新・闘わないプログラマ No.237

どこでもインターネット


礼文島というところにいます。「それ、どこ?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますので一応説明しておきます。北海道の一番北の尖がっている部分(稚内市)の左側に島が2つあります。そのうちの左上の方にある細長い島です(←面倒なのであとは地図でも見てください)。有人島としては日本で一番北にある島、と言える…って、北海道は島じゃないのか、とか、択捉島はどーするんだ、とか細かいことを言えばキリがありませんが…とにかく、そういうところです。
ノートパソコンは持ってきています。地図ソフトは使うし、デジカメの画像のバックアップ(デジカメ用メモリの手持ちが少ないので、撮ったらPCに転送しないといけない)はするし、天気予報は見たいし、いろいろと使い道はありそうなので、重い思いをして持ってきました。
とは言え、当然のことながら、外でインターネットするときにいつも使っているDDIポケットの電話機、H"(PHS)の電波は、こんな離島には届きません、というかアンテナがありません。この島に渡るフェリーの出発地、稚内では使えたのですが…。こんなときのために一応、緊急連絡用にNTT Docomoのプリペイド携帯電話(「ぷりコール」と言うらしい)も持ってきていて、それとPCを繋ぐためのケーブルなどというものも手元にあることはあります。余談ですけど、このケーブルの箱には「携帯電話用モデムケーブル」と書いていましたけど、「モデム」じゃないだろー、これ。で、さすがにNTT Docomo、こんな離島でも電波が届いています…Docomoのエリアマップを見ると、礼文島でも、車の通れる道の無い断崖の西海岸側にはさすがに電波は届かないようです。
というわけで、いま手持ちの機材でも、とりあえずこの礼文島でインターネット接続は可能なわけですが、この「ぷりコール」、通話料がめちゃくちゃ高いんですよね。基本的に6秒10円。1000円のプリペイドカードが10分で無くなってしまう、という高額。まあ、そんなこんなで、インターネット接続はH"の電波の入る稚内に戻るまでは控えないとあっという間にプリペイドカードが無くなってしまいます。
しかし、何もこんなところまで来てインターネット接続をしなくても、と思われるかも知れません。この島、首都圏に住んでいる私のような人間から見ると本当に何もないところで、そこがまた魅力なわけですが、とは言え、電話番号を調べるとか、スポット的な3時間毎の天気予報を調べるとか、今や、そんなことでインターネット経由で情報を得ている私がいるわけで、ここでそれが使えないのも不便です。特に詳細な天気予報は、明日のスケジュールを立てるためにはぜひ知りたい情報です。
天気はいまいちでして、昨日は雨でしたし、今日は雨は降らなかったとは言うものの濃霧が発生しています。こういうときなので、インターネットで詳細な天気予報を見ることはかなり役に立ちました。

さて、この礼文島で定額インターネット接続環境はあるんだろうか、とちょっと興味がありましたので調べてみたところ、フレッツISDNがやっとサービスを開始したところのようです。あとは特に無いみたいです。
逆に、こんなところ(←誉め言葉です)でも、一応ISDNが使えて、フレッツISDNサービスも使える、というのはある意味驚きです。ただ、これはそこの住民でなければ当然使えないわけで、私のようなよそ者が安価、もしくは定額でインターネット接続を出来る、というわけではないわけで…。
私が普段外で使っているDDIポケットのH"は、住んでいる首都圏であればほぼ何の不自由も無く使える(携帯電話よりも、地下鉄の駅構内で使えるところが多いので便利)わけですが、北海道あたりに来てしまうと主要都市以外では使えないのでかなり不便です。H"は要するにPHSですので、ISDNのサービスがされている地域であれば、比較的容易・安価に基地局(と言っても、電柱のようなのに小型の機械とアンテナを取り付けるだけのもの)を設けることが出来るようなので、ここ礼文島でも、香深のフェリーターミナル近辺だけでもアンテナを立ててくれると便利なんだけどなあ、と思ってしまいます。

そういえば、話は変わりますが最近「ユビキタス」などという言葉が聞かれるようになりました。この言葉、私自身ずっと何のことだか知らなかったし、興味も無かったのですが(「あ、また例のお題目だけの言葉ね」と)、結局、つまり、要するに、簡単に言うと「どこでもインターネット」みたいなことなんですか? > ユビキタス識者の方 ←そんな人いるんか?
そういえば、その昔、「パソコンにCD-ROMドライブが付いているとマルチメディアだ」みたいな笑い話がありましたっけ。とにかくそういうお題目みたいなのはどうでもいいのですが、しかし「ユビキタス」。非常に言いづらいんですけど。しかも、この言葉を書くときに感じる悪寒はいったいなあに?

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