UNTER− WERT 1999/07/22に更新

ニンゲンノ ヤツダ キョウフスルスガタノ ヤツノニヲイダ ナントウツクシイコトカ コノチカクニイル サァ、コヨイモ コンドコソ α

リ               ベ

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          ヴァ       

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ア
うらさびれた山奥の村・・・その入り口にシンジとアスカは立っていた。 「ここ・・・かなぁ?」 「そうじゃないの?地図を見る限りじゃここだけど・・・  それにしてもホンットになんにもない所ね。」 確かにアスカの言うとおり何もない村だった。 あるのはこぢんまりとした小さな家と畑ぐらいなもので、 この村で唯一大きな建物は教会といった有様だ。 「とりあえず教会に行きましょう。そこに依頼者がいるハズよ。」 2人は村の中央にある教会へ向かって歩き始めた。 ところで何故二人がここに来たのか? それには1週間ほど前にまで話を戻さねばならない。 前回の戦闘後、2人はリングバレーの終点の町、ハーモスへと行き着いた。 ハーモスはエイプに次ぐ大きな町である。 道端には多くの露店が並んでいて、 威勢の良い声をあげて行き交う人々を呼び止める。 また、傭兵ギルドなどの諸施設も多くあり、 エイプ王国に置ける冒険者の重要な拠点となっている。 ガランガラン 冒険者紹介所の扉が荒々しく開けられ、ベルが大きな音を立てた。 もっともここへ来る人間はほとんどが荒っぽい人間なので 静かに開けられることなど滅多にないのだが・・・。 この冒険者紹介所というのは我々の世界で言う いわゆる職安のようなものである。 冒険者という職業は実際にはない。 なぜなら冒険者というのは鍛冶屋のように剣を打つとか、 商人のように何か物を売るとか 一つの仕事をいつもしているわけではない。 時にはモンスター退治、時には宝探し、時には戦争と、 安定した仕事を行っていないからだ。 だいたい冒険者なんてものは一般人の間隔としては 凶器を持ったプータローとほぼ同義なのだ。 特に有名冒険者なら座っていても依頼が来るが 普通の冒険者はとにかく何かして食いつながなければならないため 小犬探しだろうが薪割りだろうが何でもする。(ほとんど便利屋である。) だがそういう職を探すだけでもなかなか大変で 一軒一軒街の家を回っていたら日が暮れてしまう。 そこで冒険者紹介所が一般人からの依頼を受け 冒険者に仕事を紹介するのだ。 なかには大きな仕事もあるが若い普通冒険者達は手を出さない。 もちろんリスクが大きすぎるためである。 「いらっしゃい。」 ハーモスの冒険者紹介所の受付係、 エバンスは入り口の方へ微笑みと共に目を向けた。 勤続30年の賜、人に好感を持たせるにこやかな笑みだ。 入ってきたのは金髪碧眼のまだ幼さが残る美少女・・・ と、黒髪茶目の見た目おとなしそうな少年であった。 「どんなお仕事をお探しで?」 (やれやれこんな子供までが冒険者になるなんて世も末だ) そんなことを思いつつもおくびにも出さない。 まさに年の功である。 「日雇いですか?薪割りですか?いま丁度この近くのピッキーの店で・・・。」 「ここで一番高い仕事。」 美少女の方がツンとした、えばりくさった顔で言い放った。 「あのねぇ、お嬢ちゃん・・・。」 (・・・少し頭でもイカれてるかな?) 何度も言うがこういうことは頭で思っても彼は決して顔には出さない。 なにしろ30年間もここで受付をしているベテランなのだ。 「高い仕事ってのはねぇとても危険なんだよ。  楽して儲けようと思っているのならやめた方が・・・。」 (まったく理にかなった説明だ。) 自分でも満足していた。 これで彼女もあきらめるだろう・・・ 「アンタ・・・アタシのいうことが聞こえなかったの!?」 「・・・。」 (これは駄目だ、丁重にお帰りを願おう。) 30年のカンからエバンスがそう思ったその時・・・ バーン! 本日一番の大きな音を立てて扉を開け大男が いかにも”ならず者”って顔をした人物を何人か連れて入ってきた。 (げ、バボーン!) この大男の名はバボーンという。 この界隈では有名なならず者である。 その上ケンカもめっぽう強い。 この街に来たツワモノと噂された冒険者が 何人因縁をつけられて病院送りになったことか。 この男は小遣い稼ぎのために冒険者紹介所へたまに来て何も知らない 異国の冒険者に喧嘩をふっかけるのだ。 この男のおかげで地元の冒険者は紹介所には寄りつかない。 だから2人が入ったときも他に客はいなかった。 「ぐぶ、む、ん〜?」 ワケの分からない呻きをあげながらギョロギョロと大きな目玉で辺りを見回す。 そして冒険者らしからぬ美少女を見いだした。 ちなみにもう一人の少年の方には目もくれなかったようだ。 少年自身の方も向こうのカウンターで受付係と熱心に話していて気づかない 「ぶぶ、おい、女ぁ!」 「ちょっと!アンタ聞いてるの!?  ここで一番報酬の高い仕事をだせって言ってるの!」 バボーンは凄んだが少女は完全にシカトである。 もともと”我慢”などというモノとはバボーンはほど遠い男である。 ドラゴンの炎に焼かれたやかんよりも早く頭から湯気を噴きだした。 「げぐぐ!ごのアマぁ!!」 この瞬間彼の頭の中ではこの少女を犯ることに全会一致で決定いていた。 教養、理性にもまったく縁がないようだ。 「おぎ!こイツをオレの部屋まで連れテクゾ!お前らやっちめえ!」 一斉に後ろについてた子分A、B、C、D、E、F、G、Hが飛びかかる。 なお、この8人が合体してキング子分になることはない。 ズガーン! 轟音と共に冒険者紹介所の扉が子分8人と一緒に外へと吹き飛んだ。 外を歩いていた一般ピープルは何事かと集まってくる。 そして倒れているのがバボーンの子分だと知って驚く。 「ったく!アタシは急がしいってのに!」 パンパンと手を叩きながら外へと出てきた美少女にまた群衆はどよめいた。 「アタシにケンカ売ろうなんて1億2千万年早いわよ!」 「がぁぁぁ!ごのやろうー!」 勢いよくバボーンが紹介所から飛び出してきた。 群衆は「ワッ」と少し取り囲んでた円を大きくする。 「よぐもやりやがったナー!」 手にはどこから取り出したのか手斧を持っている。 「何よ?アンタ丸腰でその上女のアタシに武器持ちでケンカ売るの?  サイテー!」 「うぐせぇぇぇぇ!」 バボーンが手斧を美少女に振り下ろす! ”ああ、当分肉類は食べられなくなるな”と群衆の誰もがそう思った。 だが予想に反して肉屋が突然の不況にみまわれることにはならなかった。 バボーンの手斧が少女の頭を切り裂くかと思った瞬間 彼女の身体は横に流れていた 「!?」 「その上弱いし、訂正しとくわ。  サイアクね。」 ドスッ 鈍い音がバボーンの腹あたりから聞こえた。 それで終わりだった。 バボーンは白目を剥き泡を噴いて倒れた。 群衆はたった一人で荒れくれ者で、厄介者だった バボーン一味を倒した少女に拍手喝采を送った。 だが少女はそんなことどうでも良いと言わんばかりに 回れ右をして紹介所へと戻っていった。 「で?ここで一番高い仕事は!?」 「あ、ハイ今出します!」 今まで呆気にとられていたエバンスはテキパキと動いた。 30年間いてあんなものを見せつけられたのは初めてである。 「えーとこの仕事がここで一番高い・・・」 「アスカー!」 「何よ、シンジ!?うるさいわねぇ!  今契約するんだからあっち行ってなさいよ!」 「え?もう契約しちゃったよ。」 「そうそりゃよかったわね・・・って、え?」 「ハイ。」 と、少年が契約書を少女へと見せる。 どうやらさっきから熱心に話していたのは契約の話だったようだ。 「・・・(怒)」 「どうしたの?肩ふるわせて?  寒いの?夏なのに・・・あ、わかった風邪でも引いた・・・」 「アンタ馬鹿ぁ!?  何で勝手に  契約するのよ!  その上この  報酬は何よ!?」 ・ ・ ・ やっとここで冒頭に繋がるのだ! 「そう、そうなのよ!コイツのおかげでこんな田舎くんだりまで  出向かなきゃならなくなったのよ!」 「まぁまぁ、もう契約しちゃったんだし・・・」 「コンビ組むコトになったんだから、これからは勝手な行動しないでよ!?  いいわね?だいたい、アンタはアタシに借金を・・・」 「あ、こんな所に花が咲いてる♪」 「・・・(プチッ)」 1秒後、シンジに鮮血の花が見事に咲き乱れた。 それにしてもシンジの キャラクターが変わったような気がするなぁ・・・。 モノローグも・・・。 ただ、シンジの名誉のために行っておくが 別にこの仕事をチャランポランに引き受けたわけじゃではない。 借金を返そうという気も毛頭ない。 今シンジの目的は、生きる理由は、闘う相手はただ一つなのだから・・・。
つづく

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