Recently My favorite things.
ジョン・ミラー
JOHN MILLER / BIDING MY TIME
(邦題“ガーシュインでスウィング!”)
- They Can't Take That Away From Me
- Lady Be Good(Guitar Solo)
- Liza
- Blah,Blah,Blah(Guitar Solo)
- I Got Rhythm
- Our Love Is Here To Stay
- The Man I Love(Guitar Solo)
- Binding My Time
- Fascinating Rhythm(Guitar Solo)
- Nice Work If You Can Get It
- Of Thee I Sing
- Embracable You(Guitar Solo)
- Love Walked In
いわゆるアコースティック・スウィングとなどと呼ばれるジャンルである。
知る人ぞ知るフィンガースタイル・ギターの名手ジョン・ミラーが79年にリリースした隠れた名盤。
ガーシュウィンの名曲をギター一本で聴かせるフィンガースタイル・ギター・ソロのインストと、弾き語り全13曲。
ヴォーカルは決して上手いといえる物ではないのだが、何とも味がある。
ジョン・ミラーはかつてカントリー・クッキングというニューヨークのブルーグラス・バンドに在籍していたが、その時はエレクトリック・ベース奏者だったらしい。
このソロ・アルバムでは彼のフィンガー・ピッキング・ギターと歌声が堪能できる。
これを時々かけて和む。
実はギター・テクニックはそれはそれは凄い物なのだが、全くそうした“技”を感じさせずに、心地よいスゥイング感で包んでくれる。
一般的に“ソロ・ギター”の演奏というのは、誰が聴いても「どうだ!このっ!」と言うきらびやかなテクニックが前面に出されることが少なくない。
確かにたった一人でステージに聴衆を惹きつけるには、ある程度の派手なパフォーマンスも必要なのである。
なのであるが…これでもか!のテクニカルな音ばかりでは疲れてしまうのも確かなのである。
ジョン・ミラーの演奏ではそういったこれ見よがしな超絶技巧は殆ど気づかないで聴ける。
しかし、このテクニックはもう、一言「凄い…」としか言いようがないのである。
彼がこのアルバムで使っているのが写真のカポダスト。
はっきり言って安物としか言いようがない質感の悪い、いい加減な造りなのだが…
アルバムでも使われているMartin OM-18にこのカポを噛ませて弾けば…自分も多少は上手くなったような…気分にもなれない。
やはり、弘法は筆を選ばず…か…。
極めてシンプルなギター、Martin OM-18とこの安っぽいカポ…
そして、そこから紡がれる渋く味わいのある演奏。この組み合わせが秀逸なのである。
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