新・闘わないプログラマ No.413

LAN工事


最近の住宅は、建てた当初から、各部屋にLANの配線がしてあったりすることも多いようですが、私が住んでいるのは築10年の集合住宅で、当然のことながらそんな設備はありません。
10年前と言えば、Windows 95の年ですね。当時、確か家では、Macと、LinuxやWindows NTを入れたPCの間を10BASE2で接続して、ftpでファイルのやり取りをやっていたような記憶があります。なぜ、その後普及した10BASE-Tじゃなくて、同軸ケーブルを使う10BASE2だったかと言うと、当時はハブが高かったんですよね。で、一番安上がりだったのが10BASE2を使うことだった、というわけです。

さて、現状では、
「AV機器類や、インターネット接続はリビングルーム」
「サーバやデスクトップPCやプリンタ等は、書斎兼機械室兼倉庫兼書庫兼(以下略)の部屋」
となっていて、最低でもこの間をLANで結ぶ必要があるわけです。先日までは、この接続に無線LANを使用していたのですが、いかんせん無線LANは速度が遅いわけです。そこで、現在はしかたなく有線LANケーブルをずるずると這わしています。まあ、LANケーブルとは言っても、店で一番細いやつ(=高いやつ)を買ってきて、それを使っているので「ケーブルがあるからドアが閉まらない」とかいうことは無いのですが、でも廊下をずるずるとケーブルが伸びているのは見苦しいわけです(「もともと見苦しいんじゃ?」とかいう突っ込みは却下)。
そんなわけで、最近の物件のように、各部屋にLANケーブルを配線することができないだろうか、と以前から思っていました。ここのところずっと忙しかったので、そう思っていただけだったのですが、先週の中ごろにやっと時間が取れるようになりまして、いろいろと調べてみることにしました。

まずは、LANケーブルをどこを通して各部屋まで延ばすか?
目立たないようにケーブルを通すとすれば、考えられるのは天井裏か床下か壁の中ということになるのでしょうが、普通に考えればいちばんやりやすそうなのが天井裏ということになります。
で、まずは天井裏の状況を調査しなければいけません。一番簡単に天井裏を見ることができるのは浴室でしたので、そこから覗いてみると、ちょうと浴室の上に、TVアンテナ線の分配器が取り付けてあって、どうやらそこから各部屋にアンテナ線が延びているようでした。そのアンテナ線は直径10数mmのパイプの中を通っていて、アンテナ線に加えて、LANケーブルを通すだけの余裕がありそうな感じでした。ただ、

というあたりが気になる点でした。そこで「困ったときのいんたーねっと」ということで、LAN工事関係で何か情報が無いか検索してみたのですが、「すでにある住宅にLANケーブルを配線する」という情報の載っているサイトはほとんど無く、やっと見つけたのが「LAN工事ドットコム」というサイトです。このサイトは非常にためになりました。
たとえば、配線用のパイプの中にケーブルを通すために、まずかたい針金みたいなのを押し込んで、それを使ってケーブルを引っ張って通すことになります。仕事で配線工事に立ち会ったりするとよく見かけるのですが、この針金が「通線ワイヤ」という製品であることを知ったのも、このサイトののおかげです。
また、壁にRJ45(LANのコネクタ)のモジュラジャックを埋め込むためには、どういうものを買ったらいいか、とか、とにかくこういうLAN工事を行うにあたっては必見のサイトです。

そして、以下のような方針で工事を行うことにしました。

この工事では、アンテナ線の通っているパイプに、新たにLANケーブルを通すわけですが、アンテナ線が通った状態でLANケーブルを通すのは無理のようでした。通線ワイヤを押し込んでみても、アンテナ線が邪魔をして、反対側まで通ってくれません。そこで、アンテナ線に通線ワイヤをくくりつけ、とりあえずアンテナ線を引き抜き(と同時に、通線ワイヤがパイプの中に残る)、その通線ワイヤに、引き抜いたアンテナ線と、新たに通すLANケーブルの両方をくくりつけ、通線ワイヤを引いて、2本のケーブルを通すことにしました。
通線ワイヤは、本来の使い方からすれば、管の中を押し込んでやれば反対側まで届くはずなので、あらかじめアンテナ線を引き抜いておいてから通線ワイヤを通す(押し込む)ことをしてもかまわないはずなのですが、何か問題があって通線ワイヤが通らない(=そのパイプにはケーブルを通せなくなってしまう)状況は避けない、ということで、すでにあるアンテナ線で通線ワイヤを引っ張ることにしたわけです。
ううむ、なんか読んでもわからない説明になってしまったような……とにかく、そうやってLANケーブルを通すことに成功しました。1部屋を除いては。

そう、1部屋だけ、どうがんばっても、すでに配線してあるアンテナ線がびくともしないところがあったのですよね。困りました。しかも、それがまた、いまサーバ等を置いている「書斎兼機械室兼(以下略)」だったりして……これじゃ、せっかくLAN工事をやった意味ないじゃん。


次回、LAN工事 大公開編に続く。

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