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最後の夜


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

この数日、わが家では夜寝る前に別れの儀式をしています。布団に入る前に、お互いに「この人生であなたに出会えて本当によかったです。ありがとうございました」「また明日出会えますように」なんてことを言って、最後のお別れの挨拶をするのです。

かなり前にも同じことをやってみようと提案したことがあったのですが、そのときは同居人に拒絶されてしまいました。今回あらためてやってみようと思ったのはどうしてだったのか、いまいちよくわかりません。でも、友人の病気その他のさまざまな出来事から、また一段と「死」を意識するようになったからかもしれません。

ちょっと考えてみれば、毎日顔をあわせている身近な人に、明日も必ず会えるという保証はどこにもないことがわかります。家や学校や会社を出た次の瞬間に交通事故に遭うというのはいつでも起こりうることです。でも、普段はそんなことを考えようともせずに、簡単な別れの挨拶の言葉を交すだけです。

いつどんなときでも、この別れが最後の別れになるかもしれないという可能性をちょっとだけでもこころの片隅に意識していることができたら、人との関わり方、ひいては世界との関わり方が、根本から変わってくるかもしれません。

【まほろば通信】vol.8掲載1999/01/07)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2001/06/03