本サイトで「電子メディアのニーズに関するアンケート」を2000年9月1日から公開して、これまでに 14 件のお返事を頂きました(但し2000年11〜12月に寄せられた情報が手違いでmissingになっております。恐縮です)。特に宣伝していないせいか、少々回答数が少ないような気もしますが、傾向は表れていると思われます。やはり、世の中は静かに、ダイナミックに動いているような気がします(まだ始まったばかりですが)。これからも回答が増えることを期待しつつ、中間的な集計報告を続行します。
●質問[1]と[3]は単数選択、その他は複数選択可能な質問でした。回答数は集計のままです(質問[2]の回答数には矛盾もありますが、そのままにしておきました。質問[5]無回答は集計に含めておりません)。
質問 | 回答数 | 比率 |
[1]どのような機関の状況ですか? | ||
私個人 | 4 | 29% |
市区町村の行政・埋文 | 7 | 50% |
臨時の調査会等 | 0 | 0% |
県や国の行政・埋文 | 1 | 7% |
博物館・研究室 | 2 | 14% |
[2]PDFをご存知ですか? 報告書のCD-ROM版を手にしたことはございますか? | ||
PDFを知っている | 12 | 86% |
PDFは有効だと思う | 8 | 57% |
印刷版と同一内容の報告書CD-ROMが、実際にいくつか制作されたことを知っている | 10 | 71% |
データや写真を収録したCD-ROMなら知っている | 6 | 43% |
報告書CD-ROMを実際に閲覧したことがある | 12 | 86% |
報告書CD-ROMは手にしたが、中味を閲覧したことはない | 0 | 0% |
フロッピーディスクの付録なら見たことがある | 0 | 0% |
[3]報告書の寄贈前に尋ねられたら | ||
印刷本のみでよい(CDは不要) | 0 | 0% |
印刷本+CDのセットで欲しい | 10 | 71% |
CDのみでよい | 2 | 14% |
オンラインで公開されていれば、パッケージは不要 | 2 | 14% |
こちらは寄贈を受ける側なので、送る側の機関の自由である | 0 | 0% |
[4]報告書電子化の状況 | ||
来年度も、報告書は印刷媒体のみを予定している | 8 | 57% |
報告書の電子化の可能性を模索している | 7 | 50% |
報告書CD-ROMを制作した/している/する予定である | 4 | 29% |
ただし、CD-ROMには写真ないしデータのみ収録し、印刷本編の収録は見送る | 0 | 0% |
インターネットで報告書を公開する可能性を模索している | 7 | 50% |
インターネットで報告書を部分的に公開している | 2 | 14% |
インターネットで報告書を全面的に公開している | 1 | 7% |
[5]遺跡地図のデジタル化を含む遺跡台帳のデジタル化の状況 | ||
遺跡地図・遺跡台帳は、印刷媒体のみである | 8 | 67% |
現在、コンピュータによるデータベース化を準備中/試行中である | 5 | 42% |
データベースは、内部的/窓口的には、運用中である | 2 | 17% |
現在、インターネット公開を予定するデータベースを準備中/試行中である | 5 | 42% |
遺跡データベースをインターネットで公開中である | 1 | 8% |
地図(GIS)を含む遺跡データベースをインターネットで公開中である | 0 | 0% |
網羅的ではないが、主な遺跡はホームページで紹介している | 1 | 8% |
●質問自体が少々複雑でしたので、複数選択質問の回答数に矛盾が生じている場合がありますが、ご容赦ください(選択しきれない回答はコメント欄で追加情報を戴いております)。インタビューを実施したわけでもありませんし、理論的には問題があるかもしれませんが、傾向を見る程度の解釈は可能と思われます(電子化を実施しなくても、印刷会社にPDF制作を依頼し、とりあえず保存しておくというケースもあるなど、現実は複雑です)。
●質問[2]でPDFの評価が意外と低いのですが(支持率が概ね半分弱)、これはオーサリングのデザイン、コンピュータの表示速度、及びディスプレイ解像度といった、PDF外の要素も関係しているのではないでしょうか(筆者の希望的観測でしょうか)。以下、コメントの一部を紹介します(若干編集しております)。
PDF版のCD付報告書を刊行した.. 印刷物と同じPDFを印刷報告書と同時に配付は疑問.. まだまだ電子媒体化は無理な状態.. 報告書のCD-ROM化を実現したい.. 報告書デジタル化計画中.. あと数年かかる.. WWW配信を考える方が良い.. 周囲の理解が得られない.. |
●質問[3]によると電子化の肯定率は100%、印刷本のニーズが71%のようです。[冊子体及びCD:CDオンリー:オンライン化]の比率が[5:1:1]ですが、これが概ね今の世論のような気もします(逆に言うと、多様だということです…やや冊子体+CDの意見が多いですが)。以下、コメントの一部を紹介します(若干編集しております)。
報告書を置く場所が無い.. 閲覧と保管場所の問題.. 手近な機関で印刷本が利用できれば個人としてはCD.. 原則は活字本だが利活用を考えると.. センターの書庫がすでにパンク.. 紙は実績があるがCDは歴史が浅いから両方欲しい(送る側の意思を尊重すべき).. 印刷物によってしか情報を得られない者も(未だ)存在するから、両方.. サーバに置けばいい.. 検索の有用性はデジタル、印刷本の方が閲覧は簡便..機関として回答するならCDのみに傾く.. |
●質問[4]は錯綜していて、(当方が)ちょっと勘違いしていましたが、実際の回答は以下の通りです。
印刷媒体のみ | 電子化模索中 | CD-ROM制作中/予定 | Web模索中 | 部分的Web公開 | 全面Web公開 |
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●集計結果は多様な解釈が可能と思われます。今後、回答数がさらに増えることを期待します。なお当初、一部の機関に質問を送ってみたのですが、そちらからの回答は皆無でした。 (御意見もお寄せ下さい)