GBのアームチェアCinema見ist:パコと魔法の絵本

パコと魔法の絵本

パコと魔法の絵本
Paco and the Magical Book

監 督 中島哲也
脚 本 中島哲也/門間宣裕
出 演 役所広司/アヤカ・ウィルソン/妻夫木聡/土屋アンナ/阿部サダヲ/加瀬亮/小池栄子/劇団ひとり/山内圭哉
原 作 後藤ひろひと(「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」)
音 楽 ガブリエル・ロベルト
主題歌 木村カエラ「memories」(作詞:木村カエラ/作曲:渋谷毅)
製 作 年 2008

いえね、そんなに期待してはいなかったんですよ。
夏に、確かポニョだったかな?を観た時に予告編を見て、その色彩感に興味を惹かれて、つい、見に行ってしまったんですけどね…

パコと魔法の絵本 こ、これは凄い…
スピーディーでパワフルでポップでキッチュでプアーでリッチな世界が…
(書いてる本人も既に訳解らんになってる…)

このかつてのテクニカラー映像を更に更に下品(良い意味でね)にした様な色彩感と、トンでもねぇ世界観、名作映画のパロディと楽屋落ちかすめる小ネタの炸裂と息継ぎを許さない疾走感は何だ!

まさに、あのオズの魔法使いでドロシーが踵を鳴らした後のあの世界を更に現代的速度感で蘇らせた、と言うか…



パコと魔法の絵本 そして、このイイカゲンでハチャメチャなお話しなのに、何故かクライマックスでヲヂサンはちょっと涙を…

見終わってから気付くと、監督はあの“下妻物語”、“嫌われ松子の一生”で斬新な映像を作り出した中島哲也。
この人はもしかしたら天才なのかも知れない。
出演者も凄い。
本作が映画デビューの子役、アヤカ・ウィルソンはともかくとして…
(いや、可愛いのよ、この子、もう、この子を見るだけで入場料払っても良い位)


パコと魔法の絵本 役所広司、妻夫木聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬亮、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉、國村隼、上川隆也…
主役級の役者たち取りそろえ、しかも、そんな豪華キャスト達を誰が誰だかわからなくなるような奇想天外な衣装とメイクで使ってしまう。
役所広司や妻夫木聡、暫く誰だか分からなかったし…
(土屋アンナは下妻からそのまんまだが…)

これらの役者がクサいクドいコッテコテの演出をCGに混じって大まじめに演じる。
なんだかアングラ小劇場の芝居みたいだ、と思ったら、そもそもが舞台作品だったそうな。

ガブリエル・ロベルトの劇伴も木村カエラの主題歌も凄く良いっ!



ただね…

題名も、パブリシティも、どう見ても楽しいお子様向け。
実際、劇場には小学生位の子供連れが多かったのだが…

これ、子供に見せて良いのか?

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