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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー DRAGON QUEST YOUR STORY

監督 山崎貴(総監督)/八木竜一/花房真
脚本 山崎貴
出演 佐藤健/有村架純/波瑠/坂口健太郎/山田孝之/ケンドーコバヤシ/安田顕/古田新太/松尾スズキ/山寺宏一/井浦新/賀来千香子/吉田鋼太郎
音楽 すぎやまこういち
原案 『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』
原作 堀井雄二
製作年 2019


初日、お一人様。
アベック(死語)と、何故か若い女の娘ばっかり。
平日2回目だというのに、かなり混んでる。

んなこたぁ、ど〜でも良い。
まさかドラクエで泣かされるとは思わなんだ。
それも一度ならず何度も。
これは傑作。

何を書いてもネタバレしそうなので、映画本編に触れるのは避けよう。
フル3DのCGアニメーションのキャラクターは何故かどれもみんな似た様な雰囲気になってしまうのだが、本作では原作にある種思い入れがあるので、どの登場人物も愛おしい。

たかがCGアニメでしょ?ゲームの翻案でしょ?んなもん…
でも、取り敢えず観とくか、と劇場の椅子に納まったオッサンを完全に裏切ってくれた。
をぃをぃ…CGアニメで泣くなよ、俺。

ビアンカもフローラも充分に可愛かったし、究極の選択も大抵のファンを納得させる落としどころ。

ちょっとだけ不満と言えば、尺が短い。
逆に言えば濃密とも取れるのだが、壮大な物語、一気に押しきられてしまった印象なきにしもあらず。
元になったゲームは大急ぎでも数十時間は費やす長丁場。その流れのほぼ全て+αを約1時間半に突っ込んでしまったのだから。
ちょっと忙しかったかな。

結末は…ドラクエ好きには賛否別れるかも知れないが、私は悪くないと思う。

キャッチコピー
君を、生きろ。
君は、何者だ。

そうなのだ。
これは胸熱くする親子三代にわたる人生と“あなた”の物語。

原案は1992年に発売されたゲーム、ドラゴンクエストV 天空の花嫁を下敷きにしているが、映像作品として大きく膨らんでいる。
27年前か…長男次男とスーパーファミコンの使用権を争ってプレイした記憶がある。
三男坊はまだ生まれていない。
まぁ、私の場合、どちらかと言えばゲームファンと言うよりもFF(Final Fantasy)フリークでドラクエはこのV以降プレイしてはいないのだが。

本作を鑑賞すると『ドラクエV』のゲームが猛烈にやりたくなる。
つい、Playstation2版をポチってしまったのは内緒だ。

制作会社は白組/ROBOT、つまり山崎貴の作品と言う事になる。
山崎監督、天才か?
それにしてもいくつ並行して仕事してるんだ?超人だな。
先日公開の実写映画“アルキメデスの大戦”、そして年末には同様の3Dフルアニメーション“ルパンIII世”も公開される。

【追記】
Twetterって、ほんとバカ発見器だよね。
簡単に感想書いたら山崎監督がReTweetしてくれたのだけれど、やっぱり原作至上主義者…みたいな礼儀知らずが絡んできた。
叩き潰してやろうかとも思ったけど、大人げないしな。
見に行ったら映画のラストを全部ネタバラししてやがんの。

『ドラクエVやったことなさそう
ゴミやん』

だってさ。
この映画をネタバレしたらいけないと言う事が分からないおまえこそ、クズやん?

今回の題材は案の定、原作至上主義者が湧いているようだ。
山崎貴 の初期作品からのファンだから言う訳ではないが、賛否は望む所じゃないかな?監督も。
極論すると映画作品を楽しむ側に原作は必ずしも必要ではない。
(私は原作付きは大抵原典に当たるし、本作ドラクエも少なくともVまでは完クリしているが)
なにより映画の結末を詳細にネタバラしするような失礼且つ無分別なのはねぇ。
嫌いは結構、いくらでも主張なさい。
ただ、他人の楽しみをぶちこわすネタバラしはおやめになった方が宜しいかと。

原作を飛び越えてしまった結末。

キャッチコピー
君を、生きろ。
君は、何者だ。

にもあるように、これは胸熱くする親子三代にわたる人生と“あなた”の物語。

あの、違和感を覚えるかも知れない結末は正にオリジナルDQ Vが示唆した物に繋がるのではないだろうか?


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