横田<miskij>萬や 着物道楽
3月・心も軆も身軽に 野袴
着流しでちょこちょこ歩くのは粋だろうけど、もうちょい歩きやすい方がいい。
階段を歩く場面も昔とは比べ物にならないくらい増えてきてるのだし。
この点では、ウールの上下を置いてあるような店では、手軽な袴も常備してもいいはず。
と思ったものの、裾上げを考えると少し難しいかな。
袴には、筒状の行灯袴、二股の馬乗り袴に大分される。
って固い話は抜きにして。
バイクに跨るつもりなら馬乗り袴でしょう。
とはいうものの、紬反物+仕立てで7万円もしたものをほいさっさと・・・とはいかないのがちとつらい。
せめて空気の綺麗な所へ出かけるときくらいか。
一応、デニム道衣の袴もありますが。
いいところを思い付くままに挙げてみよう。
- 歩きやすい。
- 裾裁きを気にしなくてすむ。
裾はうしろに端折って帯の下から少し挟んでおけばよい。
- 角帯から下を隠せる。
やせ型で、どうしても帯の下側に皺がよるような状況でも、袴をはいてしまえば平気^O^
また背丈が足りない着物でもごまかしがきくといえるかも。
- ウエストを気にしないですむ。
同じく、70cmしかないような体型でも、脇開きというアジャスターのおかげで破綻の少ない着こなしができる。
でも、活動的ゆえにちょっと気をつけないと・・・
- 泥はねが起きやすくなる。*_*
- どうしても汚れる。
- トイレで悩むことがある。
- 畳むのが面倒。
泥はねは、雪駄での歩き方にも依るのだけど、初めて気づいたときはゲッとなってしまったもの。
幸い、ウールの羽織を上に着てたので、ちり紙で乾いたところをはらって解決しましたが、
袴の方にもいくばくかの泥はねが。ということで、あまり高くない反物で仕立てるのが無難かと。
で、寒くないのかというと、端折った裾が腰回りに来る分、重ね着のようになるので、
それほど気にならない。
トイレについては普通のズボンと同じで社会の窓が付いています。
なお、普通のズボンとは逆さまに付いていることもあるので、閉じ忘れに注意。
かがむほうは、腰板の紐を解く時に床に垂れないよう、
前で軽く結んで帯に挟んでおくとよいかと。
洋式だと腰板の処置に少し難儀するかな。和式の方が膝裏に挟める分、都合がいい。
しかし、お出かけ先のトイレが綺麗だと楽なんですけどね。
この点、呉服屋さんは心得ておられるようです。
問題はデパートの中に同居してるようなチェーン店、かも。
畳む点だけは慣れ、しかないみたい。
ポイントは「左右非対称」。どうもうまく襞が揃わないときは、
股のマチ布を反対によせるとすんなり揃うようです。
馬乗り袴の種類
- スタンダード
普通の袴を馬乗り型にしたもの。ラッパ型といえばいいかな。
剣道などの袴もこのスタイル。
歩きやすさは悪くないけど、時たま裾をふんづけたりして。
- 黄門袴
裾をスーツのズボンのように括ったスタイル。
ウールの長着だと裾はしょりで腰回りがぶくぶくになるのですが、うまく収まります。
- かるさん袴
黄門袴よりもずっと細く、ほとんどズボンです。袴としての証は紐締めくらいかな。
武道用品店では道衣を取り寄せてもらえますが、腰板の有無に注意してください。
私はこの点が心配だったのもあり、京都の卸元まで出かけて確かめて購入したのでした。
(近所には武道用品店がなんと2軒もあり、両方とも覗いて、同じパンフレットを見せてもらいながら、
結局、京都まで行くあたりは小売り屋さん泣かせかもしれない^^;;)
謎の脇開きにも名前があった!
帯や着物をちらと覗かせる脇開きですが、これもよく考えた?ものです。
いちいち裾をまくったりせずに下帯を締め直すこともできるのでした^O^;
もっとも、仕立ての際に三角の布を付けて脇空きを閉じるようにすることもできます。
ただし、帯刀できなくなるけど。
(腰開きと思ってたけど、どうやら「脇差し」もあるように脇開きに修正)
2002.Oct.1st
検索エンジン経由で私のweb pageをご覧いただいた方より、「はかまそば」という名前があることを教えていただきました。
どうもありがとうございますm_ _m
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