03.10.20…03.10.22…(マイナー修正はinsタグに入れた)

企画展・特別展・現地説明会・シンポジウム等のイベント情報メタデータセット
EMX:Event Metadata eXchange

 RSS(RDF Site Summay)ないしmetaタグといった仕組みに倣い、イベント情報を自動集成するためのメタデータを考えてみた(メタデータの集成を、OAIではメタデータ・ハーベスティングと言う...)。element名は仮である(EMXも仮称だし)。ダブリンコアや様々なスタンダードと同じエレメント名もあるが、気にしないでおこう(似ているのは良いことだ)。あくまで情報交換のためのサマリーだから、詳しい情報ではない。必須項目は7つとした。このメタデータは、当該機関の公式サイト内の固定ページ(固定URL)に置くようにする(RSS/RDFはrss/rdfファイル、metaタグはHTMLファイルのhead要素内に記述する)。「情報源」はイベント専用の情報ページのURLを示す。

 当該機関は、情報集成サイトに、イベント情報メタデータを公開している旨知らせ、情報集成サイトは自動巡回で情報をチェックすることになる。例えば市町村のサイトに情報を掲載しておけば、都道府県レベルのサイトで自動集成し、利用者は催し物のチェックが便利になる。もちろん、集成の単位は自由だし、テーマ別に県横断的に集成するサイトがあってもよい。そうした柔軟な活用が、この種の分散的なメタデータの仕組み、セマンティック・ウェブの特徴でもある。
この色(強調)は必須情報備考
時制
temporal
開始日startYYYY-MM-DD形式
終了日endYYYY-MM-DD形式(一日だけの時は省略)
休館日offYYYY-MM-DD形式で列挙
開館時間hours自由文?(週末など閉館が早いこともある)
内容
content
主タイトルtitle自由文(できれば20字以内)
副題subtitle自由文(無ければ省略)
行事種別type用語統制(英語でもいいだろう)
趣旨説明description自由文(250字以内)
情報源link公式サイトにおける、当該イベント情報ページのURL
主催者organizer施設名と同じ時は省略可。
場所
location
会場名site施設名称、遺跡名等
住所address自由文(都道府県名から)
交通transportation自由文(駅名など)
経緯度coordinatesxx.xxxxxx,yyy.yyyyyy(緯度,経度、世界座標系)
入場料fee(有料なら金額、または「無料」ないし「入館料のみ」
 資料集有料の場合は金額を明記すべき

 「主催者」は「情報内容に主たる責任を持つ人や組織」なので、ダブリンコアを活かしてdc:creatorでもいいかもしれない(但し情報をアップしているのが、主催者サイトでない場合もある)。イベントの種別はdc:subjectでもいいかもしれない(subjectでは用語統制が推奨されるから都合がよい)。なお、関連イベント(関連シンポ等)の紹介も必要かもしれない。
 経緯度はGeoURLのICBMに準拠。西半球と南半球はマイナス値になり、分秒以下は十進法に換算した値になる。

● サンプル(サイトは実在しない)
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> 

<rdf:RDF 
  xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#" 
  xmlns:emx="http://http://ao.jpn.org/xml/emx/"
  xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
  xmlns="http://purl.org/rss/1.0/"
> 
  <channel rdf:about="http://archaeology.jp/2003conv.rss">
    <title>2003年度滋賀大会</title>
    <link>http://archaeology.jp/</link>
    <description>日本考古学協会公式サイト</description>
    <items>
      <rdf:Seq>
        <rdf:li rdf:resource="http://archaeology.jp/conv/2003conv.htm" />
      </rdf:Seq>
    </items>
  </channel>
  <item rdf:about="http://archaeology.jp/conv/2003conv.htm">
    <title>日本考古学協会2003年度滋賀大会</title> 
    <link>http://archaeology.jp/conv/2003conv.htm</link>
    <emx:type>convention</emx:type>
    <emx:organizer>日本考古学協会</emx:organizer>
    <emx:start>2003-10-25</emx:start>
    <emx:end>2003-10-26</emx:end>
    <emx:site>滋賀県立大学</emx:site>
    <emx:address>滋賀県彦根市八坂町2500</emx:address>
    <emx:transportation>JR彦根駅ないしJR南彦根駅</emx:transportation>
    <emx:fee>無料</emx:fee>
  </item> 
</rdf:RDF>

 当然ながら、講演会やシンポジウム等の詳細は、研究集会情報xmlのようなもの、特に「発表情報」は有効だろうと思うが、複雑なメタデータの普及は難しそうだ。

既存の標準化の流れ

 イベント情報といえば、スケジュールやカレンダーのメタデータ化に関連して、以前から色々と提案がある。

 VEVENTでは、開始日はDTSTART、終了日はDTENDであるが、これをXML化して用いる提案もある。また、組織名や人名等はFOAFを適用する案がある。SKiは撤回されたようだ。

 最後に紹介したRDF Site Summary 1.0 Modules: Eventは、私のアイデアに近い(ev)。locationのままだと、さすがに地名のレベルである(詳しく記述するためには、さらに別の語彙を適用すればよいのだが)。typeは採用してもよいかもしれない→採用した[03.10.23]。

 RFC 2445が1998年である事を考えると、未だにイベントメタデータのスタンダードが成立していないようなのは不思議である。RDFの仕組みに忠実であろうとすると、結構複雑な事になるのが難点なのかもしれない。GeoURLなどは、スタンダードとは程遠いけれど、あっけない程シンプルなものだ。

● RSSの基本については「RSS--サイト情報の要約と公開(kanzaki.com)」ないし「RSS についてのメモ(Jahreszeit.com/LAB)」等を参照。
● Metadata Harvestingについては「Open Archives Initiative Metadata Harvesting Project」、ないし「The Open Archives Initiative Protocol for Metadata Harvesting」を参照。
● RDFのGEOについては「RDFIG Geo vocab workspace」参照。ちょっと複雑。


<XML Top
<WebSiteTop