愚行連鎖 WorksGBの道具達-73

カメラ編 その-33- 愚行、果てしなく連鎖す…-10-

デジカメ遍歴-32- FUJIFILM X-E1-5-

マウントアダプタの研究(途上…)
旧式のレンズを最新のカメラで楽しむためのパーツである。

■マウントアダプタ
カメラボディのレンズマウント規格とレンズのボディマウント規格が一致しないときに、両者を仲立ちして装着・使用を可能にするための器具をマウントアダプター(レンズアダプター、マウントコンバーターとも)とよぶ。マウントアダプターの存在理由は、カメラ・レンズメーカが規格の変更を行ない過去の互換性のためやむなく製作したものなどもあるが、他社のレンズを別の規格のボディで楽しむ・歴史的な名レンズを楽しむなど、積極的に写真制作に活用できる場合もある。
マウントアダプターは一般にただレンズをカメラボディに取り付けるだけのものであり、通常は自動絞りや絞り値連動・オートフォーカスや電力・信号接点などの機能まで変換するものではない。

Loetax 私のターゲットは、親父の形見であった古いLEICAのコピーモデルに付いていたFUJINONが発端となった、L39(39はねじ径30mmを表す)のLEICA Lマウント、あるいはスクリューマウントと呼ばれる一群である。

そもそも、その親父の形見だったFUJNONレンズが使いたくて始めたマウントアダプタ遊びだが、古いLEICA用レンズ規格は歴史もあり、面白いレンズがかなりある。
その上、現行のLEICA規格と違って、どれもお手ごろ価格なのである。

まぁ、この手の古い規格のレンズを楽しむのなら、FUJIFILM機よりもボディ内手ぶれ防止機構を備えたマイクロフォーザーズ機の方が楽と言えば楽なのだが。


■Lマウント
 口径:39mm
 ピッチ:26山/1インチ
 フランジバック:28.8mm

■FUJI Xマウント
 ミラーレスの特長を活かした短いフランジバック(17.7mm)
つまり、カメラ側がFUJIFILM型のバヨネットでレンズ側が39mmの雌ねじのスペーサーである。

28.8-17.7=11.1

Lマウントとかライカ・スクリューとかL39(マウントねじ径)と呼ばれるレンズ規格だが、元の親機であるBarnack LEICAのフランジバックは28.8mm。
X-E1は17.7mm。
マウントアダプタは単に取り付け部分を変換するだけではなく、このフランジバックの差を吸収しなければならない。

レンズとボディの間に入るスペーサーは11.1mmであれば良い事になるが…
アダプタを作る場合、普通はフランジバックを短めに作るらしい。
レンズにも個体差があるので丁度ピッタリにするとレンズにより、寸法より出てしまい、長くなると∞(無限遠)が出ないと言うことになる。
短めに作れば、ヘリコイドが突き当たる前に∞が来る。
∞が手前に来ないと「絶対にピントが合わない」事になる。

■フランジバック(flange back、英語ではふつう、flange focal length)
レンズ交換式のカメラにおいて、レンズマウントのマウント面から、フィルム(撮像素子)面までの距離のことである。バックフォーカスと混同されることがあるが別概念である。

■バックフォーカス
レンズ最後端から焦点面までの距離を言う。フランジバックと混同しやすい。

KIPON KIPON

最初に手に入れたのは、一番入手が簡単な“KIPON”製
装着したレンズが正しく真上を向いていない。
その上、バヨネット側が不安になる位渋い、固い。
お値段そこそこの癖に、もう見事なチャイナ・クオリティ。
とりあえず、取り付けは出来るよね、と言う感じ。
芯出し(センター合わせ)も出来なきゃ、バヨネットもゴリゴリと異様に固くて、頻繁に取り外しをしたくない。
厚み実測値:10.99mm

DiscoverPhoto DiscoverPhoto

次のが“DiscoverPhoto”製
そのままではやはり芯は出ない。

DiscoverPhoto DiscoverPhoto

いじっているウチに気付いたが、じつはスクリューマウント部分は外枠からイモねじで固定してあり、レンズ指標を真上に合わせる事が出来る。
ネットでは余り評判が宜しくなかったこのDiscoverPhoto製、これが後述するNOVOFLEX製と並んで精度が高い。お値段はNOVOFLEX製の1/4程度。
厚み実測値:11.10mm
NOVOFLEX NOVOFLEX

NOVOFLEX。
店頭で発見して、価格をみて少々引いたが、Made in Germanyの刻印と作りの美しさに惹かれて入手。 バヨネットもスムーズ、スクリュー側も調整機構など持たないが、すっと止まってきちんと指標が真上に来る。
少々重たいが…(その上、お高い…)
厚み実測値:10.98mm
八仙堂 八仙堂

八仙堂(Shop Original?)はマニアの間ではそこそこ有名なネットショップ。
店名から仙台だとばかり…名古屋だった。

見た目はDiscoverPhoto製と似ているが、金型から全く異なる別製品。

一寸期待していたのだが、これがなかなかテキトーで、精度の悪さはKIPON製とどっこいか?
レンズ側はまだ良いのだが、バヨネット側がゆるゆる…
まぁ、芯出し機構があるだけまだマトモかな?
ちなみに芯出し機構=外枠からスクリュー側を押さえるイモねじはDiscoverPhotoはアーレンキー。八仙堂のモノはマイナスねじである。
こんな所にも設計者の気合いが垣間見える。
厚み実測値:10.92mm

各アダプタを介したピント見本写真は又後日。

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