横田<miskij>萬や 通信


ケンウッドの文字つき電話でおしゃべり



先日、ケンウッドの文字つき電話、IS-W777を購入してきました。
コードレス子機1台セットで1万5千円前後。
しかし、大型量販店では軒並み「模擬回線による通話試用」が出来ないのは一考の余地ありだな。
(この点では、パパママ店といったお店にも挽回の余地はあるはず)
あと、最近は店員教育もいいかげんになってるのか、ボソボソ喋りでしょ、口臭にも気をつけてよ。



お約束、ハンドセットを分解。
分解する時は、スピーカー側から外す。マイク側から外すと爪が折れますT_T
4端子モジュラーで本体と脱着できるので、この点ではハンドセットだけ故障しても安心か。
この分解写真は、中途難聴者にとって気になる「聴導コイル対応スピーカー」が内蔵されているか、 を示すものです。店先ではまず分解させてくれないですし、通話実験も上記の理由でできないからです。

ハンドセット分解
上に並べた鉄板は重り



自作の簡易模擬回線で直結。
電流さえ確保すればいいので、6Vと数百オームの抵抗を直列につないだもの。
それでもモデム同士では結構な速度で繋がります^O^;
ということで、パソコン側でATD;(受話器を上げた状態にして、コマンド入力待ちに 戻る)とモデムに入力。
電話機を着信(子機の場合は通話ボタンを押す)させます。

通話中の表示
通話中の表示(子機の液晶表示画面の左下のマークにも注目)。

通話状態になると「OK」が帰ってきます。
文字コードをATDコマンドで発信。 ATD*2*2240313434504##;

子機でメッセージ表示
「ケンウツト゛」と表示されました

今度は親機で表示。

親機でメッセージ表示
「BY MISKIJ」と表示



もちろん、実際の通話でも、通話中に何回でも文字コードを受信できます。 説明書によれば、ピポパ音を拾った時点で消音されるとありますが、 正確には開始コードの「*2*2」を認識してから消音します(つまり*2*2の音だけは聞こえる)。 しかし、完全に消音されてしまうと、相手がどうダイヤルしてるのか見えてこないので、 音量を小さくするか、液晶表示の「メールを受信しています」表示にコードも一緒に表示するかして、 相手が入力している様子がわかるようになると安心できます。
さらに、文字を表示するついでに、合成音声出力も行うようにできれば、文字チャットで、 視覚障害の方と話すことが可能になるでしょう。

友達に掛けてみたら、事前にメモしてある文字コードしかダイヤルできなかったので、 「え?(なんていったの?」とか「おやすみ」が送信できなかったのがもどかしかったそう^_^;


今後の課題


まず、手持ちのファクスとの優先度でかなり悩みます。
電話機の発信者表示機能を有効にするには、ファクスより先に着信する必要がありますが、 そうすると、今度はファクスが来ても、電話機が先に着信してしまい、ファクスが受信できなくなります。
ということで、当面は発信専用になるようです。
まあ、相手にとっても文字コードをダイヤルしてもらう負担を考えると、電話代はこちら持ちが自然か?

よしんば、電話かファクスかを、ISDNやダイヤルインで区別してそれぞれに着信させればいいかもしれませんが、 今度は、留守中のメール受信件数が、たったの 5件 しかないのが苦しいところです。
せめて100件にして、ISDNならTAの内線通話でファクスへプリントしたり、アナログ回線なら、 電話機の下にファクスをぶら下げる形(こうすれば、電話機が先に着信してから、信号音を判別して ファクスへ回すこともできます)で同様にプリントしてくれると、「ちょっとした用件で紙1枚消費」 も減るものです。


携帯電話の文字通信≠文字通話


よく、聴覚障害者には文字通信つき携帯電話で連絡がつけられるようになり、便利になったと、 一般社会、そして聴覚障害者社会でもいわれますが、はっきりいって、まやかしな 子供だましのサービスに乗せられているだけに過ぎません。

なぜなら、ソレを用いて警察を呼ぶことが現時点では滋賀県以外では不可能です。
救急車に至っては、まだ実現すらしていません。
そして、文字通信でピザの出前を依頼できますか?
このように、一般社会に対して通話ができないのであれば、結局は相手がファクスを用いてない状況に おけるファクス通信と同じです。

この問題に目を向けないか、あえて見ない振りをしているのか、ただ単に知らないだけでいるのであれば、 通信会社に限らず、聴障者の社会の進歩にとっても由々しき問題です。

もう1点、ファクス依存度を少しずつ文字つき電話で軽減していかないと、 ファクスが使えない場所で困るのは、聴障者自身です。


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