新・闘わないプログラマ No.432

Macで


「アップル、Intel MacでWindows XPを起動できるツールを公開」っつーのが先週かなり話題になったようですね。Boot Campとかいうのを使うと、IntelのCPUを積んだMacでWindows XPを動かすことができるようで、これはなかなか魅力的かも、と思っています。

いま、家にはMacと言えば、確か5年半くらい前に買ったiMacがあります(いやまあ、10数年前に買ったやつもまだありますけど、すぐに動かせる状態にはなっていません)。このiMac、いまの液晶ディスプレイのじゃなくてCRTの、筐体が半透明・オレンジ色のやつです。CPUは確か、PowerPC G3 400MHz、メモリは256MBしか積んでいなくて、Mac OS X Tigerがなんとか動くかな、というスペックです。
実際のところ、ほとんど使っていなくて、本や雑誌の原稿で「Macでは〜となります」「Mac OS Xでは次のような画面が表示され〜」などと書くために使ったのが、唯一活躍した場面でした。
そんなふうに使われていたiMacなのですが、さすがにもう古くなってきて、しかもCRT一体型、なおかつ例のおむすび型の筐体は、はっきり言ってジャマだったりします。これだけのためにPC用ラックを1台占有していますし。「ほとんど使ってないなら、Macなんて要らないじゃん」とも思うのですが、でもそれもなんか寂しいなあ、と思っていました。で、もし次にMacを買うなら、ジャマにならないMac miniだろうなあ、とも。いまさらディスプレイ一体型のMacは要らないし、ノート型はジャマにはならないとは言え、ノート型ならではの使い方はする予定はありませんし。Mac miniなら、DVI端子付きの液晶テレビ(←そのうち買う予定、いつになるかわからないけど)を置くラックの中にでも入れておいて、その液晶テレビに接続して、普段は動画のプレイヤーかなんかにでも使えばいいかも、とか思ったりしてました。
そんなところに、このニュース。Intel CPUのMac miniを買えば、Mac OS XもWindows XPも使えるわけで、これならはるかに有効活用できそうな気がしてきました。値段もそんなに高くないですし……って言っても、あれこれ付けるとやっぱり10万コース? そして、ディスプレイ(=液晶テレビ)まで買ったら数10万コース?

と、ここまで思ったところで、こんな疑問が。「あれ? Intel MacってClassic環境はどうなってるんだろう?」。Classic環境というのは、Mac OS Xで、それより前のOS(Mac OS 9以前)用のプログラムを動作させるための環境です。MacのCPUは、68k→PowerPC→Intelと変遷してきましたが、このClassic環境を使えば、昔のPowerPC用プログラムも、そしてずっと昔の68k用プログラムも動作させることができます。
いま試しに、iMacで大昔の68k用プログラムを動かしてみましたが、一応動きました。家のiMacは、CPUはPowerPCなわけですが、このPowerPC上で68k CPUをエミュレートして、またMac OS X上でMac OS 9をエミュレート(って、こっちは「エミュレート」とは言わないかも)して動作しているわけです。そんなわけで、動作速度が遅いっちゃあ遅いですが。
で、最近はMac関係のニュースをほとんど追いかけていなかったもので、「Intel Mac上のClassic環境は?」という疑問をもったわけです。で、Wikipediaで調べてみたところ、「2006年に発売されたIntelベースのMacでは、Classic環境は動作しない」だそうで、ううむ、やっぱり。さすがに68kのサポートまでは望まないとしても、PowerPCのMac OS 9用プログラムもだめなんですね。
さらにいろいろ調べてみると、Classic環境の代替案がいくつかあるみたいで、「Intel Mac/Classic環境」というサイトを見つけました。このあたりを使えば、一応逃げられなくはないようです。

などと、いかにも昔のMacのアプリケーションが動かないと困るような書き方をしましたけど、実際のところは、現状ではそれが動かなくても別に困っていません。ただ、老後に縁側で渋茶でもすすりながら、「ああ、ああ、そういえば昔こんなソフトを使ったっけ」などと昔を懐かしむときに困るわけで……って、だいたいそれまでMac OSがどうなっているのか、Windowsがどうなっているのか、不明なわけですが。

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