Recently My favorite things.
暫くJAZZ盤が続いたので、今回は一寸変わったものをご紹介。
マリオネット
マリオネット/ぽるとがる幻想(1st Album)
オーマガトキ(OMCA-3)
1994年10月録音(1995年2月25日発売)
- 南蛮渡来
- イパルマの空
- 難船
- 出港の時
- ぽるとがる幻想
- 海
- RuRu
- 夏の終わりに
- ポルトガルの四月
- 光の中で
- マリオネット
- ドライブ・アローン
- 小組曲「ふな屋」
- 旅路の果てに
- 回想
湯浅隆:ポルトガル・ギター
吉田剛士:マンドリン他
ポルトガル・ギターの第一人者(恐らく国内唯一のプロ?)である湯浅隆と、屈指のマンドリン奏者、吉田剛士によるアコースティック・デュオ。
ポルトガルの伝統音楽であるファドをベースにより分かりやすく日本人にも親しみやすい、どこか異国情緒を漂わせる音楽世界を構築する。
実物を見たこともない方が多いであろうポルトガル・ギターやマンドリュートなど珍しい楽器の音色も聴き物だが、耳に心地よい落ち着いた調べは心も安らかにしてくれる筈。
ファドは、リスボンのアルファマ地区で生まれた民衆の音楽。
そのポルトガルの民族音楽から見知らぬ土地の人々の歌を連想させる哀愁溢れる曲が揃っている。
ポルトガルギター/Guitarra Portuguesa PORTUGAL GUITAR
ポルトガルの首都・リスボンのアルファマ地方で生まれた民衆歌謡・Fado(ファド)の伴奏に使われる6コース12弦の楽器。
写真のものはリスボンスタイルと呼ばれるタイプらしい。
呼称はギターだが、リュートから派生して誕生した楽器で、奏法にはリュートとの共通点が多く見られる。
Fadoという言葉は、ラテン語のFatum(ファトゥーム/運命・宿命の意)に由来し、Fadoは、人生の深い感情を表現する音楽である。
Fadoの伴奏に不可欠なこのギター独特のボディー形状は涙の形をしていると言われ、その音色は哀愁に満ちている。
Fadoを、そしてポルトガルギターを演奏する際に最も重要な感情を「Saudade(サウターデ:哀愁・郷愁などと訳される)」といい、Fadoの演者は、「サウダーデ」の表現を要求される。
ブラック・ミュージックにおける「Soul」の様なものなのだろうか…
こちらの写真はヘッド裏側。
うーん…チューニング合わせ難そう…
リスボン・スタイルでは、薬指使わず、中指も時折使われる程度のようだ。“ドイス・デドス”(dois dedos)=2本の指と呼ばれる古いテクニックがあり、人差し指と中指で交互にフリー・ストロークでメロディー・ラインを演奏する方法なのだそうだ。
現在のリスボン・スタイルは基本的には親指と人差し指を使って奏でるのが主流だとか。
右手に装着するピックを見せてもらったことがあるが、卵形の内部を楕円形にくりぬいた鼈甲を指の腹側からテープなどで固定していた。
爪と肉の間にピックが食い込み、殆ど拷問である…
マリオネット/エイジアン・ブルー〜浮島丸サコン
オーマガトキ(OMCA-4)
1995年6月録音(1995年9月25日発売)
- プロローグ/エイジアン・ブルーVariation 1.
- エイジアン・ブルー/東方コネクション1995
- 灰色の記憶
- 歓喜と落日
- カーラジオから
- 友は遠く
- 検閲〜憲兵金村中尉〜
- たくらみ
- 逃走
- 冬の河/エイジアン・ブルーVariation 5.
- 眠れぬ夜
- 蒼い海の彼方へ
- 再会
- 希望/エイジアン・ブルーVariation 6.
- 夢は黒潮に乗って
マリオネットが、全曲にわたって映画音楽を担当した1995年の作品。
朝鮮の民俗楽器カヤグム、他にもタヒチアンウクレレ、シンセサイザー等様々な楽器も使われている。
個人的にはシンプルな方が好きだな…
マリオネット/ルジタニア憧憬
オーマガトキ(OMCA-5)
1996年7月ポルトガル録音(1996年11月21日発売)
- 教会に眠るねこ
- ルジタニアの風
- ガラスの街区(まち)
- 航海王子
- 涙(ラグリマ)
- かもめ
- ぼちぼちいこか
- お嬢様の秘密
- 淋しいおさかな
- 虎は通ったか?
- 灰色の貨物船
- 犬の哀しみ
- キンモクセイの頃
- アイ・モラリーア
ルジタニアはポルトガルの古称。
彼らのルジタニアへの想いが伝わってきそうな…
アマリア・ロドリゲス(1920-1999)の名唱で有名な名曲「涙」「かもめ」等収録。
そのご本家のを一枚ってことだと、この辺りかな…
アマリア・ロドリゲス 〜ライブ・イン・ジャパン(2枚組)
ご本家のを一枚ってことだと、この辺りかな…
1986年の東京公演をCD化した2枚組ライヴ盤で、「暗いはしけ」「涙(ラグリマ)「かもめ」など彼女の代表的な曲が聴ける。
マリオネット/ユーラシアン狂詩曲
日本コロムビア/DENON(COCB-83022)
1998年5月録音(1998年9月19日発売)
- ユーラシアン狂詩曲
- こほろぎ
- リスボンの青い空
- ラティーナの誘惑
- 夜気に触れるとき
- いちめんの菜の花
- リリー・マルレーン
- 遠い海の記憶
- 夢は黒潮に乗って
- 蘇州夜曲
- 奇妙な城
- 裸の王様
- 虹色の空へ
- ファドの夜
- プール帰りの午後
ファド以外のカヴァー曲が泣かせる…
“リスボンの青い空”はNHKテレビ「土曜元気市」のテーマ曲。
マリオネットのメジャーデビュー盤
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