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エックハルト・トール「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」勉強会レジメ第4章



第4章 思考はいつも「いま」から逃げようとしている
    Mind strategies for avoinding the NOW

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第1節 「いま」を失うことが、間違いのはじまり
    Loss of NOW: the core delusion

時間は幻だと信じても変化は起こらない。身体で実感することが必要。★注2

「時間にしばられない意識」を一度でも体験すると、その状態と「時間にしばられた意識」の状態とをかわりばんこに体験する。やがて「時間にしばられない状態」「今にある状態」が優勢になる。

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第2節 「無意識状態」にもさまざまなレベルがある
    Ordinary unconsciousness and deep unconsciousness

・普通の無意識状態
自分の思考や感情、リアクション、願望、嫌悪などを本当の自分だと思い込んでいる状態。ほとんどの人にとってのノーマルな状態。どうしようもない不幸に苦しんでいるわけではないが、心の中にはどんよりとした不安や心配が流れている状態。

重症の無意識状態
物事が予期せぬ方向に展開していくと、普通の無意識状態は重症の無意識状態へと変わる。エゴの存在がおびやかされる、厳しい試練、大きな喪失体験への直面、人間関係のトラブルなど。
感情的痛みと一つになって、ペインボディのスイッチをオンにしてしまう状態。

比較的物事がスムーズに運んでいるときに、今にいることが出来るように、意識的に生きることを心がける。

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第3節 「いったいなにをそんなにほしがっているんですか?」
    What are they seeking?

「心配することで、あなたの寿命が一日でも延びるでしょうか?」

「今」に対する抵抗が「大いなる存在」とつながれないことの決定的な原因であり、わたしたちから人間性を奪い去る現代文明の基盤になっている。

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第4節 「普通の無意識状態」を解消しよう
    Dissolving ordinary unconsciousness

自分の苦しみをきちんと観察すること。今ここに対する拒絶などの無意識なものは、意識の光で照らすことによって溶けて消えてしまう。

自分がどんなふうに人生から逃げているか、今を拒否しているかを認識すること。

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第5節 「わたしは不幸だ」という気持ちを溶かそう
    Freedom from unhappiness

自分の感情や思考が人や出来事に対して正当かどうかは意味がない。問題は、自分が「すでにそうであるもの」に抵抗していること。

「普通の無意識状態」は「もうネガティブ性を望まない」と決断することで容易に捨てられる。

本当の受容はネガティブな感情をたちどころにまったく別のものに変えてしまえる。「すでにそうであるもの」に対する抵抗がなければ、ネガティブな感情もわきあがってこない。

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第6節 どんな状況にいても、「いま」「ここ」に完全に「在ろう」
    Wherever you are, be there totally

心の中で何かに文句を言っていないかに気づくこと。なんであれ文句を言うことは、「すでにそうであるもの」を拒否していること。

今ここが耐えがたいときには三つの選択肢がある。
・状況から身をひくこと
・状況を変えること
・状況を完全に受け入れること
このうちの一つを今すぐ選んで、その選択が導いた結果を受け入れること。

行動することを恐れが引き止めてしまうときは、その恐れを観察する。そうすれば恐れと思考をつなぐ鎖を断ち切れる。

行動しないという選択をするなら、その受け身な姿勢、いくじのなさ、怠惰を完全に受け入れる。自分の状態を完全に意識できればまもなくそこからはい上がってくる。

過去の出来事(ポジティブなものでもネガティブなものでも)が思考活動の大きな活動を占めていないか。私たちには過去は必要ない。

「もし〜だったら」という考えをいつも抱いていないか。未来は思考の中のまぼろしで、そもそも存在しない。そのときそのときの状況に必要な答え、力、手段は必ずそこにある。

目標をさだめ、それに向かって努力することがよくないわけではない。問題は、それを生きているという感覚、「在ること」の代用品にしてしまうこと。

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第7節 人生という旅の「魂の目的」
    The innner purpose of your life's journey

人生には外的には目的と内的な目的がある。
外的な目標には百万のステップが必要かもしれないが、内的な旅はたった一歩しかない。
人生という旅は「本当の自分」にたどり着くための旅。

外的なものはすべて諸行無常。外的ゴールの限界に気づけば、それが自分を幸福にするという錯覚を抱かずに、魂の目的に従うようになる。

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第8節 「いまに在る」人には、過去など存在しない
    The past cannot survivie in your presence

潜在意識に埋もれた過去をあばく必要はない。その過去が「思考」「感情」「欲望」「リアクション」「出来事」の形で今あらわれている、と認識するだけでよい。今のレベルで過去に取り組むこと。

今に在ることができると、同時に過去にも取り組んでいることになる。今にあるパワーを通して過去を溶かしている。

肝心なのは「今に在ること」それだけ。

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★注2
100ページ3行目の「社会的なルールはまた別問題で〜」のところ。
原文は"Intellectual agreement is just anther belief and won't make much difference to your life."となっている。
ここは、正しくは「知的に時間が幻であるという考えを認めたとしても、それは一つの信念(考え)にすぎないので、人生に本質的な変化は起こらない」という意味だと思われる。

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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2012/04/29