新・闘わないプログラマ No.94

どれにしようかな


今回のお話は「No.63 ディストリビューションがいっぱい」の続きのような話題です。

ついにRed Hat五橋研究所が仲違い(?)しましたですね。Linuxのディストリビューションの一つである「redhat Linux」を販売していた経緯から、「日本語版redhat Linux」も五橋研究所が出していたわけですけど、これからはRed Hatが日本法人を作って出すようですね。
詳しいお話は、
「ChangeLog: 緊急速報:LASER5、Red Hat 日本法人と決裂」
【緊急速報】日本語redhat Linux 6.0発売中止に! 「LASER5 Linux 6.0」発売へ
[続報] 日本語redhat Linux 6.0発売中止。「LASER5 Linux 6.0」発売へ
五橋研究所、米Red Hatとの契約打ち切りに関する記者発表
「LASER5 Linux 6.0」詳細情報
米Red hat、「Red Hat Linux 6.0日本語版」を発売
あたりでもご覧ください。

いや、こういう喧嘩は、端から見ていると面白かったりするのも事実ですけど、でも、なんかよくありがちな話だったりするかも知れませんねえ。Microsoftが日本に進出するときにもアスキーとの間でごたごたがあったし、Appleもいろいろあったような。でも、なんかRed Hatのやりかたを見ていると、第二のMicrosoft、なんて気がしないでもなかったりして……。
五橋研究所側の言い分(愚痴?)は、メーリングリストで流れていたのを読みましたけど、まあ、いかにもあちらの会社のいつものやり方、という気もしますね。もちろん、片方の言い分だけで物事を判断するわけには行かないわけですし、私としては、いいソフトウェアが手に入れば、それはそれで歓迎するべきことなわけで、どちらの会社にも「頑張って下さい」と言うことでお茶を濁しておきます。
そうそう、「いいソフトウェア」というので思い出しましたけど、その五橋研究所が発売した「日本語 redhat Linux 5.2」って完成度が低かったですね。少なくとも、商品として販売するようなレベルとしてはあまりにもお粗末だったように思えました。
どんなインストールの仕方をしようが、ブート時に必ずエラーメッセージが出る、なんてのがあって、私も最初にインストールしたときに悩みました。何か、必要なパッケージを入れ忘れたんじゃないか、とか。メーリングリストなどでも、頻繁にこの件についての質問が出ていましたけど、結局、初期設定の問題で、存在しない日本語のヘルプファイルを見に行ってエラーが出るだけで実害は無い、設定を変えて英語のファイルを見に行くようにすればエラーメッセージは消える、ということでした。こんなの、製品だったら初期設定をちゃんとしておけよ、というレベルのお話だったりするわけで、しかも必ず再現するんですから、なんとかして欲しかったですね。
他にも、マニュアルの出来があまりにも酷い、とか、そういうのもありましたね。とてもじゃないけど、売り物に付属するマニュアルのレベルに達していない、というか。こいつら「校正」って言葉知っているのか、というか……あ、なんか墓穴を掘ったような気もする、でも、私のページは「売り物」じゃないので許してね。
あ、なんか「日本語版redhat」の悪口になっちゃいましたけど、やっぱり売り物だったら売り物としての最低限のレベルってのがあるんじゃないかなー、なんて思うわけです。そういう意味では、TurboLinuxの方がずっとちゃんとしているような印象があります。

さてさて、仕事でLinuxを使おうとした場合、どのディストリビューションを使うか、ってのが結構悩ましいところなんですよね……という話を以前もしましたけど、最近、ますますいろいろなディストリビューションが出てきて、さらに話がややこしくなってきています。
仕事だと、やっぱりRPMでパッケージ管理をしているredhat系になっちゃうのかな、という気がします。市販のソフトウェアなんかはRPMになっているのが多いようだし、仕事の場合、「いかにラク出来るか」のも重要な要素だったりしますしね。趣味でやるなら、苦労するのもいい経験かも知れませんけど。
まあ、日本語を一切使わないところで使うのなら英語版のredhat Linuxあたりを入れるのが一番かな、という気もしますけど、日本語を使いたいと言うことになると、redhatから派生したディストリビューションがいっぱいあって、さてどれを使ったものやら。
ちょっと考えただけでも「TurboLinux」「redhat Linux」「Vine Linux」に「LASER5 Linux」ですか。これからのことを考えると、やっぱりカーネルは2.2系にしたいし、そうすると今手に入るのは「TurboLinux 4.0」だけですね。あと、もうすぐ「LASER5 Linux 6.0」が出るのかな。私がいろいろインストールして使ってみた印象では(って、大して使ってませんけど)、一番素直で、なおかつちゃんとしていたのがVineですかねえ。ただ、これは「redhat Linux 5.2」ベースなので……。Red Hatが出すと言っている「redhat Linux 6.0 日本語版」はねえ、いきなりちゃんとしたものが出せるんでしょうか。そもそも、Red Hatの日本法人ってまだ出来ていないんですよね、確か。

実は、来週あたりに、仕事で数台くらいLinuxをインストールする予定になっているのですが、いまだにどのディストリビューションを使うか決めていなかったりします。
さて、困ったなあ、どれにしようかなあ。いっそのことゴタゴタの続くredhat系を止めて、Debianに浮気するかなあ。

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