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レッド・バロン

レッド・バロン:DER ROTE BARON/THE RED BARON

監 督 ニコライ・ミューラーショーン
出 演 マティアス・シュヴァイクホファー/ティル・シュヴァイガー/レナ・ヘディ
脚 本 ニコライ・ミューラーショーン
音 楽 ディルク・ライヒャルト/シュテファン・ハンゼン
製作年 2011


レッド・バロン マンフレート・アルブレヒト・フライヘア(男爵)・フォン・リヒトホーフェン(Manfred Albrecht Freiherr von Richthofen, 1892年5月2日 - 1918年4月21日)は、第一次世界大戦における帝政ドイツ陸軍の騎兵将校(航空士官)。第一次大戦参加各国で最高の撃墜機記録(80機撃墜、ほか未公認2)保持者。乗機を鮮紅色に塗装していたことから「レッドバロン」や「赤い悪魔」の異名で呼ばれた。80機撃墜の翌日、フランスソンム川コルビエ近くで、英軍機を低空で追撃中にオーストラリア第53砲兵中隊の軽機銃に撃墜されて戦死。
(Wikipediaより)


観たかったのだが、単館の期間限定公開で、期を逸し見逃してしまった作品。
飛行機好きは多いはずなのに、なんで航空映画は隅っこに追いやられるかなぁ…

DVDが出たので早速手に入れた。


レッド・バロン 全編グリーンバックとCGの合成のようだが、飛行機マニアにも充分に楽しめる。
ドイツ映画だと思っていたら(実際にはドイツ映画なのだが…)登場人物がみんな英語を話す。
日本では今年の5月に劇場公開された作品だが、新作ではなく、2008年に制作された物が一旦アメリカに渡って吹き替えられた物だそうな。

欧米では伝説の英雄として名高い「紅の男爵」リヒトホーフェンだが、日本では飛行機好きとスヌーピーファン以外には余り知られていないのかも知れない。


レッド・バロン リヒトホーフェンの愛機と言えば三葉機フォッカー Dr.Iの印象が強いが、この映画ではアルバトロス D.Vの方が活躍する。愛機として、一番長く搭乗したのはこのアルバトロスなので、史実に忠実と言うことになる。
シュパンダウ機銃の前方でカショカショと働く直列エンジン露出型のバルブスプリングが格好宜しい!


レッド・バロン 第一次世界大戦。兵器としての飛行機黎明の時代、そして敵に敬意を払い、殺害にこだわらない時代錯誤ともいうべき騎士道精神にのっとったその戦いがまだ残っていた大空。

しかし、戦争は貴族の騎士道精神での一騎打ちなどをもう許さない、名もなき庶民の群れを泥にまみれさせる物となって行く。

そんな中で国民の戦意と国威高揚のために偶像に祭り上げられ、しかし、最後まで騎士であろうとした男の物語。

実在の人物を描いた史実ドラマだが、リヒトホーフェンと友情をつなぐドイツ軍所属のユダヤ人パイロット(とても好意的に描かれる)だけは創作である。
実際にも当時のドイツ軍にはユダヤ人兵士が多数いたらしい。

オープニングは勇ましい音楽と迫力のカメラワークで、まさに戦時国策映画にも見えるが…
最終的には単純な英雄賛美映画ではない。




レッド・バロン かつて、アメリカ人もリヒトホーフェンの映画を撮っているが、それとは別物である。

レッド・バロン 原題:VON RICHTHOFEN AND BROWN/THE RED BARON
監督:ロジャー・コーマン
1971 アメリカ

出演:ジョン・フィリップ・ロー/ドン・ストラウドほか


もう9年程前に、こんなの作った。


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