GBのアームチェアCinema見ist:King Arthur

King Arthur

キング・アーサー ディレクターズ・カット版:King Arthur

監  督 アントワーン・フークア
音  楽 ハンス・ジマー
主  演 クライヴ・オーウェン
助  演 キーラ・ナイトレイ/ヨアン・グリフィズ
製 作 年 2004/米
シナリオ デヴィッド・フランゾーニ



映画館まで行く気は起こらなかった。
それは正解だったかも知れない。
DVDも劇場版(約126分)とディレクターズ・カット版(約142分)が同価格同時発売されているが、一体映画ファンを何だと思っているのだろう。
封切られて何十年も経た映画を製作者が現在の技術で蘇らせたE.T.の様な作品ならまだしも、数ヶ月前までロードショウされていた作品を完全でないものとして売るという神経は信じがたい。
最近この手の商売が非常に多いが、映画ファンをなめているとしか思えない。
(…といいつつDVDを買ってしまう奴)

欧米では「英雄の原点」と語り継がれながら、その実体にはさまざまな説があるアーサー王の伝説を、ヒットメイカーのジェリー・ブラッカイマーが壮大なアクション・ロマンとして製作。西暦415年、ローマ帝国の支配下にあったブリテン(現在のイギリス)で、ローマ軍指揮官アーサーとその臣下である円卓の騎士たちが、ローマに帰るための最後の使命として貴族一家を救いに行く。しかし、独立を求めるブリテン人や、侵略者サクソン人との戦いは混迷を極めることに…。
Amazonレビューより
King Arthur:劇場版 はっきり言って、お馴染みのアーサー王伝説を期待していると非常にがっかりするだろう。
ストーリーも端折りすぎ、唐突でなんと言うべきか…
観客が期待する有名なエピソードは殆ど全てと言っていいくらい割愛されている。
妙に「新説・史実映画」を意識したのか、ファンタジー色も一切ナイ。
“アームチェアCinema見ist”でも目次のどこに分類しようか迷ったが、結局〔その他〕にするしかなかった。

こちらのパッケージは「劇場版」として発売されたDVDのもの。
なんだか、とってつけたようなレイアウトでデザイン的によれよれ…
(こっちは売る気なかったのか?)

新解釈のアーサー王物語なのだそうだが、ロングバージョンのディレクターズ・カット版であっても話の流れが舌足らずに過ぎる。
なんとも説得力に欠ける非現実的な映画である。
良く見たらディレクターはブラッカイマーだとか。
このクソ映画作った奴である。中身のある映画を期待することが私のワガママなのだな。
予告編やディスプレイ用のデモDVDを見る限りでは、もの凄い映画に見えるのが大した物だ。
映画屋ではなくて、宣伝屋なんだな、きっと。

役所広司 アーサー役で主演のはず…のクライヴ・オーウェンと言うこの役者さん。
間延びした顔がどこかで…と思っていたら…この人に似ているのだ。

キーラ・ナイトレイ 唯一見るべき点は主演(?)のキーラ・ナイトレイ。
ご覧の通り、日本版ではポスターもDVDパッケージ:ディレクターカット版でも彼女が真ん中。

詰まるところ、これはキーラ・ナイトレイと、そこそこ大がかりなチャンバラを見るための映画なのだろう。
(見事に引っかかってやったし…)
そこだけを見るのなら、悪くない…
しかし、キーラ、確かに可愛いんだが、グィネヴィアの貫禄は…ない。



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