THE ORIGINAL CASTE
(ザ・オリジナル・キャスト)
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ONE TIN SOLDIER (天使の兵隊/ミスター・マンデイ) ('70 Bell/TA5003 Bell 58008) | |
彼らのファースト・アルバム。そして文句なしの大傑作アルバムです。リード・シンガー、ディクシーの冴え渡る美声に、見事なコーラス・ワーク。当時の演奏をこの上なく昇華させているアーティ・バトラーのアレンジとランバート&ポッターのプロダクション・センスは、非のつけどころがありません。各国で大ヒットしたA1「天使の兵隊」に続き、日本でオリキャスの名を知らしめたA2「ミスター・マンデイ」、後にシングル・カットされ、僕の中で不動の地位を築いたA5「私は1人」とB1「愛する未来に歌おう」など、これでもかと言わんばかりに名曲が押し寄せてきます。ジャケット裏面の解説で、ブルースのことをディクシーのお兄さんと紹介しているのも、当時としては少ない情報で仕方のないところでしょう。 |
タイトル | 邦題 | 作者 | コメント | |
A-1 | One Tin Soldier | 天使の兵隊 | Dennis Lambert - Brian Potter | 本国カナダで第1位、全米第34位のスマッシュ・ヒットとなりました。おなじみ静かなマーチ調のイントロに始まり、ディクシーのパンチの効いたサビへと、徐々に盛り上がります。映画「明日の風をぶち破れ」(原題:BILLY JACK)でCOVENの歌うバージョンが使用され大ヒットしましたが、映画の音楽監督はオリキャス盤を使いたかったけれど著作の問題でかなわなかったとのこと。 |
A-2 | Mr. Monday | ミスター・マンデイ | Dennis Lambert - Brian Potter | 本国カナダで第1位を獲得したほか、日本でも爆発的なセールスをあげ、46万枚の大ヒットとなりました。迫力あるイントロから、ディクシーのパワフルな歌いっぷり、何も言うことのないマスター・ピースでしょう。 |
A-3 | Country Song | カントリー・ソング | Bruce Innes | ブルースの楽しいカントリー・タッチの曲です。彼の歌声もオリジナル・キャストの一面として、とっても好きです。 |
A-4 | A Picture of Bob Dylan | ボブ・ディランの肖像 | Dennis Lambert - Brian Potter | 静かなオープニング、クールな感じの曲調です。 |
A-5 | Nothing Can Touch Me There | 私は1人 | Dennis Lambert - Brian Potter | 僕も大好きな曲で、イントロからウキウキしてしまいます。テンポの良いロック調の曲で、本国カナダでは、A面扱いでシングル・ヒットしています。ホーン・セクションが小気味よく大活躍しています。 |
B-1 | Leaving It All Behind | 愛する未来に歌おう | Dennis Lambert - Brian Potter | ドラマチックな名曲です。本当にランバート&ポッターの才能には感服してしまいます。伸びやかに歌うディクシーの声質を見事に活かしきっています。 |
B-2 | Watch the Children | 子供達のように | Dennis Lambert - Brian Potter | これも隠れた名曲として、支持する人が多いようです。「虹を架けよう」のB面としてもシングル・カットされましたが、その際の邦題は「子供達を見なさい」でした。 |
B-3 | Highway | ハイウェイ | Bruce Innes | ブルースのオリジナルをディクシーが歌います。ソウルフルな佳曲です。 |
B-4 | Sweet Chicago | スイート・シカゴ | Bruce Innes | ブルースの自作自演です。B-3同様、やや哀愁を帯びた曲調です。 |
B-5 | Live for Tomorrow | 明日に生きよう | Dennis Lambert - Brian Potter | マイナーな曲が2曲続いた後で、明るいタッチでしめてくれました。ディクシーが左のスピーカーの近い位置から歌いだし、ドキッとさせてくれます。ピアノとホーンが交互に掛け合うエンディングも秀逸です。次のアルバムを期待させてくれる、トリにふさわしい名曲です。 |
LIVE / THE ORIGINAL CASTE IN JAPAN (ライブ/ザ・オリジナル・キャスト・イン・ジャパン) ('71 Bell68003-R) |
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1971年2月6日、夜7時東京厚生年金ホールでの実況録音(表現が時代を感じさせますね)です。ランバート&ポッターを象徴するホーン・セクションがないので、スタジオ録音盤と比べると迫力不足は否めません。それでもディクシーの美声と、コーラス・ワークのうまさ、ギターやドラムスの切れのよさはさすがです。バンドとしての彼らを聴くつもりで聴きましょう。見開きジャケットは豪華な感じで嬉しいです。 |
タイトル | 邦題 | 作者 | コメント | |
A-1 | Mr. Monday (Opening Theme) | ミスター・マンデイ (オープニング・テーマ) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 30秒程度の導入曲です。ギターによるイントロは、スタジオ録音のブラスと比較して、格段に迫力不足です。ディクシーのボーカルも、テンポ・アップのせいで淡々と言うか、へんな弾みがついており、ライブでの復元の難しさを感じさせます。それでも、ステージに登場したオリキャスを目前にした観客たちは興奮したでしょうねえ。うらやましい。 |
A-2 | I Just Wanna Be Your Friend | 友達になろう | Dennis Lambert - Brian Potter | ランバート&ポッターによる、スタジオ録音されなかった唯一の曲(たぶん)。セカンド・アルバムがあったら、間違いなく収録されてたであろう、完成度の高い曲です。 |
A-3 | I Prithee Do Not Ask for Love | 悲しい願い | Michael Murphy | これは、メンバーの誰が歌ってるのでしょうか? なぜか、この曲だけ、レーベル面に作曲者のクレジットが入っていませんでしたが、ルイス&クラーク・エクスペディションのマイケル・マーフィの作品です。古英語を使ったクラシカルな詩で、いろいろなアーティストにカバーされています。 |
A-4 | Come Together | カム・トゥギャザー | Bruce Innes | B-5でビートルズをやっていますが、こちらはもちろんビートルズの曲ではありません。今回のCDでは、この曲のみライブ演奏が収録されるようです。 |
A-5 | Simple Song of Freedom | 自由の広場 | B. Darin | ブルースが中心に、語るように歌う静かな曲です。これもカバーの定番曲です。 |
A-6 | Hard Loving Loser | 涙に消えた恋 | R. Farina | ベース・ギターがリズムを刻み、だんだんテンポアップしてゆくロック・チューンで、ディクシーのボーカルもファンキーです。長めのギター・ソロ、ドラム・ソロが会場を盛り上げています。 |
A-7 | One Tin Soldier | 天使の兵隊 | Dennis Lambert - Brian Potter | 前曲のドラムスは「天使の兵隊」のイントロへと続き、会場の喝采を受けます。その後ギターがメロディをなぞるのはホーンがいないので仕方ないでしょう。でももう少し音を絞ったほうがいいかも。 |
B-1 | Me and Bobby McGee | ミー・アンド・ボギー・マギー | K. Kristofferson - S. Foster | ミドル・テンポの曲ですが、観客の手拍子で会場が一体になっています。タンバリンもいい味出していますね。 |
B-2 | Sault Ste. Marie | スー・セント・メリー | Bruce Innes | ライブを盛り上げてくれる絶好の曲かと思いますが、なぜか肝心なときにブルースの声が奥に引っ込んでるんですよね。惜しい! |
B-3 | Ain't That Telling You People | 虹を架けよう | Dennis Lambert - Brian Potter | 名曲っぽいつくりの曲は、あえてこういうバンド・スタイルで演奏するとまた違う味が出て二度楽しめるんですね。 |
B-4 | Son of a Preacher Man | プリーチャー・マン | Hurloy Wilkins | アップ・テンポでライブ向きの曲ですね。 |
B-5 | Hey Jude | ヘイ・ジュード | John Lennon - Paul McCartney | ビートルズの名曲を9分も長々と演奏しています。ライブのハイライトなのかとは思いますが、オリキャスの数多い名曲をハイライトとして欲しかったです。 |
B-6 | Mr. Monday | ミスター・マンデイ | Dennis Lambert - Brian Potter | エンディングはみんな待ってました! 「ミスター・マンデイ」が再登場です。会場も乗りにのって・・・。そうです。ファンはオリジナル曲を聴きに来てるんです。 |
LIVE THE ORIGINAL CASTE IN JAPAN Vol.2 Live at SHINJUKU KOSEINENKIN HALL January 31/ February 6, 1971 (ライブ/ザ・オリジナル・キャスト イン・ジャパン 第2集) ('71 Bell68005-R) |
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まずビックリするのは、曲間で日本人ナレーターが日本語で曲紹介をすること。当時のライブではスタンダードだったのかもしれませんが、それをカットせずそのまま収録した点は、実に実況録音盤というに相応しい気がします。そして次にヒット曲が1曲も入っていないこと。カバー中心ながら実に生き生きしたパフォーマンスです。オリキャスはディクシーとブルースの二人の印象が強いのですが、このライブ盤を聴いていると、むしろその本質はフォーク・カルテットと言えるかもしれません。ピアノやホーン・セクションがない分、彼ら4人のハーモニーの良さが引き立っているように思います。またジョー・キャベンダーもハギレのいいドラムスを叩いて貢献しています。このアルバムはいまだ未入手ですが、友人の協力でここまでたどり着きました。願わくばいつかはこのアルバムの真の所有者になりたいと願うのです。 |
タイトル | 邦題 | 作者 | コメント | |
A-1 | I Just Want to Be Your Friend | 友達になろう | Dennis Lambert - Brian Potter | 前ライブ・アルバムにも収録されていた、ランバート&ポッター作によるオリジナル・ソングです。曲の終了後に次の2曲を、日本人ナレーターが紹介するのでビックリ。当時の外国人のライブ…というより実況録音では標準のスタイルなのかもしれません。この声が解説なんか書いてる木崎義二氏でしょうかね。 |
A-2 | Leaving on a Jet Plane | 悲しみのジェット・プレーン | J. Denver | ピーター・ポール&マリーなどで有名な曲です。爽やかな曲調とコーラスで、このアルバムを象徴するような仕上がりになっています。メンバーが日本語で観客に話しかけ、笑いを誘っているシーンなど、とても和気あいあいとしたムードが感じられます。 |
A-3 | Early Morning Rain | 朝の雨 | G. Lighthoot | これも彼らが好んで演奏するゴードン・ライトフットのペンによる美しい曲で、ブルースがリードを取ります。曲の途中では、ブリス・マッキー(?)の優しい声のソロが聞けます。 |
A-4 | First Train (Heading South) |
ファースト・トレイン | J. Horton | 寂しい静かなイントロからテンポ・アップして、列車が駆け抜ける様子を、見事に演奏とコーラスで再現しています。 |
A-5 | Mighty Mississippi | マイティー・ミシシッピー | R. Sparks | ニュー・クリスティ・ミンストレルズのランディ・スパークスの曲。非常に調子のよいアップ・テンポの曲です。冒頭で日本語の早口言葉にも挑戦しますが、見事にこなしていますね。 |
A-6 | Make It with You | 二人の架け橋 | D. Gates | 久々にディクシーのソロによるアダルトなポップ・ナンバーです。そういえばオリキャスのメインはディクシーだったなんて、意外にこのアルバムではそのことを感じさせません。 |
B-1 | The Original Caste's Interview | インタビュー | - | ディクシーが片言で日本語を話すのも可愛いです。インタビュー内容は、自己紹介〜経歴〜レコード〜プロデューサについてと進んでいきます。背後ではなにやらざわざわしており、本当にレコードを想定していない音源が使用されています。 |
B-2 | Thirsty Boots | かわいたブーツ | E. Andersen | ディクシーをメインとした優しく静かなコーラスで、穏やかな気持ちになれます。 |
B-3 | Seasons in the Sun | シーズンス・イン・ザ・サン | R. Mckuen - J. Bred | カントリー・タッチのフォーク・ソングです。メインで歌っているのはブリス・マッキーとグラハム・ブルースの二人でしょうか。 |
B-4 | Country Song | カントリー・ソング | B. Innes | おなじみオリキャスのオリジナルで、ブルースの独壇場です。この曲で、ようやくファースト・アルバムのことを思い出させてくれます。 |
B-5 | Don't Think Twice | くよくよするなよ | B. Dylan | これもハーモニーがきれいなボブ・ディランの曲です。 |
B-6 | Yesterday | イエスタデー | J. Lennon - P. McCartney | お馴染みビートルズの曲ですが、うまくアレンジしてオリキャスのものにしています。 |
B-7 | Highway | ハイウェイ | B. Innes | ディクシーのうまさが際立つ、ファースト収録のソウルフルな曲。迫力面でもスタジオ録音に負けてないですね。 |
THE ORIGINAL CASTE GREATEST HITS (グレーテスト・ヒット) ('71 Bell68007) |
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ファースト・アルバムからの4曲に、シングル曲4曲、ライブから4曲を収録したベスト盤です。スタジオ録音曲は、シングルでもお馴染みの豪華なラインナップです。実況録音を追加収録しているのは、ライブ・アルバムが2枚も発売されていなければボーナス・カットとして効果的だったかもしれませんが、もはや食傷気味です。僕だったらライブ4曲の代わりに「ボブ・ディランの肖像」「カントリー・ソング」「子供達のように」「明日に生きよう」を入れるかな? でもそうするとファーストの10曲中8曲が重複するし…。ウムム。1曲削って「友達になろう(実況録音)」を入れるか…なんて。見開きジャケットは相変わらず嬉しいですね。 |
タイトル | 邦題 | 作者 | コメント | |
A-1 | Mr. Monday | ミスター・マンデイ | Dennis Lambert - Brian Potter | 文句なくこの曲からスタートでしょう! オリキャスを代表する名曲です。1曲目から涙すること間違いなし。 |
A-2 | Leaving It All Behind | 愛する未来に歌おう | Dennis Lambert - Brian Potter | ドラマチックな名曲です。本当にランバート&ポッターの才能には感服してしまいます。伸びやかに歌うディクシーの声質を見事に活かしきっています。 |
A-3 | Come Together | カム・トゥギャザー | Bruce Innes | 日本では2度目の来日記念盤としてシングル・カットされました。ブルースの曲らしく、ちょっと泥臭い感じの曲です。 |
A-4 | Sault Ste. Marie | スー・セント・メリー | Bruce Innes | これもブルース作ですが、本人がリード・ボーカルを取っています。今回のCDには収録されなかった唯一のスタジオ録音曲ですが、かなり好きなんですよ。切にCD化を希望します。 |
A-5 | Nothing Can Touch Me | 私は1人 | Dennis Lambert - Brian Potter | 僕も大好きな曲で、ベースとドラムスが刻むイントロからワクワク、中盤からのホーン・セクションの大活躍で最高に明るくハッピーな佳曲に仕上がっています。 |
A-6 | One Tin Soldier | 天使の兵隊 | Dennis Lambert - Brian Potter | 本国カナダで第1位、全米第34位のスマッシュ・ヒットとなりました。おなじみ静かなマーチ調のイントロに始まり、ディクシーのパンチの効いたサビへと、徐々に盛り上がります。 |
B-1 | Ain't That Tellin' You People | 虹を架けよう | Dennis Lambert - Brian Potter | 初めての来日記念盤としてシングル・カットされた美しい曲です。今回のCD化では、このステレオ・バージョンは収録されませんでした。惜しい。 |
B-2 | When Love Is Near | 朝やけの2人 | Paul Williams - Roger Nichols | 名匠ロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムスの作品です。ドラマチックで美しい曲でしたが、チャート的には振るわずラスト・シングルとなりました。 |
B-3 | I Just Want to Be Your Friend | 友達になろう(実況録音) | Dennis Lambert - Brian Potter | ここからはライブが4曲続きます。次のオリジナル・アルバムがあれば、これも間違いなくスタジオ録音曲として日の目を見たことでしょう。2枚のライブ・アルバムにも収録されていました。 |
B-4 | Thirsty Boots | かわいたブーツ(実況録音) | E. Anderson | ライブVOL.2に収録されていた静かな佳曲。 |
B-5 | Mighty Mississippi | マイティー・ミシシッピー(実況録音) | R. Sparks | ニュー・クリスティ・ミンストレルズのランディ・スパークスの曲。非常に調子のよいアップ・テンポの曲です。これもライブVOL.2に収録されていた曲です。 |
B-6 | Mr. Monday | ミスター・マンデイ(実況録音) | Dennis Lambert - Brian Potter | スタジオ録音のブラスの印象が強いため、ギターによるイントロでは少々迫力不足の気がします。こちらはライブ(VOL.1)のエンディング曲でした。 |
BACK HOME ('74 CenturyII ST17001) | |
やっと手に入った、オリキャスのセカンド・アルバムです。とは言えグループは一度解散しており、、イネス夫妻にベースのゲイリー・カールソンを加えた3人組として、再びオリキャスの名を冠して発表されました。ファーストほどのポップさには欠けると思いますが、さすがにオリジナル・キャストです。味わい深い一枚に仕上げてくれました。なんといってもディクシーが歌えば、魔法のように僕らを虜にしてしまいますもんね。 |
タイトル | 作者 | コメント | |
A-1 | Slide Up Under My Shoulder | Sherman Hays | ペダル・スチール・ギターがいい味を出しているカントリー・ポップ・ソングです。サビのタイトル名の繰り返しにちょっと意外性があってクセになる曲です。 |
A-2 | Underground | Bruce Innes | ブルースによる哀愁を持ったカントリー・ソングです。ホント、この手を演らせるとうまいですよね。 |
A-3 | We Will Live Together | Bruce Innes | 1974年のエキスポのテーマ曲として、シングル発売されました。静かなオープニングから、ディクシーの迫力ある盛り上がりに持っていくあたり、「虹をかけよう」「朝やけの二人」の延長線上のイメージです。 |
A-4 | Give Me the Good News | Dennis Coats | ブギウギ風の楽しい曲で、サックスもいい味でています。A-3とのカップリング曲でした。ペリー・ボトキン・ジュニアがサックスを吹いています。 |
A-5 | Written All Over Me | Dennis Coats | 再びブルースがメインのバラード曲です。ストリングスが、さりげなく曲の格調を上げています。 |
B-1 | If He Don't Have No Love | Bruce Innes | ワルツ調のゆったりとした曲ですが、ディクシーのオーバー・ダビングに、ハッと息を呑んだりします。 |
B-2 | Butte, Montana | Bruce Innes | ブルースのロックン・ロール。ディクシーのバック・ボーカルっていうのも、すごい贅沢な感じがして、本当に嬉しくなっちゃいます。 |
B-3 | Last Highway Song | Cindi Borup | オープニングのギターがイカシており、ディクシーが喉をつぶすように力をこめて歌っています。しかしサビのストリングスが中途半端な上、エンディングのフェード・アウトも早くて、「アレ?」って感じです。 |
B-4 | Overdose Of The Blues | Bruce Innes | ブルースによるスローなブルース曲。限られたインストゥルメンタルで、ディクシーの絡みもなくしみじみと歌っています。 |
B-5 | Station Wagon Melody | Bruce Innes | アルバムの最後を飾るのは、やはりディクシーが歌い、感動的に盛り上がる曲でしょう。とは言え、この曲は少々おとなし目ですかね。 |
JANINE / RALPH DYCK / ORIGINAL CASTE /
RENATO TRUJILLO ('76 Canadian Broadcasting Corporation LM-429) |
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カナダの放送用音源らしく、一般発売はされなかったアルバムです。4組のアーティストを4曲づつ収録しています。オリジナル・キャストのこの4曲は、もしかして次のアルバム用だったのでしょうか? セカンド・アルバムのアウト・テイクって線の方が強いかも? | ||||
タイトル | 作者 | コメント | ||
B-1 | Back in the Bar Room Again | B. Innes | ディクシーがゆったりと朗々と歌い上げるワルツ調の曲です。タイトルを繰り返すサビが、印象的に耳に残ります。この曲、ディクシーがチェルシー・レーベルからシングル・リリースしていますが、そちらではストリングスが加えられ、より重みのある曲になっています。 | |
B-2 | Country Song [new version] |
B. Innes | ファースト・アルバムにも収録されていたこの曲を、ブルースが再演しています。若干テンポを落として、演奏を電気処理しています。また、コーラスにはディクシー以外の女性を起用しています。 | |
B-3 | We Will Live Together [alternate mix] |
B. Innes | こちらはミックス違いです。市販されたのはホーンが多用されていましたが、こちらはホーンの代わりにピアノとギターが中心で、よりストレートにこの曲を楽しめます。 | |
B-4 | I Love the Country | B. Innes | ディクシーによる元気一杯のカントリー・ソング。オリキャスらしいアコースティック・ギターも、とってもいい味出しています。 |
写真 | 発売 | レーベル | タイトル | 作者 | コメント |
- | '68 | DOT 45-17071 | I Can't Make It Anymore | Gordon Lightfoot | 記念すべきオリジナル・キャストのデビュー・シングル。ゴードン・ライトフットの曲です。駆け出しの売れないシングルなので、シンプルなフォーク・ソングと思いきや、何よりそのホーンを中心としたエコーの効いたソフト・ロック的な味付けにビックリさせられます。でも彼らのコーラスは、TA時代と比較するとまだ垢抜けなくて、シーカーズのようなコーラス・グループ風です。ディクシーの声もかなりハスキーに聴こえます。しかし、このプロダクションからして、かなりDOTに期待されていたのではないかと感じるのですが…。 |
Just like Tom Thumbs Blues | Bob Dylan | ボブ・ディランの曲で、ブルースが渋く歌います。雨を模した効果的なストリングスとパーカッションで始まり、ホーンやエレキ・ギターも絡んで、なかなか凝ったつくりのロックになっています。 | |||
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'68-2 | DOT 45-17138 | Snakes And Ladders | Bruce Innes | DOT2枚目のシングルは、比較的シンプルな演奏によるポップ・ソングです。ブルースによるオリジナル曲で、途中テンポが変わる楽しい構成になっています。ちょっと前衛的かつ、親しみ易い曲でヒットを狙ったのかもしれません。ボニー・ギターがプロデュースしています。作者のクレジットが"Ennis"となっているのがひょうきんです。 |
I'm So Much In Love | Vic Seff | 爽やかなオールディーズ風のポップ・ソングです。この曲でもバック・コーラスは少々時代遅れな感が否めないフォーク・ソング調です。A面同様、ボニー・ギターのプロデュースです。 | |||
'69-8 | Bell/TA 186 (Bell 88016) |
One Tin Soldier (天使の兵隊) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 本国カナダで第1位、全米第34位のスマッシュ・ヒットとなりました。日本では1970年2月21日に発売され、そのときは二色刷りのジャケットでモノラル録音でした。その後、映画「明日の風をぶち破れ」(原題:BILLY JACK)でこの曲がCOVENにより歌われ全米第27位のヒットとなったことにより、このシングルは71年の秋に再発売されます。レコード・ナンバーは同じですが、ジャケットは無理やり着色したようなカラー刷りとなり、アルバムからのステレオ・テイクになっています。この再発盤の解説では、すでにオリキャスは解散したと伝えられ、それにあわせてかジャケット裏面では、ライブVol.2とグレイテスト・ヒッツのLPが発売されることを紹介しています。ところで左から2番目は前任ドラマーのピーター・ブラウンでしょうか。ジョー・キャベンダーはこのヒット後69年11月から参加したようです。 | |
Live for Tomorrow (明日に生きよう) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 明るく生き生きとしたコーラスが絶品です。バックのホーンやピアノもランバート&ポッターらしく冴え渡っています。アルバムではトリを務め、次のアルバムを期待させてくれた、これまた名曲です。シングルB面として、次のシングルを大いに期待させてくれたでしょう。 | |||
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'70-6 | Bell/TA192 (Bell 88024) |
Mr. Monday (ミスター・マンデイ) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 本国カナダで第1位を獲得したほか、日本でも爆発的なセールスをあげ、46万枚の大ヒットとなりました。迫力あるイントロから、ディクシーのパワフルな歌いっぷり、何も言うことのないマスター・ピースでしょう。 |
Highway (ハイウェイ) |
Bruce Innes | ファースト・アルバム収録の、ブルースによるオリジナル曲で、ライブ・アルバムでも迫力の演奏を聴かせてくれていました。日本盤には「スイート・シカゴ」がカップリングされました。 | |||
Bell/TA197 | Nothing Can Touch Me (私は1人) |
Dennis Lambert - Brian Potter | こちらは日本では発売されなかったシングルです。僕も大好きな曲で、ベースとドラムスが刻むイントロからワクワク、中盤からのホーン・セクションの大活躍で最高に明るくハッピーな佳曲に仕上がっています。写真はカナダ盤(BELL TA197X)です。 | ||
Country Song (カントリー・ソング) |
Bruce Innes | ブルースによる楽しいカントリー・タッチの曲です。彼の歌声もオリジナル・キャストの一面として、とっても好きです。 | |||
'70-9 | Bell 88032 | Leaving It All Behind (愛する未来に歌おう) |
Dennis Lambert - Brian Potter | ドラマチックな名曲です。本当にランバート&ポッターの才能には感服してしまいます。 | |
A Picture of Bob Dylan (ボブ・ディランの肖像) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 静かなオープニング、クールな感じの曲調です。 | |||
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'70-12 | Bell/TA 204 (Bell 88040) |
Ain't That Tellin' You People (虹を架けよう) |
Dennis Lambert - Brian Potter | 来日記念盤として発売されました。壮大なイメージの曲です。スー&サニーもシングル発表しています。 |
Sweet Chicago (スイート・シカゴ) |
Bruce Innes | 日本盤は「子供達を見なさい」(子供達のように)がカップリング曲です。 | |||
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'71-2 | Bell 88043 | Come Together (カム・トゥギャザー) |
Bruce Innes | 日本でのライブ盤を収録することとなる、2度目の来日記念盤として発売されました。ブルース作曲の中でもあまりインパクトのある曲でなく、ディクシーが歌ってもやや魅力に欠ける気がします。 |
Nothing Can Touch Me (私は1人) |
Dennis Lambert - Brian Potte | 僕も大好きな曲で、ベースとドラムスが刻むイントロからワクワク、中盤からのホーン・セクションの大活躍で最高に明るくハッピーな佳曲に仕上がっています。 | |||
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'71-5 | Bell/TA211 (Bell 88051) |
When Love Is Near (朝やけの2人) |
Paul Williams - Roger Nichols | ロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムスの名コンビによる美しい作品。ランバート&ポッターのような派手さがなく、シングルとしては地味だったようです。 |
Sault Ste. Marie (スー・セント・メリー) |
Bruce Innes | ブルースの自作自演曲。元気の良い楽しい曲で、ディクシーもバックでうまく盛り上げています。 | |||
'73 | Century II 1501 | Don't Stop Now | Dennis Lambert - Brian Potter | 復活したオリジナル・キャストの第1作は、なんとランバート&ポッター作です。アルバムに先行発売され、アルバムには未収録でした。この時代にも彼らの曲をやってたんですね。きれいなバラードで、結構、好評だったようです。プロデュースはブルースが担当しています。 | |
Overdose Of The Blues | Bruce Innes | アルバム収録のブルースによるスローな曲で、しみじみと歌っています。 | |||
'74 | Century II 1507 | We Will Live Together (Song for Expo '74) |
Bruce Innes | エキスポ’74のイメージ・ソングだったようです。静かなオープニングから、迫力一杯に盛り上がります。 | |
Give Me The Good News | Dennis Coats | サックスをフィーチャした楽しいブギウギ調のポップ・ソングです。ほんとディクシーって、どんな曲を歌わせてもうまいですねえ。 |