横田<miskij>萬や 文字放送と字幕放送


2000年を目前に急進展



12月10日
各紙にて、著作権審議会の報告が報道される。
点字データの電子化にも触れているが、 逆に言うと電子化の時代にやっと法が追いついてきたというべきか。
法が現状にそぐわない状態は許されない、さもなくば法は民を律できなくなる。
とはフランスの法相のコメント(NHKスペシャル・20世紀の奔流より)。
このような示唆をも字幕放送によってもたらしてくれることの意義は遙かに大きい。

12月2日
NHK、来年度の夜7時のニュース番組にてキャスター音声限定でリアルタイム字幕放送を試行との報。
かねてから研究を進めてきた音声認識システムの認識率が95%に達したことから踏み切ったよう。
「文字放送受信機か文字放送受信アダプタを用いる」ということは、 現在の文字放送の規格で充分にリアルタイム送出は可能であることがやっと実証されたともいえます。
(本当にやってくれるんですよねえ?ちと不安…Dec.12)

12月1日
かねてからの懸案だった郵政省の意見募集、
「高度テレビジョン放送施設整備事業の実施に関する基本的な指針案に対する意見」
の文書が仕上がり、送付。
これに気を取られ、某放送局の募集期限をうっかり忘れたのは痛かったT_T

また、文化庁は来月から始まる通常国会に、著作権法の(聴覚障害者への情報伝達に限定した) 改正案を提出、の報もあります。

11月20日
通信放送機構(TAO)により、キャプショニングに関する国際ワークショップが開催。
韓国ではニュース番組にリアルタイムキャプションを行っており、 クローズド字幕表示の表現の自由度は日本のと比べものにならないほどはるかに優れていました。
表示位置、表示行数(を指定できるということは、アメリカのCCライクと思われる)、文字色、 背景色、圧巻なのは年配向けに配慮された「縦書き表示」。
しかもスクロールは横方向という芸の細かさ。さらに英語へ翻訳して表示までする
日本ったあ、3年も遅れてしまったよ!
オーストラリアでは、日本なみの精度を要求しつつも、着実に増加している。
テレビ放送内での、ドラマ予告CMでCCを表示することも義務づけられているという。
TAOが研究し発表している、字幕の表示タイミング合わせはlinux ベースとのことで楽しみ。
3分の番組に対して6分の作業時間が掛かるといわれるが、 大まかでもいいから字幕表示タイムコードが付与されていれば、もっと早くなるという。
ちなみに、補助金で作成した字幕放送の二次利用については特に制約はないそうです。

11月7日
字幕放送シンポジウム in 大阪'99。
西梅田の毎日新聞社・社屋の地下にあるオーバルホールにて開催。
当初、府内の各ろう学校の文化祭と日程が重なったりで、参加申し込み件数の伸びが悪く、 関係者をやきもきさせたものの、300人近くも参加されたようです。
多くの文字放送・字幕放送関係者からのご支援を受けたこと。
式典では郵政省の方が挨拶と報告をされたこと。
午後のパネルディスカッションで放送関係団体の方から聴覚障害者団体の関係者が参加を求められたこと。
障害者専用放送の中継が行われ、 会場外(京都の綾部にある聴言センター)からも質疑応答の応募があったこと。
などなど、成果のあるものになりました。
準備中
なんとか収まりのついた横断幕^O^。これが結果を暗示してたともいえるか…
美しきキャプショナーたち
東京、広島からも駆けつけてくださいました。
基調講演
背後の映像が障害者専用放送にて、字幕入りの状態で中継されました。
機器展示
機器展示。テレビ左上の時刻表示に注目! 隣の金色のビデオデッキで信号再生。これが公的に展示されたのは初めてではないでしょうか。


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