横田<miskij>萬や 通信


L-modeは聴覚障害者に福音をもたらすか



2000.Oct.18
NTT東西が固定電話でi-modeのような情報サービスを提供するL-modeを発表。
これについて、mimicom-MLで述べる:

まあ、ナンバー通知サービスの影響で文字表示が当たり前になってきた 電話機の液晶で、通信にも使おうという点では評価できるけど…結局は サーバ経由なのだろうか。 (ナンバー通知はたしか1200bps 前後のモデムで通信している) そしてサーバは自前で提供することも可能なのだろうか。


2000.Dec.13
郵政省にて意見公募が行われる。
通信経路が地域会社として位置づけられているNTT東西の業務範囲を逸脱していないか、
などの声により広く意見を公募しよう、というもの。
東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の「Lモード」に対する意見募集

2001.Jan.17
公募内容が公開される。しかし、私の名前を「玄洋」と間違えられたのは初めて^O^;
東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の「Lモード」に対する意見募集結果


2001.Feb.19
Lモードの仕様について質問を送付。
いくつか前提条件を省いてはいるものの、これから導入してみようかな、という世帯を想定すると、 ダイヤルインやISDNをまだ利用してない環境でスムーズに移行できるかが、鍵なんですよね。
もう1点、実働品を開発している人が、生活感をどれだけ意識しているかも問題です。
残業続きで、家庭を顧みない人に、家庭を意識した製品ができるのか、という疑問を常に持っています。


Lモード対応通信機器 問い合わせ担当 御中

前略

 先日はNHKニュース等にて、Lモード対応端末の実働品を拝見しました。
かなりの完成度を持ってはいるものの、実際の利用において、特に聴覚障害者
向けの使途において非常に心配している点があります。

 そこでいくつか質問をいたしたいと思います。
 もし機密保持契約が必要な質問事項と思われるようでしたら、あわせて協議
いたしますのでよろしくご回答をお願いします。とはいえ、周囲にも紹介したい
と思いますので、この点も配慮いただいて、紹介可能な回答もいただければ、
幸いです。

Q1

 Lモード用サーバ、ゲートウェイにおいて、双方向文字通話を可能とする
ような配慮はございますでしょうか?
 これは、現在のiモードでは双方向文字通話(チャット)が出来ないと聞いて
おり、Lモードが同様であれば、聴覚障害者がリアルタイムに話をしたい時に、
別途、専用品を購入することになって良くないと思われます。
 ソフト的に容易にLモード端末に双方向文字通話機能を搭載可能であるような
構造であれば、メーカーもそれに併せて作りやすくなると思うのです。
 これでこそ、Lモードの趣旨である「万人向け」にも適うものと思っています。

(蛇足ですがTV放送では、アナログ波の文字放送はオプション扱いだったために
字幕放送の普及が進まず、結果として高い製品を買わざるを得ない状況でしたが、
デジタル波ではデータ放送、字幕放送の表示機能を「標準搭載」という形にした
おかげで、デジタル放送受信機ならどれを買ってもOK、と公平になりました)

Q2

 現在のLモード端末に、将来の双方向文字通話機器を共存させることを
配慮いただいてますでしょうか?
 これは、現在のファクスと音声電話機の共存でも同じ事がいえます。特に
深刻なのは、受話器を上げてもファクスか(家族への)音声通話なのかが
聴覚障害者には判別不能なことです。
 現在、擬似的に文字通話が可能な電話機がケンウッドから発売されていますが、
これはファクス受信と、文字メール受信が共存できない問題があることが判明
しています。
(Lモード対応ファクスであれば文字メール受信とファクス受信においては
支障は少なくなると思いますが、では双方向文字通話機器からの呼び出しが
あったとき、適切に対処できるか、という問題が残るのです)

Q3

 Lモードの企画、仕様策定過程において、通信機器に関して適切な知識を持つ
聴覚障害者の意見も採り入れていただきましたでしょうか?

 上記に関し、適切な対応が図られていることを願ってやみません。
 折角の万人向けを意識したLモードだからこそ、聴覚障害者にも納得して利用
できるようにしていただきたく、よろしくお願いします。

 なお、Lモードの運営については反対するものではありません。むしろ外出先
から携帯でのメールを即座に届けられるようになるのかな、という点で期待して
いるものです。


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