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強い心


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

「自分の心は弱いので、強い心になりたい」とおっしゃる方がいます。もっと強い心があれば、今感じているような苦しみを味わわなくてもすむ、自分が苦しいのは自分のこころが弱いせいだ、と感じているのです。もっと強い心を持てば、自分の心を上手にコントロールして、今感じているようなつらさを感じなくてもよくなると思っているのです。

どうしたらそんな強い心を持てるようになるでしょうか。もっとたくさん瞑想をして、何事にも動じない心を育てることでしょうか。つらくなったり、悲しくなったり、寂しくなったりしたときに、できるだけそのことを考えないですむように、元気が出るようなことを一生懸命にやることでしょうか。

そうすれば、苦しさを忘れられて、元気になったように感じることができるでしょう。一時的には。

でも、それは、強い「ふり」をしているだけなのです。弱い自分を心の奥にかくして、強い自分を演じているだけなのです。うまく演じていられる間はいいけれど、四六時中演技をし続けているのは、だんだん疲れてくるかもしれませんね。たまには舞台から降りて休憩しないとバテてしまいそう。

そのことに気がついて、演技をやめて一休みできれば大丈夫です。でも、自分が演技していることすら忘れてしまっている人もいます。芝居の役柄をいつのまにか本当の自分自身だと思い込んでしまったのですね。

もし、なんだかわからないけどつらくてたまらない、とか、一生懸命にやっているのだけれど、何をやってもうまくいかない。そんな感覚を感じているとしたら、自分がそうなってしまっていないかどうか、改めて確認してみる必要があるでしょう。

本当の強さとは、自分の弱さをしっかりと受け入れられること、弱い自分でもオッケーなのだと思えること、です。

そう、そんなにがんばらなくても大丈夫ですよ。

【まほろば通信】vol.76掲載2001/10/25)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2001/11/19