Solaris in the morning - RAID with DiskSuite

DiskSuite による RAID の構築

既存スライスのミラー

既存のスライスをミラー化します。
運用中にアンマウント可能かどうかで手順が異なります。
今回は以下のスライスで構成します。

mirror device: d10

slice1: /dev/dsk/c0t0d0s0 -> d0 (4.00GB / 8,389,602 blocks) (mounted as /test)
slice2: /dev/dsk/c0t1d0s0 -> d1 (4.00GB / 8,390,820 blocks)

運用中のアンマウントが不可能なスライスに対するミラー化の手順を以下に示します。

マウント中のスライスをシンプルメタデバイスに変換します。
変換したメタデバイスから１面ミラーを構成します。
１面ミラーでマウントエントリが構成されるように /etc/vfstab を書き換えます。
システムをリブートします。
２面目のサブミラーを作成します。
サブミラーを追加します。

以下が実行例です。
まず１面ミラーを構成します (/dev/dsk/c0t0d0s0 は /test にマウントされています)。

# metainit -f d0 1 1 c0t0d0s0
d0: 連結/ストライプがセットアップされます
# metainit d10 -m d0
d10: ミラーがセットアップされます
# metastat
d10: ミラー
    サブミラー 0: d0
      状態: 正常
    パス: 1
    読み込みオプション: ラウンドロビン (巡回的) (デフォルト)
    書き込みオプション: 並列処理的 (デフォルト)
    サイズ: 8389602 ブロック

d0: d10 のサブミラー
    状態: 正常
    サイズ: 8389602 ブロック
    ストライプ 0:
        デバイス            開始ブロック MetaDB 状態       ホットスペア
        c0t0d0s0                   0     いいえ 正常


#

次に /etc/vfstab のエントリを変更し、リブートします。

#device                 device                  mount   FS      fsck    mount   mount
#to mount               to fsck                 point   type    pass    at boot options

/dev/dsk/c0t0d0s0       /dev/rdsk/c0t0d0s0      /test   ufs     1       yes     -

		| | | 変更
		V V V

/dev/md/dsk/d10         /dev/md/rdsk/d10        /test   ufs     1       yes     -

リブート後にサブミラーを作成し追加することでミラーが完成です。

# metainit d1 1 1 c0t1d0s0
d1: 連結/ストライプがセットアップされます
# metattach d10 d1
d10: サブミラー d1 は接続中
# metastat
d10: ミラー
    サブミラー 0: d0
      状態: 正常
    サブミラー 1: d1
      状態: 正常
    パス: 1
    読み込みオプション: ラウンドロビン (巡回的) (デフォルト)
    書き込みオプション: 並列処理的 (デフォルト)
    サイズ: 8389602 ブロック

d0: d10 のサブミラー
    状態: 正常
    サイズ: 8389602 ブロック
    ストライプ 0:
        デバイス            開始ブロック MetaDB 状態       ホットスペア
        c0t0d0s0                   0     いいえ 正常


d1: d10 のサブミラー
    状態: 正常
    サイズ: 8390820 ブロック
    ストライプ 0:
        デバイス            開始ブロック MetaDB 状態       ホットスペア
        c0t1d0s0                   0     いいえ 正常


#

マウント解除が可能なスライスをミラー化する場合は上の例のリブートの代わりにスライスのアンマウントとメタデバイスのマウントを行います。
以下に手順を示します。

マウント中のスライスをシンプルメタデバイスに変換します。
変換したメタデバイスから１面ミラーを構成します。
スライスをアンマウントします。
１面ミラーでマウントエントリが構成されるように /etc/vfstab を書き換えます。
ミラーデバイスをマウントします。
２面目のサブミラーを作成します。
サブミラーを追加します。

以下が実行例です。

# metainit -f d0 1 1 c0t0d0s0
d0: 連結/ストライプがセットアップされます
# metainit d10 -m d0
d10: ミラーがセットアップされます
# umount /test
# vi /etc/vfstab	(ここで /etc/vfstab のエントリを書き換えます)
# mount /test
# metainit d1 1 1 c0t1d0s0
d1: 連結/ストライプがセットアップされます
# metattach d10 d1
d10: サブミラー d1 は接続中
# metastat
d10: ミラー
    サブミラー 0: d0
      状態: 正常
    サブミラー 1: d1
      状態: 正常
    パス: 1
    読み込みオプション: ラウンドロビン (巡回的) (デフォルト)
    書き込みオプション: 並列処理的 (デフォルト)
    サイズ: 8389602 ブロック

d0: d10 のサブミラー
    状態: 正常
    サイズ: 8389602 ブロック
    ストライプ 0:
        デバイス            開始ブロック MetaDB 状態       ホットスペア
        c0t0d0s0                   0     いいえ 正常


d1: d10 のサブミラー
    状態: 正常
    サイズ: 8390820 ブロック
    ストライプ 0:
        デバイス            開始ブロック MetaDB 状態       ホットスペア
        c0t1d0s0                   0     いいえ 正常


# df -k
ファイルシステム      kbytes 使用済み 使用可能 capacity  マウント先
/dev/dsk/c0t3d0s0    1245975 1021446  162231    87%    /
/proc                      0       0       0     0%    /proc
fd                         0       0       0     0%    /dev/fd
mnttab                     0       0       0     0%    /etc/mnttab
swap                  702120       0  702120     0%    /var/run
swap                  702132      12  702120     1%    /tmp
galley:/export/home/tachi
                     38467555 30822415 7260465    81%    /home/tachi
/dev/md/dsk/d10      4127215      10 4085933     1%    /test
#

Last modified: 04/09/01 00:41:10 JST