The Great American Brass Band Festival
international Festival 2000

トレイルブレイザーズ・テンピース・ブラス
in アメリカ

日 時 :2000年6月8日(木)〜11日(日)
場 所 :アメリカ ケンタッキー州 ダンヴィル
レポート:黒沢ひろみ (Euphonium)


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●4万5千人のお客さんの前で・・
 私たちトレイルブレイザーズ・テンピース・ブラスは、去る6月9日から11日、アメリカはケンタッキー州ダンヴィルで開かれた<The Great American Brass Band Festival>にゲストとして招かれ、のべ4万5千人以上(主催者いわく)のお客さんの前で4回のステージを披露してきました。その模様を、写真とともに「絵日記」風にレポートしたいと思います。

 その前に、このフェスティバルについて少しお話ししましょう。これは1990年に、ダンヴィルの町とセンターカレッジ(Centre College)の総意で発案され、地域の企業や行政機関などのスポンサー協力を得て始まりました。以来、6月第2週の金曜?日曜の3日間は町の人口が2倍になるという、ケンタッキーで最も有名で大規模な催しになったのだそうです。出演団体は、地元の市民ブラスバンドやケンタッキー州内のセミ・プロ・バンド、アーミーバンドから、アメリカ国内の著名なバンドまで、実に様々です。ニュー・オーリンズのジャズ・バンドや、南北戦争の頃の楽器(オーヴァーショルダー・ホーンなど)を当時の服装で演奏する、いわゆるコスプレ・バンドなどは、かなり人気が高いようです。過去のメイン・ゲストには、カナディアン・ブラスやエンパイア・ブラス、リズム&ブラスなどが招かれています。
 プログラム・メニューは、毎年だいたい定番になっていて、初日は、バンド史についてのカンファレンスとTシャツなどの記念グッズの販売開始(これが人々には結構重要らしい。町のスーパーとかでもTシャツは売り出されていて、本当に町をあげてのお祭なんだなぁ、と感じた)、町の飛行場で行われる気球レース、その飛行場や町のあちこちでフリースタイルで繰り広げられるバンド演奏などで幕が開けられます。
 2日目は、大通りでのパレードから始まり、センターカレッジのメインステージと、町の大通りの辻などにあるいくつもの屋外ステージで、それぞれのユニフォームに身を包んだバンドたちが演奏を披露します。もちろん、町中にいくつもの屋台が出るのはいうまでもありません。メインステージ前は、もう、超大型野外ピクニック・パーティー状態で、夜遅くまでアルコール抜き(!)で盛り上がっていくのです。

 3日目は日曜日なので、朝、メインステージでは牧師さんが立って礼拝をします。それから演奏が始まりますが、お客さんのほうも、前日のお祭り騒ぎより少し落ち着いて「音楽を聴いて楽しもう」という雰囲気の中(それでもピクニック・スタイルですが)、リクライニング・チェアーにのんびり足を延ばした老夫婦から、犬を連れた若者たちまで、思い思いのリラックスしたスタイルで、メインステージで演奏されていくプログラムを明るく楽しんで、日の落ちないうちにフェスティバルは終わります。
 今回は2000年記念ということで、初めて海外からゲストを招いたのだそうです。イギリスからはテューバ・ソロイストのフィリップ・サイクス氏とFestival Brass(14人編成のブリティッシュ・ブラスバンド)、ドイツからはMusikverein Herforst 1933(50人くらいのウィンド・バンド)、デンマークからはTivoli Ensemble(9人のブラスと1人の打楽器によるテンピース・ブラス)、そして日本の私たち、というラインアップでした。
 ケンタッキー及びアメリカ国内からの全出演団体は以下の通りです。
■出場団体

Main Street Brass、TheAdvocate Brass Band、Hellcats buglers & drums、Saxton's Cornet Band、Olde Towne Brass、202nd Army Band、The Eighth Regiment Band、Olympia Brass Band、Dixie Express、The Circle City Sidewalk Stompers Clown Band、The U.S. Air Force Reserve Pipe Band、Band of the U.S. Air Force Reserve、Top Brass Quintet、The Millennium Brass


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