GBのアームチェアCinema見ist:1917

Midway

ミッドウェイ

ミッドウェイ(原題:Midway)
監督 ローランド・エメリッヒ
脚本 ウェズ・トゥック
出演 エド・スクライン/パトリック・ウィルソン/ルーク・エヴァンズ/ウディ・ハレルソン/浅野忠信/國村隼/豊川悦司
音楽 トーマス・ワンダー/ハラルド・クローサー
制作 2019/米


遂に映画館禁断症状が現れた。
毎年、20本前後、多いと30本の映画を観ているのだが…

今年は2月に見た“1917”以降映画館に行っていない。
コロナ禍のお陰で1月から数えて6本しか映画を観ていないのだ。
多くの作品も公開延期で観たい映画もそうそう無いのだが、劇場に座ると言う行動へのこれは禁断症状だ。

なんともイライラするので朝一から劇場へ向かった。
本日初日。
平常時でも朝一番は初日だろうがそうは混んでいないし。

通勤時間帯の電車も、それなりに人は乗っているが記憶にある混雑ではない。
大型シネコンに人がいない。平日だとしても人がいない。
大した作品を上映していないとは言え…

チケットを買ってスクリーンの前に陣取る。
席は一つおきに使用禁止にもかかわらず、入りは悪い。
日曜休日はどうか分からないが、これならそれほど心配する事はないかも知れない。

しかし、2時間(今回は長尺なので3時間)マスクをしたまま着席しているのはかなり辛い物がある事は確かだ。

他に適当な作品はないし、禁断症状を緩和するにはこう言う作品が宜しかろう。
さて、本作、当初日本の配給会社からは全く相手にされなかったらしい。
そりゃそうだろう、無様な大敗北を喫した闘いをその勝った方の相手が描いた戦争映画を積極的に観たい人間は少ないだろう。

そうか、それで配給、洋画の隙間産業の如きキノフィルムなんだ。

実は1976年にも同名、同テーマのアメリカ映画があった。
三船敏郎が山本五十六を演じているが、これも余り本気で見ない方が良いよね、と言う作品だった。

本作もアメリカ映画だが「アメリカ人が公平に描いた」という触れ込みである。
20年に及ぶリサーチを経て制作された…とも言っているが…

まぁ、公平というか余り感情を織り込まず、史実に忠実に話を運んだ、と言うか…
20年のリサーチと発見された新事実、と言うが、本作で描かれたストーリーは全て既知の物であり、目新しい事実は何もない。
公平と言えば、最悪の腰抜け無思慮指揮官南雲忠一を好意的に描いている(様に見えた)ので、まぁ公平なのか。
キャスティングが國村隼なので、どうやっても“いいひと”に見えてしまうのもね。
アメリカ映画界は浅野忠信がお好きなようだが、確かにこの人、佇まいは悪くないんだよね。佇まいだけは…セリフを発しない役なら良いんだろうけどねぇ。
豊川悦司は…まぁ、良いか。

映画館禁断症状を治めるために出かけた劇場だから…
他に金出して観ても良いかな、と言う作品もなかったから…

まぁ、退屈はしなかった。
情報戦という視点で描かれているのは一寸新鮮だったし、戦闘シーンは…

米軍大戦機は余り詳しくないのも幸いしたか。
(WWII War Birdマニアはかなり怒っているようだ)

本作は余り深く考えずに不謹慎にSTAR WARSの延長で観るが吉かも。
ポスターを見て解るように、基本的にこれはドーントレス(モドキ?)を楽しむ映画だよね。



return目次へ戻る