新・闘わないプログラマ No.454

未来永劫


このサイト、URLを見てもらえばわかるように、hi-hoというプロバイダのウェブスペースを利用しています。いまどきは、独自ドメインを取得してホスティングサービスを利用するか、はたまたblogのサービスを利用するか、その二極化してきているような気がするのですが、web 1.0、……いやいやweb 0.9くらいのここのサイトは、旧態依然の状況なわけです。
もうここを始めてから9年近く経つわけですが、十年一日ならぬ九年一日の如く同じ形態でやっておるわけで、「せめて独自ドメインでも取得したら?」と言われたこともあるのですが、独自ドメインに移行するとなぜか更新が止まってしまうサイトがよくあって、それが恐いのでやっていません。
というのはもちろん嘘で、単に「移行するのが面倒くさい」というのが理由です。「ドメイン名は何にするんだ?」とか「○○を○○するには、どこのホスティングサービスがいいんだ?」とか、そんなのも含めて大変そうなのでやっていません。

さて、私が書いた本の「著者紹介」のところには、このページの一番下に書いてあるのと同じ lepton@amy.hi-ho.ne.jp というメールアドレスを載せています。まあ載せてはいても、ほとんどメールは来ません。かとって、毎日何十通も「本読みました」とかメールが来られても、返事を書くのも大変ですので、それはそれでいいのですが。
ところで、書籍って、それなりに長い期間残るわけです。そこに、hi-hoといういちプロバイダのドメインのメールアドレスを載せていいものだろうか、もっと別のメールアドレスでも取得してそれを載せるべきなんじゃないか、と最初の本を出すときにかなり(3秒くらい)悩みました。プロバイダの都合で、このメールアドレスがいつ使えなくなるかわかったものではありませんし。
そのときに出した結論が「ええい、面倒だ。lepton@amy.hi-ho.ne.jp をそのまま使っちゃえ」でした。他のサービスを使ったとしても、結局そのサービスが無くなってしまう危険性はつねに付きまとっていますから、結局のところは一緒なわけです。いま、このhi-hoというプロバイダに毎月払っている料金は、一番安いコースで525円です。たしかこれには昔ながらのダイヤルアップ接続の何時間分かの従量料金も含まれているはずですが、ほとんどまったく使っていません。ですので、この525円は、ここのウェブスペースのために払っていると言っても過言ではありません。
そういう意味では、最近はホスティングサービスもかなり安くなっているようですし、そっちにしても金銭的な面からすれば大差ないかも知れません。移行する面倒を厭わないとすれば。

などということを、「山田祥平のRe:config.sys アットマークの右側」という記事を読みながら思ったわけです。そこに、

現在のインターネットの構造の中で、未来永劫使えるメールアドレスを取得しよう思うなら、汎用ドメインを個人で取得するのがもっとも簡単だ。

「未来永劫」というのはちょっと大げさなのではないか、と思ったりしますが、それはそれとして、これを突き詰めていくと、要するに個人々々がみんな「自分のドメイン」を持つのが一番ということになっちゃうわけですが、さて、これはどうなんでしょう? この記事のサブタイトルは「アットマークの右側」(=ドメイン名)ですが、そういう場合、じゃあ「アットマークの左側」というのはいったい何になるんでしょう。「アットマークの右側」だけで個人が識別できたら「アットマークの左側」は何でもよくなっちゃいますよね。

さて、以前にもちらっと書いたことがありますが、来年の10月でこのサイトは10年になりますので、そこで一区切り付けようか、と思っています。ですので、いまさら独自ドメインを取得するつもりはありません。その後のこともまだ決めていません。はたして、Web 2.0(ってそもそも何なのかよく知らない私)に進化するのでしょうか。それともweb 0.2くらいに退化するのでしょうか。

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mailto:lepton@amy.hi-ho.ne.jp