愚行連鎖 WorksGBの道具達-39

番外:続 Poorman's Audio/Video…の巻:3

後日談:認識変更

D-M51DVS 前項まで、色々書き連ねたが…
←こんなのを居間に設置してしまい、最初はどうしても気持ちの良い音が出ず…
設置位置や設定をいじり回し、試聴用にお気に入りのCDを聴き、DVDを見ているウチに、何となく出音が落ち着いてきて、気に入った音が出るようになってきた。
こいつはDOLBY VIRTUAL SPEAKER なるシステムを持ち、巷で流行中の立体音像を合成するモノで、純粋な2chステレオの気持ちよさとは少々異なるのだが…


この手のシステムに必須装備となっている装置。
最初は、せいぜい音響環境の悪い自動車用に低音域だけをヨイショッと持ち上げるためのモノ、あるいは小型システムでメインスピーカーの物理的低域不足周波数特性を補うための、いわばごまかし子供だましのブーミー・デバイス位の認識であった…

サブ・ウーハー

実は…
これは癖になる!


DVDで映画を鑑賞する時には、ほんの少し(ほんの、ほんの少しだけね…)大げさに感じる程度まで低域を持ち上げた設定で、落ち着いたピアノトリオのウッドベースの響きを楽しむ時には少々低域を絞り気味にすると、これがかなり気持ちいいのである。

ちっこいスピーカーで出せない低音域をサブウーハーで補おうとするシステムは、大抵ロクなもんじゃありません。
…というご意見もあり、私自身もそう思っていたのだが…
技術の進歩を見くびってはいけない。
電気店の店頭や試聴室のあの不愉快な音は、あくまでも『客に殴るがごとくインパクトを与えて購買意欲を引き出すため』の姑息なデフォルメされた設定でしかなかったのだ。

調整さえちゃんとすれば、これはかなり快適な音楽環境を設定できると言うことに気づいた。

ONKYO X-A7X
そうなってくると、書斎(等と言ってみたいが、倉庫改造の巣穴…)で使っているこいつ。
非常に素直な音で気持ちの良い音楽が聴けるのだが…
どうあがいても4.4リットルの箱に12cmと2.5cmドームの2Way。限界は仕方がない。



SKW-10 SKW-10
純正オプションの、これである。
居間に設置したD-M51DVSのそれよりも外形は若干小さいがスピーカーユニットは同寸の16cmアンプ内蔵型サブウーハー。
自室のシステムは、DVDを見ることもあるのだが、どちらかというと音楽重視。シンプルな2.1chシステムで充分。

このONKYO X-A7Xのアンプにはミョーなデジタル処理のギミックも付いていないし…

いや、これが、なかなか、良いのである。

前項でも書いたように、誰もが小型タンスのような巨大スピーカーを据え付けた部屋でスピーカー中心にゆったりと座って映像・音楽を楽しめるわけではない。
結論としては、小型オーディオシステムにおける2.1chというのは、これはなかなか優れた仕様なのではないかと思うのであった。
ONKYOにしてもDENONにしてもまじめなオーディオメーカーがまじめに設計したミニマムシステムにおける2.1chシステムはまじめに音楽を楽しむには非常に好ましい選択なのだ。

ただし、最近の若いアーティストの音源はどういう訳か異様にブーミーな録音がなされていることが多く、そういった音楽には向かない、と言うよりも私の趣味的には使いたくないとも思う。

そういえば、最近のオーディオシステムからは姿を消したが、かつてはどんなアンプにも「ラウドネス・スイッチ」なる回路(低域がグバぁっと持ち上がるのね…)が装備されていた。更に、これも最近のアンプのパネルからはなくなったがトーンコントローラー(Bass/Trebleって、あのダイヤルね)。

昔、友人に、某有名メーカーのコンポーネントステレオを買ったので聴きに来い、と誘われたことがあった。
訪問すると、素晴らしいシステムの組み合わせ。
そこで聴かされたのが、大音量のハードロック、その上、あろう事かその友人は、Bassダイヤルをぐいっとマキシマムまでひねり、更にラウドネス・スイッチをオンにした…
「どーだぁ!凄いだろう!いい音だろう…」
耳をつんざくばかりの“重低音”!!

あのね、そういうのを音楽って言わないの…(工事現場じゃねーんだからさ)

▽次へ続く…
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