愚行連鎖 WorksGBの道具達-19

続:家庭内LAN配線見直し計画


さて、配線工事!!

小物パーツ 屋内配線用にはかなりいろいろな種類のパーツがあるが、今回は上の二つを使用した。
上左:Harmnet(共和電線産業)製のミニモジュール(カテゴリー5対応)型番HLA-T-MJ-8と言う製品である。
JIS規格のコンセントプレートに取付ける際は上右のミニモジュール用アダプタHLA-T-MADが必要になる。
中右のJISサイズモジュールもあるが、ミニモジュール+アダプタの方が何故か廉く、更にケーブル圧着作業が簡単である。
ケーブルの圧着には中左のプラスチックの梃子を使うが、これが高い。3百数十円と言う人を食った値段。つい買ってしまったが実はこんなモノは要らない。ペンチ等で十分作業が出来るし、その方がしっかり着く。

実は、下段左右の斜め下からプラグインするタイプが格好良かったのだが、壁面内部のスペースと今回の作業計画では取り付けが物理的に難しいので断念。


外壁ケーブルワーク ケーブルの外部取り回しである。
CATVケーブルのすぐ近くに10φ穴を空けツイストペアを引き出し、既存のエアコンドレンパイプや固定済のCATVケーブルに抱き合わせで配線した。
ウチは登記上は2階建てなのだが、ロフトが我が書斎兼PCルームとなっている(ケーブルモデム、TA、HUB等全てここにある)ので実質3階建て、高所恐怖症にとってはかなり辛い作業である。

写真は2階窓から撮影。
水平にのびる白いケーブルがCATV信号線。上から降りて左右に分岐する黒いケーブルが今回の屋外用ツイストペアケーブル。
CATV用のケーブルも一般のTVケーブルより遙かに太く硬いが、それにも増してこの屋外用ツイストペアの太さ堅さは半端ではない。(9.5φ)

1F.ケーブル取込 上の写真で向かって左に分岐したケーブルを下に落とし、1F.に取り込んだところ。
同じく白いケーブルがCATVである。
引き込んだ後はシリコンコーキングで防水加工を施す。


こちらは内部の接続作業である。

ロフト端子取付

ご覧になって解るように、このケーブルの硬さと来たら、そりゃ半端なモノではない。
先のレポートで

通常のケーブルに編線シールド(これが結構太い線で編んである)をかぶせて更に外装被覆したモノである。

と書いたが、実はシールドは編線ではなく、かなり厚手のアルミ箔であった。
被覆を剥くだけでもかなりの労力である。
ニッパで開いたり、カッターで切ったり、色々試したが最終的にTAMIYA製の模型用のポリカーボネート鋏(曲刃)が一番楽に作業が出来た。
通常被覆剥きは、昔ながらの「ナイフでぐるっと切れ目を入れ、すっぽり抜いてしまう」方法を採るのだが、今回はあまりに絶縁被覆が厚いのと始めて扱うケーブルであり、アルミシールドの硬さもあり、被覆の厚みが感覚的に掴めないので、芯線被覆に傷を付ける危険を感じた。
安全を見て「切り開いて切除する」方法を採ったのである。
ケーブルストリッパーと言う手もあるのだが、おそらくこの太さを扱えるモノは高価だろうし、被覆剥き器の類はいくつか持っているが、これらをを使って、ナイフ等での手剥きより綺麗に剥けた試しがない。
(器具を使うと大抵内部被覆に傷が付いてボツになってしまうのだ)
こうして見ると、はっきり言って自分は器用なのか不器用なのか良く分からない。

知り合いの工事士さんに聞いた話では、電工さんの実地試験ではナイフで外装被覆を剥いて芯線や内部被覆に少しでも傷を付けたらペケなんだそうな。
(慣れた太さの電線なら、ちょっと自信あるぞ)

3つのポートはそれぞれ、子供部屋、ダイニング(カミさん用)、座敷(客間兼ビデオルーム)に配線してある。
ビデオルームは来るべきPlayStation2の増設に備えてのモノで、現在は未使用となるのでモジュラージャックを防塵キャップ付きのモノにした。(高いのよ、蓋付いてると)

しかし、PlayStation2 Netってホントに2001年に動き出すのかなぁ?


ピン配列 現在、UTPケーブルの配線:ピン配列には図のように“T-568A”と“T-568B”の2種類があるそうだ。
一般に売られている10Base-Tケーブルには両者が混在しているようだが、(“B”タイプの方が多いような気がする)今回の室内配線は、より厳格で信頼性が高いとされる“A”タイプ結線を行った。

クライアントが増えて室内配線用ケーブルも足りなくなったが、予算も少ないので手持ちの既製品長尺ケーブルを切断して増産することにした。
手持ちケーブルに既に付いていたコネクタを調べると、どれも“B”タイプ結線になっている。
もったいないので既存のコネクタを生かし両端を切断、2本は“B”タイプケーブルにしたが、新製したモノについてはもちろん“A”タイプで結線したのは言うまでもない。

家庭内LANでも、クライアントが増えてきたら圧着ペンチを購入するのが良いと思う。
既製品ケーブルは思った長さがないし、前述のように結線規格を明示したモノは店頭で見たことがない。
好きなようにケーブルを加工でき、修理も自由自在、何より既製品ケーブルは高い!

…って、ケーブルロールとバラコネクタ、圧着ペンチを減価償却できるほど使うユーザーはそんなにいないか?
いや、いや、基本的に自分で出来ることは出来るだけ自分でやるってのは正しい姿勢。
HUBカスケード用の数10cmのパッチケーブルなんかいっくらでも作れるモンね。
って…家庭内でそんなに沢山HUB積み重ねる奴も、そうはいないか。
ちなみにウチは8Portだと2段は必要。

とりあえず、これで子供部屋とDOOMが出来るようになったな。
(DOOMは凄いよね、今でも古さを感じない)
特小トランシーバー使って連携作戦するのも楽しかろう。
「全員散開!敵を包囲殲滅せよ!!」なんてね。
おっと、IPXをバインドしなくては…(ウチはDOS英語版DOOMユーザー)

更に、次男坊が頻繁に使うようになるとクライアント増加が必要で子供部屋にもカスケードがいるなぁ。
もしかしたらPCじゃなくてネットワークゲームマシンが先かも知れないけど…


2階ケーブル取出 次はダイニング、カミさんマシン用情報コンセント。
この写真は、前にも紹介した、CATV屋の工事状態である。

酷いなぁ、見苦しいなぁ。
CATVの引き込みはもちろん、仮設でモールを這わせたネットワークケーブルもみっともないことおびただしい。

全てはここから始まったのである。

2F.化粧板 左上がCATVケーブルとダミーキャップ、右下が電話コンセントとネットワークコンセントである。
当初はダミーキャップになっている位置に配線するつもりだったのだが、開けてびっくり、CATVケーブルは家屋構造材:平たく言うと柱を貫通して引き込まれていたのだ!
酷い事しやがる!
これじゃぁ、どうすることも出来ない。
最初から解っていればもっと小さいホテル用一個口コンセントプレートにしたのに…

仕方なく、一個口プレートに取付けられていた電話コンセントを二個口プレートに交換し、こちらにネットワークを同居させざるを得なかった。
左が完成直後、右が今までの仮設配線を撤去したところである。
だいぶすっきりして格好良くなった。

今回使用したコンセントプレート、埋込取付枠等は一番入手が容易な松下電工製である。
他に使用した部品は電話専用取出口、ダミーキャップ等。
種類も豊富で、これならどこの電気屋でも手にはいる。

ちなみに窓枠に載っているのは、コレクションの一つ「地ビール」の空き瓶である。
左から六甲、尾瀬、甲斐ビール。結構たまってきたので、こちらもそのうちにWebで公開しようかな?


CATV取込口 ちょっと遅ればせながらご紹介。
これがCATVの入り口である。
ウチはTV台数が多いので小さい方のジャンクションが2つ付いている。
私自身はほとんどTVは見ないのだが…

この箱が付いている家はCATVのユーザーである。

パーツ写真とピン配列図はHarmnet(共和電線産業)カタログより引用しました。
屋外配線ケーブルの購入先は秋葉原:AISANです。
CATVについてはタイタス・コミュニケーションズを参考にしてください。


▽次へ続く…

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