GBのアームチェアCinema見ist:アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅
アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 原題:Alice Through the Looking Glass
監 督 ジェームズ・ボビン
出 演
ミア・ワシコウスカ/ジョニー・デップ/ヘレナ・ボナム=カーター/アン・ハサウェイ/サシャ・バロン・コーエン
脚 本 リンダ・ウールヴァートン
原 作 ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』
音 楽 ダニー・エルフマン
主題歌 『ジャスト・ライク・ファイア』 - P!nk
製 作 年 2016
製 作 国 米
2010年のアリス・イン・ワンダーランドの続編。
一応鏡の国のアリスを原作とする…筈なのだが。
結論から言うと原作が好きな人には受け入れられないかも知れない。
世界観ぶっ壊しだしな。
で、今回はティム・バートンは制作に回り、監督は別の人。
ティム・バートン/ジョニー・デップのコンビは素敵なのかどうにもならないのか…
私は前作を…
最初から嫌な予感がしてたんだ…
19歳のアリスって…あり得ないだろ。
そもそも、あのティム・バートンだし。
更に、アリスを演じるオーストリア出身の新進女優ミア・ワシコウスカ。
この娘が…
ホンっっっっとに!不ッ細工なんだわ。
いえね、映画の後半になるとそこそこ慣れてくるのか、まぁ、良いんじゃない?と思えては来るのだが…
それって、アバターの豹顔獣人が映画後半では可愛らしく見えてくるのと同じレベルだよな。
ティム・バートンの言いたいことは解るような気がしないでもないんだけどね。
出会うモノ達の指し示す方を素直に進んで行くだけの「小さなアリス」ではなく「自立しようとする娘アリス」って事なんだろう?
陳腐だな。
アリスのキャラクター設定がそもそも中途半端だし。
アリスのキャラクターを使ったティム・バートンの間借り映画…
だとしても…
ううむ…だな。
と、酷評している。
本作でも相変わらず主役の娘はブッ細工である。
なんか悪意があるのかと思う程に可愛くない。
作劇そのものはティム・バートンにしてはアクが弱いと思った前作より更にあっさりとしている。と言うよりも毒気が抜けた感じである。
本作はタイムパラドクスを映像化したもの。
まぁ、タイムマシン物と言ってしまえばそれまでなのだが、タイムパラドクスの解決は真面目に考えてあるかな?
タイムマシンの造形が2002年の映画「タイムマシン」をオマージュしたとしか思えないのが興味深い。
最初から期待していなかったので、ただの冒険活劇として鑑賞するなら、これは美しい映像と速度感のある進行で悪くはないかも知れない。
何も残らないけど…
これは、もうテーマパークのアトラクションそのものである。
息を継がせぬ速度感と、清く正しい達成目標と、自律した女達と、美しい映像。
良くも悪くもディズニー映画。
芋虫からチョウチョになったアブソレムの声はアラン・リックマン。
本作が遺作になってしまった。合掌。
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