以前、JR三鷹駅北口の実篤による「武蔵野」の碑は見に行ったのだが、その後機会がなくて、同駅南口商店街にある「人間萬歳」の碑は見に行けずじまいだった。このたび三鷹で下車するタイミングを得たので、カメラを持って見に行ってきた。
JR三鷹駅で降りて南口に出て、南にまっすぐ商店街の方に進む。バス通りが斜めに交差するが構わず直進、信号をわたったところに三木露風の「赤とんぼ」の記念碑がある。左手に東急ストアを見ながら、さらに進む。日曜の昼下がり、急な暑さにどことなく活気のない商店街をだらだら進む。目指す実篤の記念碑はまだか。商店街がずっと遠くまで続いているように見える。
さっきの三木露風の碑は駅を背にして通りの左側だったが、今度は右側に何かある。地球らしきもののモニュメント。かたちをすっかり忘れていたが、これが実篤の記念碑だった。地球をY字型の台座がささえている。道路を渡ってご対面。「人間萬歳」と実篤の字がレリーフになっている。その下には「人間萬歳」の戯曲の一節が記されている。右側には実篤の略歴が紹介されているが、汚れてよく読めない。平成5年3月建立とあるから、もう10年もたっているのだ。地球の関東平野あたりも、いたずらされたのか欠けている。
記念碑の真ん前はマンションの工事中。今年(2003年)の12月には竣工するようだ。「コスモ三鷹ロイヤルフォルム」という名前で、完売らしい(15階建て?)。玄関を出ると実篤(しかも「人間萬歳」!)というのも、すごいマンションかもしれない。筆者はそういうマンションは歓迎だが。
この先に山本有三と太宰治があるらしいが、昼飯前でもありそこまで行く気力もなかったので、駅に引き返した。駅からすぐと思うとちょっと遠いかもしれない。三鷹駅南口から京王線仙川駅までバス(7番のりば)が出ているので、それに乗って帰宅。
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