愚行連鎖 かつて、いつも一緒だった…

びぃとる・めもりある〜Beetle Memorial

初冬の絵画館前

若い頃恋した娘…別れた恋人は、ちょっとほろ苦い優しい思い出。
今でも街角で姿を見かけると、つい振り向いてしまう…

アルバムを整理していたら、少し色あせた写真が何枚か出てきた。




コニの赤い靴 '72 Type-1 1302LS。
私の元を去ってからもう十数年経つ。
当時でも既にゲルマンの姥桜。しかし、エムデン超特急ヒルダ・ケーファと名付け、あちこちに手を入れてずっとつき合っていた。
(西ドイツ:当時のエムデンにVWの工場はあった)

これはジムカーナに出場するのを期に履き替えた、オランダはKONIの赤い靴。
これだけでも、ぐっと安定した走りをしてくれた。

自家製木目パネル 日曜大工でこつこつと作った木目パネル。
スイッチ類はVWミーティングのテントセールで虎目の物を入手した。
ステアリングは、ほとんど目にしない細身大径、ホーンボタンにVWの紋章ウォルフス・ブルグ(狼城)が入った純正品。見えないがシフトレバーにも紋章が入っている。

この紋章のお陰で我がヒルダ嬢は“狼の印を纏った羊”と呼ばれたのである。
ちなみに、点火系は接点式CDIに換装してあった。

いざ、出撃
このアングルを「どこかで見たことがある」と思った御仁はかなりの年輩である。
そう、当時、若者のバイブル的存在であったPopeyeの表紙そのまんまなのだ。

板は当時ワールドカップ連勝のK2コンペ、バッケンはSALOMON 727、靴はLANGE SuperBanshee。
いやはや、時代を感じる…
これから、意気揚々と菅平へ向かうのである。

大松山で見事スタックしてタウンエースに引っ張って貰うことになるのだが…


富士山麓にて 盟友1303s、アルカディア号とのワンショット。

二台のポンコツがいつもつるんで走っていた。

カリフォルニア・マフラーが見えるだろうか?
蛸足マニフォルドに申し訳程度のサイレンサーが付き、音だけは速い、かなり迷惑な車でもあった。

カフェ・ビートル
今もあるのだろうか…
群馬のとある町はずれ、もう利用することもほとんどない、埼玉から長野方面への抜け道の途中にあった、VWの名を冠した喫茶店。




Beetle Collection

キャルルック 街で見かけたビートル。
これは1200。
ビートルの型番は排気量とは一致しない。1302、1303等型番の後ろに“s”が付くモノは1,600ccである。
ちなみに1200系は前がトーションバー、1300系はストラットである。
1200系の方が由緒正しい血統と言うことになるか…
当時流行した“カリフォルニア・バンパー”を装着している。

新旧カブリオレ これも魅力的なオープンボディ。
茶色の方はビンテージ、黒いのは1302であろう。
ビンテージはヘッドランプが傾斜し、透明カバーが掛かり、ポルシェの遺伝子を強くひいている。
もちろんバンパーはクラシックなダブルバンパーである。

1300系はボンネット先端の幅が広く、顎が丸い。
1303はフロント・ガラスが曲面になった最終型である。


VW Type-2/トランポ VWには兄弟が多い。
Type-2/トランスポータと呼ばれる元祖ワンボックス。
こんな形をしているが、実はフレームはカブトムシと全く同じなのである。

これは恐らく最終型。
旧型Type-2はフロントガラスが中央で分割された二面構造で、それぞれ前方へフリップアップできるという魅力的な車であった。

カルマン・ギア プア・マンズ・ポルシェ、とも呼ばれたカルマン・ギア。
実は、こいつも、中身はまるでカブトムシと一緒だったりする。

このほかにもカブトムシフレームの車は多く、ごく普通のセダンタイプなどもあった。


憧れの356 今でも心から欲しい!と思う、ポルシェ356。
実はVWの直系の先祖と言える車なのだ。
エンジンやフレーム構造など、ほとんどカブトムシと変わらない。

この車もバリエーションが多く、かのジェームス・ディーンが事故死したときの車は356のスポーツ・スターと呼ばれるフルオープン二座のレース仕様である。



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