GBのアームチェアCinema見ist:ちはやふる-結び- KIDS ON THE SLOPE

ちはやふる-結び-

ちはやふる-結び-

監督 小泉徳宏
脚本 小泉徳宏
出演 広瀬すず/野村周平/新田真剣佑/上白石萌音/矢本悠馬/森永悠希/優希美青/佐野勇斗/清原果耶/松岡茉優/賀来賢人/松田美由紀/國村隼/清水尋也
音楽 横山克
主題歌 Perfume「無限未来」
原作 末次由紀 『ちはやふる』(講談社「BE・LOVE」連載)
協力 一般社団法人全日本かるた協会
制作 2018


日曜日、朝一番叩き起こされる。
カミさん「映画観に行くよっ!」

カミさんのお目当ては、マッケンユウ。
彼の出世作でもある『ちはやふる -上の句- / -下の句-』で演じた綿谷新役から名前をもじり芸名を新田 真剣佑(あらた まっけんゆう)に変更している。
まぁ、確かにイケメンだな。

ううむ…
もう2年も経つのか。

前作、劇場で予告を見た時に「えぇ〜、二作品抱き合わせで見せるのか〜?」と思った物だが、同日に一気に見られると言う事で鑑賞。

2連作が同時に観られる、と言うので観に行ったのだが、単発で観たら欲求不満になったかも知れない。
で、第2部“下の句”のラストは、案の定、続く…かも知んない。

どうやら、3匹目の泥鰌も来春公開予定で制作されるらしい。

漫画にしか題材を求められないという邦画もそうだが、こういったずるずると連作して観客をつなぎ止めようとする作劇はいかがな物か。

きちんとした盛り上げきちんとした山場で1時間半なり2時間で完結させるのが映画なのではないだろうか。

映画そのものは可もなく不可もなし。
伝統的青春映画のお約束を守って作られている。
まぁ、典型的アイドル映画。主演は可愛いし、助演はイケメンだし。

美少女広瀬すずを堪能するという目的であれば、これはなかなかの佳作なのではないだろうか。

と、前作は結構辛い評価をしている。

まぁ、三部作というのなら、これは取り敢えず観ておかないといかんだろうと劇場に出かけた。

前作は第40回日本アカデミー賞で、優秀主演女優賞(広瀬すず)、新人俳優賞(真剣佑)のW受賞してるんだな、これが…

前作から2年が経ち、主人公達は高校3年生という設定。
最後の夏、スポ根物としてはこれはもう最高の舞台設定。

前作がヒットしたからなのか、作品全体から余裕が感じられる。

ちはやふる-結び- “女優”広瀬すずの「本気顔」は迫力溢れ、可愛いだけの女の娘からの進化がうかがえる。

とにもかくにも、これは“スポ根”物以外の何物でもなく、競技かるたの迫力には圧倒される。

お約束の恋のさや当てや、敵役のコメディタッチはまぁ、どうでも宜しいが、途中挿入されるアニメーションがなかなか良い雰囲気である。

丁々発止と戦われる競技者達の緊張感は充分に伝わってくる。

まぁ、出演者最高齢であろう國村隼でさえ自分より年下なのだから、観客としての私は、あの暑い夏を懐かしむ人にしかなり得ないのだが…

若いって素晴らしいわ!

さて、本作、一寸珍しいWエンドロール。
一つのエンドロールが終わった所で-結び-としてのシークエンスが入る。
結末を一つに絞ったのは、これは賢明な選択だったのかも知れない。
その後二つ目のエンドロールが入るが、これが前作から引き続きのPerfume。
物語世界に合っているかどうかは別として、この作品のもう一つの顔になっているのだろうか。
二つ目のエンドロールとして、鑑賞後クールダウンの時間で、まぁこの使い方なら許せるかな。
(Perfume、個人的に嫌いではないというのは大きい)



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