新・闘わないプログラマ No.455

なの


3年ほど前に買った、東芝のポータブルデジタルオーディオプレーヤ(←長い、要するにiPodみたいなの)が壊れました。確かこれ、1.8インチ20GBのハードディスクが入っているやつで、そのハードディスクが壊れてしまいました。やはりハードディスク内蔵の機器を持ち歩くのは、取り扱い上かなり注意が必要だし、次に買うならできればフラッシュメモリのやつがいいなあ、と思っていました。それと、今から買うなら無難にiPodにしておいたほうが、サードパーティ製の周辺機器も揃っているし、などとも思っていたわけです。
東芝のプレーヤが壊れたのは1ヶ月ほど前のことだったのですが、その時点で発売されていたフラッシュメモリ内蔵と言えばiPodなの……いやいやiPod nanoの1GB, 2GB, 4GBと、iPod shuffleの512MBと1GB。いままで使っていたのが20GBだったので、それをはるかに下回る4GBはちょっとなあ、少なくとも8GB程度の容量は欲しいなあ、というのが正直なところでした。
で、いろいろと調べてみたところ、どうやら9月くらいにiPod nanoの大容量版が出るらしい、という情報を得まして、とりあえず9月までは「待ち」ということにしました。
そして、9月13日。その新製品が発表され、即日出荷となったわけです。8GBで29,800円は、予想とほぼ一緒でした。近頃のApple製品は、発売から時間が経ってもほとんど値が下がらないので、発売直後に買うのが一番のお買い得とも言えるわけで、今回も即効で注文しました。確か、前モデルは、容量の大きい4GBのほうだけしばらくのあいだ品薄だったと記憶しているのですが、今回は、各通販サイトの在庫状況を見ても、特に品薄感はないようです。
で、注文したのはもちろん8GBのiPod nanoです。これと同じ値段で30GBの無印iPod(ハードディスク内蔵のやつ)が買えちゃったりするところが微妙なのですが、もうハードディスクタイプはいいや、ということで。このiPod nano 8GB、最大の難点は「色が黒しかない」というところでしょうか。できれば白(今度のiPod nanoのボディはアルミなので、実際には白は無くてシルバーですが)がよかったんですけど。4GBの製品にはいろんな色があるのに、なぜ8GBには黒しかないんでしょうか。

そんなこんなで水曜日の夜に速攻で注文して、受け取ったのは金曜の夜でした。製品自体は、もうすでにあちこちで触れられているように、妙に小さい透明な樹脂製のケースに入っていまして、いまいち高級感が無いというかなんというか。付属品はイヤホンとUSBケーブルのみ。充電器すら付いていないという割り切りようなんですね。つまり充電はPCのUSBコネクタから給電して行うのが基本のようです。まあ、PC(Macも含む)が無いと何もできない機器ですから、PCは当然持っているのが前提で、「だったらUSBから充電すればいいじゃん?」ということなんでしょう。
割り切りと言えば、iTunesのソフトすら付属していないというのもびっくりしました。付属の説明書……と呼ぶにはちゃち過ぎる「iPod + iTunes クイックスタート」という紙切れによれば、

以下のサイトからiTunesをダウンロードして、インストールします:
www.apple.com/jp/ipod/start

だそうです。最新版のiTunesをダウンロードしてみたら約36MB。低速回線しかない人には不便じゃないんでしょうか。
ではいよいよ本体を手に取ってみます。……シンプルですね。そこいら辺に適当に置いておいたら一緒にゴミとして捨てられてしまいそうな代物です。そこいら辺に適当に置いておく場合には、せめて裏側を上にしておくことをお勧めします。これなら、大きめのりんごのマークと“iPod”の文字が見えますので「もしかして、これって高いものなのかも」と捨てられてしまう危険性が38.6%ほど下がるのではないかと思われます。
余談ですが、裏側に書かれている文字は“iPod”だけで“iPod nano”とは書かれていません。Apple製品は、製品の細かい種類や型番などをどこにも書かないのが伝統のようです。だから、「自分の持っているこのApple製品、この周辺機器が使えるんだろうか」とか思っても「自分の持っているこのApple製品」を特定するのが難しかったりします。
そんなわけで、Appleのサイトには、「iPod のモデルを区別する」なんていう情報があります。iPodあたりでもこれだけややこしいのに、たとえばもっと古くから売っていて星の数ほど(←おおげさ)の種類があるiMacなどともなると「iMac モデルを区別する方法」のようにきわめて複雑になっています。こんなことになるくらいなら型番でも書いてくれたほうが便利だと思うのですが、どうなんでしょう。

さて、私はiPodもiTunesも使ったのはほとんど初めてです。とりあえずiTunesをインストールして、いままであったMP3のファイルをインポートして……などという作業をやりましたが、iTunesでは音楽ファイルを、フォルダを作って階層構造にすることってできないんですね(もしかして私が知らないだけで、本当はできる?)。そういえば、Appleは、フォルダ(ディレクトリ)による階層構造でファイルを管理する手法を、どちらかというと古いものと認識していて、もっと柔軟な検索方法でどうのこうの、みたいな話を聞いたことがありましたっけ。Mac OS Xもそういう方向のようですし、iTunesやiPodもそういうことなんでしょう。
とりあえず、今回はフォルダのかわりにプレイリストをいっぱい作成してしのぎました。もっといい方法があるのかも知れませんが、とりあえず。プレイリストの作成も、もとのMP3ファイルの属性がきちんと整備されていれば簡単だったのでしょうけど、そうはなっていなかったのでかなり大変でした。交響曲なんて、タイトルとして“1st mov.”(第1楽章)とか“2nd mov.”(第2楽章)とかしか入っていないものが大量にあって、「おい、この曲の第1楽章っていったいどれだよ」ってなことに。

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