーボードだったか)に設定するだけで直りました。

しかし、Windows Vista、設定がわかりづらいし、やりづらいですね。今までのWindowsと比較すると、ワンクッション入る、というか、たとえば画面の解像度などの設定をやろうとした場合、

と、一段階多くなっています。ネットワークの設定などもそうですし、その上、例の「続行するはあなたの許可が必要です」が頻繁に出ますので大変です。そりゃあまあ、いろいろと事情はあるんでしょうけど、「いちいちこういう面倒なことをやらないといけないのはなあ、やっぱりXPにしちゃおうかな」と思わずにはいられません。
が、ここでめげてはいけません。「人生は重き荷を背負って、遠き道を行くが如し」です(ん? なんか違うか)。次に、Bluetoothのキーボードとマウスを接続してみました。Apple純正のBluetoothのマウスはWindowsには対応していないらしいのですが「まあ、なんとかなるだろう」とやってみたところ、最初にBluetooth接続するときに必要となる「パスキー」がわかりません。このマウスのパスキーがわからないと接続できません。そこで「wireless mighty mouse windows」とかで検索してみたところ、このマウスのパスキーは「0000」であることがわかりました。

と、こんな感じで、MacBookにWindows Vistaを入れてみたわけです。普段使っているアプリケーションも(売り物のやつはライセンスが無いので入れられませんが)いろいろと試してみたところでは、まあたいていはなんとかなるようです。TeraTermが、インストーラがうまく動かずにインストールできなかったのですが、別のPCからプログラムのフォルダごとコピーしてきたら特に問題なく動きました。
というわけで、とりあえずVistaでもなんとか使えそうです。で、このMacBookをリビングPCにするにあたって、いま最大の問題点となっているのが「電源スイッチを押すことができない」です。前に書いたように、リビングPCは、ディスプレイとして液晶テレビを使うので、MacBookの蓋は閉じておくつもりです。でも、このMacBook、キーボードの右上あたりに電源スイッチがあります。となると、蓋を開けないと電源スイッチを押すことができません。昔のMacは、キーボードにも電源スイッチが付いていたものですが、手元にあるBluetoothのワイヤレスキーボードには電源スイッチがありません(あっても、最近のMacはキーボードから電源を入れることが出来ない仕様らしいです)。
ううむ、困りました。さてどうしたものでしょうか。リビングPCの最大の危機です。

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