愚行連鎖 WorksGBの道具達-72

カメラ編 その-32- 愚行、果てしなく連鎖す…-9-

デジカメ遍歴-32- FUJIFILM X-E1-4-

Zoom(写真用語、光学用語)
写真レンズ、望遠鏡等の光学機器で焦点が合っている状態を変化させずに連続的に画角や倍率を可変させる機構、機能。

最近のカメラはこのズームレンズを装備するのが当たり前になっている。
確かに、撮影者が場所移動をせず、写る範囲を自由に選択できる焦点距離可変レンズは便利である。
その上、カメラそのものが非常に頭が宜しい。
何も考えずにシャッター押すだけでそこそこ綺麗な写真が撮影できる。

が…

天の邪鬼は敢えて固定焦点の手動ピント合わせ、手動絞り調整で写真が撮りたかったりする。
たとえ、露出ボロボロのピンぼけであっても…

X-E1 元は親父の形見であった60年程前のFUJINONレンズで写真が撮りたかった。
最新型のカメラであってもレンズ装着部分にアダプターを噛ませる事によって古いレンズを使う事が出来る。

出来るのだが…

これがなかなか…曲者なのであった。

特に広角系のレンズを使うと…
どこにもピントが合っていない写真を量産してしまったりする。

これが世に言う「悪魔のリング」である。


Voigtlander COLOR SKOPAR 21mmf4 Voigtlander COLOR SKOPAR 21mmf4


Voigtlander COLOR SKOPAR 21mmf4 Voigtlander COLOR SKOPAR 21mmf4
箱無し、保証書無し、店頭展示品処分、アウトレット価格…
こんなのを入手。
21mmファインダーが付いているが、装着した所で意味がない。
(X-E1はAPS-C撮像素子なので35mm判換算だと1.5倍になる)

フィルタは小さな標準フードの下に隠れてしまい、美しいフォルムを崩さない。


そして…愚行は果てしなく連鎖する。

もう一つ、一寸前から「店頭展示品処分」価格でウィンドウにあったのが気にはなっていた。
調べたら一寸前に生産完了しているらしい。

一応新品だし、中古よりも安いプライスが付いているし…

Voightlander APO-LANTHER 90mm f3.5 Voightlander APO-LANTHER 90mm f3.5


Voightlander APO-LANTHER 90mm f3.5 Voightlander APO-LANTHER 90mm f3.5

これもフィルタがフードの下にちゃんと隠れて美しいデザインを崩さない。

実は更に仕事帰りに某所のカメラ屋を覗いて発見した。
「在庫限り、処分価格」

お家に帰って製造元のサイトを見ると赤字で「生産終了しました」。

その他のLマウントも全部「生産終了」になっている。

Voightlander(フォクトレンダー)はドイツの名門企業であった。
カールツアイスの傘下に入り、のちにローライにブランドを売却、さらに日本のコシナがブランドを買い取ったと言う数奇な運命のブランドである。
旧式のLマウントレンズを現在まで作り続けていた、多分最後のブランドである。
そのVoightlanderのカタログの全てのLマウントレンズに「生産終了」が付いてしまったのだ。
小さくて可愛いスクリューマウントのレンズは、もう新品を手に入れる事が難しくなってしまった。

これは借金をしてでも…

実際に借金をした。

とっとと仕事を片づけて件のカメラ屋へ。
「在庫限り」は最後の一個であった。あう゛ねぇ!

Voightlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical Voightlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical



SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical

●画角110°のスーパーワイドレンズです。雄大な風景はもちろん、引きのとれない場所でもワイド感のある見事な映像を描き出します。

FUJIFILMのAPS-Cカメラでは焦点距離1.5倍となるので、35mm換算だと22.5mm相当。
なかなか素敵な画角である。

●被写界深度が非常に深く(ピントの合う範囲が広く)たとえばF4.5の開放でフォーカスリングを2mの位置に合わせておくと、約0.9m〜∞まで、F8で1mの位置に合わせておくと約0.5m〜∞までピントが合い、ほとんどピント合わせの必要がありません。

前に手に入れた21mm用のファインダーが、大体同じ画角で使えるし。

小さくて軽いので常用に使えるかな?

シンプルで美しいね〜〜…
純正のレンズは…性能は素晴らしいし、機能的にも非常に優れてはいるが、でかすぎるし、デザインが今っぽすぎてねぇ。
なにより、絞り優先マニュアル以上の自動化が出来ないレンズは、ただただ撮りまくるのではなく、一枚一枚を考えてシャッターを押せる様になるのではないかと。

▽次へ続く…
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