愚行連鎖 夏になると思い出す…

GB楽器博物館

その他の楽器類/ウクレレ

アロハを着る頃になると欲しくなる…。

Ukulele

Ukulele

私的音楽史でも書いたように、原体験としての楽器がこれであります。
その時の楽器は近所のレコード屋で確か800円…

上は“Maui”と言うメーカーの物で、息子の玩具に買って来ました。値段も値段ですが、(楽器屋で2,980円、同じ物が某*急ハ*ズでは6千だか7千円だった)ベニヤ板製で、最初は音程すらまともに取れない代物でした。
ナットを作り直したらちゃんと使えるようになりました。この程度のものでも楽しめてしまうのがウクレレの良い所…
下は一応ブランドの“Famous”で、昔、オヤジの友人から貰った物です。作りはしっかりしていますが、ベニヤ板です。
ちなみに、現在のFamousのカタログには載っていない型番です。

Ukulele

Famous No.202(Left)
ASTRIAS Concert Maho(Right)

ウクレレには色々なサイズがあります。
右は「コンサート」と呼ばれる物で、チューニングは一般的なサイズ(ソプラノ)と同じですが、スケールが長く、ボディも一回り大きくなっています。
Low-Gの弦を張って本気で使うならコンサートサイズが最適です。

ちなみに、ウクレレ用Low-Gの弦ってとても高いですね。
クラシックギター用の4弦がほぼ同じ太さなのでこれを切って(2本取れます)使うのが一番コストパフォーマンスが高いと思います。
(ゴンチチなんか、ナイロン弦にガマカツの釣り糸使ってるらしい… さすが!)



この項は、夏前に書こうと思っていたのだが、なんだかんだでもう秋の声が聞こえて来てしまった!
でも、逝く夏と、来年の夏には渚のウクレレキング目指すあなたにささげて、アロハ!
(1999.8.22)

ウクレレと一言で言っても、千円台で買えてしまうような物から、「ちょっと…本気かよ!」と言う位の価格のビンテージまで、これはギター等よりずっと価格に幅があります。
入門書などには「最低でも2万円位の物を買いなさい」等と書いてありますが、まぁ、楽器として見ればその辺りがたしかに妥当でしょう。
しかし、2万円で総単板はなかなか難しい。ましてやコンサートサイズやテナー等ではまず一桁違う価格になってしまいます。
このASTRIASはギターでは定評のある工房ですが、総単板のウクレレを極めて安価で作っています。
値段は廉いですが、作りはギター同様大変に丁寧で材質も音も価格からは信じられない物です。(しかも、しっかりした上等なソフトケース付!)
本気でウクレレやりたい人にはまずお薦めですね。

とはいえ…

Ukulele

Ukulele
こんなのもある、と言う事で…

これは一年ほど前に、地元のリサイクルショップで見つけた物。
メーカー不詳。アイデンティティを証明する痕跡は何処にもない。
ベニヤ板製で、妙にテラテラと光った塗装がなされていて、各部の材質や仕上げも、オモチャ以上楽器未満、である。

が、しかし、価格は980円!
ナット/ブリッジの調整を行えば、充分にウクレレの醍醐味を楽しむことは可能なのだ。
Ukulele


生意気なことに、オープンバックのメカニカルペグが奢られていたりするのだ。
ハッキリ言って、楽器屋で下手な数千円の物より数段使い勝手が良いのである。

現在は三男坊のオモチャ用になっている。(2002.1.)



目で見るウクレレ

KALA KA-ASMTE/C


先日来よりのいちむらまさき大先生のマインドコントロールがとうとう炸裂っ!

仕事帰りに、気が付くとお茶の水行きの電車に乗っていた…

KALA KA-STE/C KALA KA-STE →
ボディTopにスプルース単板を使用。
Side・Backにラミネート・マホガニーを使用。
Top&Backにセルロイドバインディング。
ローズウッドブリッジ。
ピックアップシステムにはShadowのP3-PROを使用。
Volume.Bass.Trebleコントロール付き(PhaseのON・OF付)

シトカスプルースの表板がまるでギターのようなウクレレ。
なんてぇのがとっても安いらしい…
なんと、ウッドベースの弦よりも安いのだからして。

気になって仕方がないこいつを「見るだけねぇ〜」等とふらふら…
とにかく人気らしく、品切れ店多し。

このブランドを一番沢山在庫していると思われる専門店にもなかった。

ふうん、無いんだ…
と、マインドコントロール醒めかけて、お店を出ようとしたら…

PU付きのテナーですね!

出てくる出てくる次々と…カタログになんか載っていないタイプが…

スポッテッドメイプル(ラミネイト)ボディにシトカの表、コアボディ、かりん…だったかな、アメリカンショートヘア猫の様に色っぽい木目の…

店長さんに一通り弾いてもらって真っ正面で聴く。
(こういうお店では、下手に試奏するよりも弾いて貰って正面で聴く方が客観的判断が出来ると思うよ)

KALA KA-ASMTE/C

スポッテッドメイプル、凄く綺麗だけど、随分立ち上がりが早くてシャープな音だな…
ちょっとウクレレっぽくないけど…
ちょっと、この白くて縞々の子に心動きそうになったら、店長、あ、そうだ、今入荷して検品終わったばかりの…と一本持ちだしてきた。

KALA KA-ASMTE/C これもまだカタログに載ってないんですが、他のと違って全マホ単板なんですよ。

ほぅ!

これは…
まったりと脱力系のまさにウクレレの音!

即決でありました。
ウクレレストラップとLow-G弦セット、お家で待っているアストリアス用にもMorris弦を買って…
(Morris弦は実は中身はghsなのだそうな。生産中止なので激安)


KALA KA-ASMTE/C

この子の素性。

カラ:KALA
KA-ASMTE/C
Top・Side・Back:ソリッド・マホガニー
セルロイドバインディング
ローズウッドブリッジ(クラシックギター式)
ピックアップシステム:Shadow P3-PRO
Volume.Bass.Trebleコントロール付き

ナット・サドルは、多分タスク製。

KALA KA-ASMTE/C
KALA(アメリカ)
ラニカイの製造元がホーナーを経由せずに販売しているブランド。
基本的にロゴ以外はラニカイと同一で中国製。

ラニカイ:Lanikai
Hohner(アメリカ)
作りや音がイイ上に値段もリーズナブルなので、非常にコストパフォーマンスの良いウクレレ。意外にもハワイ現地では多くの方が愛用している。一部は中国製。


Ukulele


上三本が普通のソプラノ、下の右がソプラノ・コンサート(一寸大きくてネックも長い)で、下左が今日ウチへ来たテナーです。
音は…みんなウクレレ。

Ukulele

上から



Ukulele
このKALA、最初抱いたとき、ロトマチックのせいで随分トップヘビーだな…と思いましたが、慣れるとこのサイズならあんまり気になりませんな。
このメーカー小さなソプラノではオープンバック使ってるみたいですが…
ソプラノだとトップヘビーはかなり気になるだろうなぁ…

いち大先生にはバリトン、そそのかされたんですが…
幸いにも、どこでも品切れでした。
で、バリトンだけはチューニングが違うんだよね。(4度低い??)

スプルーストップ、スポッテッドメイプルのテナー、凄く綺麗でした。
見た目の美しさに、一瞬よろめきそうになりましたが…
音があまりにクリアすぎて、立ち上がりもやたらに速くて、ウクレレらしいいい加減さに欠けちゃう印象なんですよねぇ。
ソリストには向くかも知れない。

かりんだったかなんだかの変わった木目のもありまして、コレも綺麗でした。(グレーのアメショー模様ね)

KALA KA-ASMTE/C
でも、私にとっては、ウクレレって「んなこたぁ、ど〜でもい〜ぢゃん」というムードが大切なのであります。
やっぱり、マホガニーだな…

しかし、プリアンプ基板剥き出し…
ノイズは大丈夫なんだろうか?(2007.6.)


テナー・ウクレレ初体験

実は、今まで余り本気でウクレレなるモノを弾いたことがなかった。
真面目に弾くと、これは深いのである。

音から言えば、材質も作りも良いコンサートのアストリアスなのだが…
先日入手した、カラはそのサイズにより、実に手に馴染む。
音質も、価格がずっと高いアストリアスと比べてそう劣るモノではない。いや、逆にボディの大きさから来る深みがあるかも知れない。出音も数段でかいし。
いや、これ、お奨めですわ、この値段ではこれ以上望むべくもない。

白状してしまうと、いままで、あのスタンダード・サイズ指板の狭苦しさがどうにも性に合わなかったのである。

実際にはフレット間隔はスタンダードもコンサートもテナーも大して変わらないのであるが…

テナー・ウクレレ初体験の感想は…
ネックが長くてボディが大きいと言うだけでこんなにも弾きやすいモノなのだな…
弦長があると言うことはミドルポジション以上の音が出しやすいと言うことなのかも知れない。
気持ちよく音が出るのである。

なにより、「よしおくぅ〜ん」のLow-Gと言うスタイルは行きたいところにその音がある感じで気持ちが良いのである。
但し、ジャカジャカ・ストロークでのあの独特な“ウクレレ感”は、4弦がオクターブ高い、「はなこさぁ〜ん」のスタンダードチューニングには及ばないのだが…


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