凄惨な戦い
API共同
現地時間15:00
ラク展開中の米軍部隊と、イラク国内の武装勢力が激しい戦闘を繰り広げ、双方に多数の被害者と発表。
ニュース映像に映る、レポーターの姿。
彼はボディーアーマーに、ケプラー製のフリッツヘルメットを装着しながら、現場の状況を刻々と伝えている。
その後方には、煙を上げて停まっている、米軍輸送トラックの姿が見られた。
そんなニュースを見ながら、私は夕飯をモスモスと、謎の擬音をたてながら食べつつ、こう思っていた。

「これこそが国民性って云うヤツだろうけど、大人しく占領されちまえばいいのになぁ・・・・。」

昨今、アメリカがイラク攻撃の根拠にしていた理由は捏造なのでは?
という論調に移っているようだ。
しかし、米軍もここまでやっておいて逃げる訳にもいかず、当然撤収を決めれば、武装勢力の勝利を認めてしまい、テロ撲滅というキャンペーンは、一転、テロ増量キャンペーンになってしまう危険がある。
イラクでの活動に、疑問を投げかける人々が多い中、私のこのコメントは、

帝國主義思想
軍靴の響き
反省して謝罪と賠償(ry

等など、危険な人々に狙われるかも知れないのだが、この台詞には続きがある。

「今だけは素直に従っておいて、復興して国力立て直してから、改めて反抗に転ずればいいのに。」

どの道危険だな、この考えは・・・・。
やや自嘲気味に笑いながら、食後の茶をすすってみる。
ニュースの画像は攻撃の近くでたまたま取材中だったという、カナダの取材クルーが撮影した映像を流していた。
路上を移動するトラックの列、そして近くの建物から飛び出してくる集団。
彼らはそのまま、トラックに向かって行き、

「お前のかーちゃん、でーべーそー!!!」

一分の隙も無い、見事な布陣と口撃であった。
トラックドライバーの何人かは、この攻撃がクリティカルに入ってしまい、ハンドル操作をミス、近くの建物に衝突。
・・・・・、唇の端から、爪楊枝がポロリと落ちる俺。
実戦経験は無くとも、軍ヲタとして名を馳せる自分は、この武装勢力の見事な連携に舌を巻くしかなかった。
例えどんなに旧式化した口撃であっても、そこに居る人間の明確な意思によって放たれた、

「おまえのか−ちゃん、でーべーそー!」

は、輸送トラックの薄い防音壁を突き抜け、複数名のドライバーに当たったのだ。
これに対して米軍も守備隊が口撃開始。
新型口撃兵器を導入し、武装勢力メンバー7人を倒した。
さすが世界の警察といったところか、実戦慣れしている。
しかし今年に入ってからの米軍の被害者は、既に再起不能者が100名を超え、本国国内でもこの戦争に対する反戦運動が活発になっているようだ。
また心に傷を負い、戦場を離れた兵士も既に1000人を超えた。
戦闘終結宣言後の被害だけで、これだけの被害である。
英軍も、多くの犠牲を払いつつ、治安維持に努めている。
日本も現在市民への復興援助の為、イラク南部に展開中である。
先日、迫(真の罵詈雑言を収録した口)撃弾が3発打ち込まれ、一時シェルターに避難するなどの騒ぎがあったばかりだ。
幸い、イラク語で収録された罵詈雑言は、自衛隊員の言語力不足と、日本人の情緒に訴えかけなかった為、被害は出なかった。
しかし一部の軍事ジャーナリストは、

「これはまだ、警告であろう」

という認識で一致しているようだ。
いつか日本語口撃があるものと見て、消音材で作られたボディーアーマーと、耳栓を支給。
来るべき日に備えている。
その一方、民間人への被害も拡がっているらしい。
初期段階で、空港に投下されたクラスター爆弾では、不発だった子爆弾を子供が拾い、持ち帰ったところで暴発。
家族全員が心にトラウマを残す結果となった。
クラスター爆弾の構造は、多数の子爆弾を滑走路などに落とし、パイロットに精神ダメージを与える事を目的とする以外に、時限信管の子爆弾をしのばせる事で、滑走路整備に出てきた地上クルーにも時間差で深刻なダメージを与えるという恐ろしい兵器である。
また、公表された新兵器の中に、バンカーバスターと呼ばれる新型兵器があることも発覚。
これは、地下深くに作られた塹壕などに対して使用されるもので、地下深くに突き刺さってから、罵詈雑言を浴びせるという新型兵器である。
当然、地下の塹壕などは、その密閉性から流れ出した罵詈雑言が地中奥深くまで反響し、隔壁などを持たない塹壕では戦果をあげているらしい。
深度をもっと深くし、口撃力を増した新しいバンカーバスターも開発中と報道は伝えている。
しかしながら現在の一番の問題は、武装勢力による自爆テロである。
自爆テロは、各国の罵詈雑言を含んだ爆弾を車に積み、場合によってはその車を運転しながら敵陣に飛び込むという、カミカゼ戦法である。
各国の罵詈雑言の中には、テロリスト自身の母国語も含まれる為、爆弾と共に飛び込んだドライバーも大きなダメージを受ける。
また、車ごと放置し、時限信管などを使うタイプも頻度は高く、一般市民多数を巻き込んでいるとの事。
女子供まで巻き込むこういう手段は、本来ならば非難されるべきであるが、非難が集中するのはイラク展開中の各国軍であるという点が不可解であろう。
いや、むしろ報道のありかたと云うべきか?
そんな中で、アメリカとイギリスに疑問を唱え、撤退を決めた国が発生し、足並みの乱れを象徴するようになっている。
ここまで、混迷を深めるイラク国内。
今後の動向には目が離せない

なんて、平和な戦争だったら、なんぼ気が楽だったろうなぁ・・・・・。



前に戻る_TOPに戻る_次に進む