GBのアームチェアCinema見ist:チルソクの夏

チルソクの夏

チルソクの夏

監  督 佐々部清
音  楽 加羽沢美濃
主  演 水谷妃里/淳評
助  演 上野樹里/桂亜沙美/三村恭代
製 作 年 2003



山本譲二、高木澪、夏木マリ等、結構豪華な脇役陣で固めている。
一瞬だがイルカも出演している。
1977年の下関を舞台として、日本人少女と韓国人少年の淡い恋物語を描く。
現在をモノクロで描き、映画本論である回想をカラーという手法も、お話そのものも臭い、臭い、臭すぎる位古くさい。
が…
甘酸っぱい思いは伝わってくる。
物語中重要な意味を持つイルカの「なごり雪」、そしてエンドクレジットで流れるその「2002年バージョン/韓国語バージョン」は心に浸みる。
オジサンへの訴求力はこれだけでも充分。
主演の水谷妃里の寂しげなキャラクター、儚げなイメージが実によい。
助演の上野樹里はこの後“スウィングガールズ”で好演、大ヒット女優となる。

何故か文部科学省選定(青年向・成人向)。
R指定はついていないようだが、特に成人向けにする理由は見つけられない。

作品とは全く関係ないが…
北の大地から 南の空へ 飛び行く鳥よ 自由の使者よ
と言う歌詞が頭に浮かんだ。

ちなみに「チルソク」は韓国語で七夕のこと。
現在、一般に我々は、かの国言葉を「韓国語」と呼ぶが、これはいかがな物なのだろうか?
戦時中に日本に禁じられた、この言葉は、つまりそれ以前、「韓国」という国がなかった頃からずっと朝鮮民族に使われてきた言葉であったはずである。
ハングル語という言い方は論外だと思うが…(ありゃ文字のことであって言語の事じゃないだろう?)


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