新・闘わないプログラマ No.387

正誤表


去年出した『「ネットワーク技術」勉強会』の正誤表が、出版社のサイトに掲載されました。毎度、こういうことの無いように一所懸命校正をやっているつもりなのですが、とは言ってもチェックにも限界がありまして、大変申し訳ないことだと思っております。
実際のところ、他にも誤字脱字等の間違いが潜んでいる可能性は非常に高いわけですが、一旦出版されてしまうと自分自身でもなかなか見直す機会が無く、発見が難しいというのが現状です。そんなわけで、書いた本人でも、いったいどんなことをどんなふうに書いたのか忘れていたりします。
余談ですが、先日など、ある掲示板で私の考えに近いことが主張されていて、「へー、なかなかいいこと書いてるじゃん」と思ってよくよく見たら、私の本『アホでマヌケなプログラミング』からの引用だった、というオチでした。そりゃまあ自分で書いたんだから同じ考えなの当たり前だろうが、と。「自分の書いた文章を忘れるなよ、この大歩危……じゃなくて大ボケ野郎が」と。あ、ちなみに四国にある大歩危(おおぼけ)は大変いいところです。
そんなわけで、私が気づいていない誤植がまだまだたくさんありそうな気がします。お気づきの方は、ぜひともメールでこっそり教えていただけるとありがたく思います。よろしくお願いいたします。

さて、正誤表に載っている誤りの大半はたんなる誤字脱字の類なのですが、1つだけ、私はとんでもない大歩危……じゃなくて大ボケ(←しつこい)をかましてしまいました。それは、

1刷/ P.156

(誤)「ブロードキャストドメイン」でもあります。
(正)「ブロードキャストドメイン」(161ページ)とも同じになります。

この誤りは何かと言いますとですね、本をお持ちの方は当該ページを参照していただくとして、お持ちでない方はこれを機会に買っていただくとして(←商売、商売)、いや別に買っていただくほどのことでも無いのですが、要するに、

用語の説明をする前に、その用語を使ってしまった。

という、やってはいけないチョンボをしてしまった、ということです。「ブロードキャストドメイン」という用語の説明は161ページにあるのに、それより前の156ページで「『ブロードキャストドメイン』でもあります」と、その用語を使っちゃった、というわけです。あちゃー、これ、どう修正したらいいんだ? ええと、ええと、「『ブロードキャストドメイン』(161ページ)とも同じになります」とでもしてごまかそう。そうだ、そうしよう。
私は、本を書くにあたっての方針として「絶対にやっちゃいけいないこと」の筆頭に「用語を説明する前に使うこと」を挙げていたのですが、それを犯してしまったわけです。一応いいわけしておきますと、この156ページの誤りの箇所、あとから挿入したコラムの部分でして、書き足した部分なのでそのあたりのチェックが漏れてしまったというのが真相です……けど、読者にはそんなこと関係ありませんね、すみません。
現実問題として、説明前の用語や、対象読者層から考えて説明すべきなのにしていない用語を当たり前のように使っている本もかなり多いのが現実です。書いてみて改めて認識を新たにしたのですが、本1冊の原稿量というのは膨大なものでして、その中で整合性をたもちつつ話をきちんと展開していくのは非常に大変ですし、そこに気を使いすぎるとかなり疲れます。
でも「整合性をとるのは後回しにして、とりあえず書いちゃえ」とやると、あとでどうしてもチェック漏れが出てきてしまったり、簡単に直せない構成になっちゃっていたり、どうもうまくいかないようです。まあ、原稿用紙に書いていた太古の昔(大げさ……そういえば私も修士論文は原稿用紙に書いたっけ)に比べれば、テキストファイルの文字列検索ができるだけでも今は恵まれているのかも知れません。

とまあ、『「ネットワーク技術」勉強会』の第1刷にはこんななチョンボがありました、というお話でした。そんなわけで、第1刷をお持ちのかたは、ぜひとも第2刷も買っていただけf;あdじゃぢふぁdsfふじこfだあdふぁds

[前へ] [次へ]

[Home] [戻る]


mailto:lepton@amy.hi-ho.ne.jp