新・闘わないプログラマ No.444


「はい? もしもし? どうして始末書を書かないといけなんですか?」

「いや、だからUSBメモリをPCに挿しちゃだめ、って言っても、それってどこかで明文化されているんですか? または、ちゃんと通達を出して、周知徹底を図っています?」

「ええ、そりゃ知ってますよ。メール以外での外部とのデータのやり取りは禁止なんでしょ? それと、『USBメモリを使ったから始末書』ってのがどう関連しているわけですか?」

「『そんなの当たり前だろ!』って、どこがどう当たり前なんですか? 『情報漏洩の危険性があるから、PC監視ソフトでUSBメモリの使用をチェックすることにした』って、だからそれをちゃんと社内に広報しました?」

「『情報を持ち出すこと自体が禁止なんだから、そもそもUSBメモリを使う必要性が無いんだから禁止』って、そんなのわからないでしょ」

「それじゃあ、罠を張ったのと同じことじゃないですか。そもそもUSBメモリを使っちゃダメとも言わずに、監視ソフトで使えないようにするわけでもなく、自由に使えるようにしておいて、使った人間に始末書ですか?」

「だいたいにして、始末書って、いったい何を反省して書けばいいんでしょうか? そもそもそちらで選定して導入したサーバ機、フロッピーディスクドライブもCD-ROMドライブも付いてないから、OS再インストール時にUSBメモリの使用が必須なんですけど……」

どこかの宇宙のどこかの地球のどこかの国のどこかの会社でのお話でした……一応、フィクションということで。

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